ここしばらくは、
電子工作キットを「失敗せずに組み立てる」コツ を 綴っていきます。
◆① いきなり全部の部品を取り付けない!
電子工作キットの製作に失敗する人をみていると、全部の部品をハンダ付けしてから、「運を天に任せて」電源を入れ、部品を焼け焦がしてしまうケースがあります。
いきなり全部の部品を取り付けてしまうと、どこで間違えたのか?さえわかりません。 今回のKitの様に簡単なものなら それでも構いませんが、部品点数が多くなればなるほど、一つ一つ確認しながら進めて行く方が 結果として早く完成できます。
ただし、
◆② 早い内に 電源を入れてみる!!
ます、電源を用意しておきましょう。 DC9V~12Vであれば何でも良いとのことなので、同じ秋月電子の 9VのACアダプタ (¥650円程度) ↓ GF12-US0913 を買って置きました、
もう一度、電源部分の回路図 ↓ を載せておきますが、
J2のDCジャック、D3のダイオード、C10,C11の電解コンデンサ、U3の三端子レギュレータを実装すれば、5V電源回路部分は動作するはずです。
ここまで部品実装し、とっとと電源を入れてみましょう。
もちろん、確認のためにテスタも用意しておいて、GND-5V間の電圧を確認します。 この時、JP1のショート・ピンは まだ取り付けずにおきます。
←正確に5.0V出ている
JP1をつながなければ、仮に電源回路の部品実装に間違いがあって、電圧が5V以上出ていても 他の電子部品を壊す事は無いでしょう。 JP1 をショートして初めて、この5VがCPU等へつながる… ショートしなければ まだ つながっていないからです。
少なくとも 1回は ちゃんと5Vが出ているのをテスタで確認してから JP1をつなぎましょう。 そして、新たな部品を何個か取り付けるたびに、こまめに電源を入れては 電源電圧5Vを確認しておけば、どこの部品でおかしくなったかは すぐに発見できます。
◆③ こまめに GND-5V間のショート(抵抗)チェック
ある程度、部品を取り付けるたびに テスタのΩレンジで GNDと5V間の抵抗(インピーダンス)を測るようにします。 電子工作で一番 取り返しのつかない失敗は、GND-5V間がショートしているのに気が付かずに電源をつないでしまう事です。 5V電源がショートして、部品全部を壊してしまうことがあります。
DC9Vの電源を外し、回路に電気が流れていない状態で 今度はテスタの「抵抗測定」レンジにて GND -5V間を ↓ 測ります。
←14.94KΩ
部品を取り付けていくたびに このインピーダンスは下がっていくでしょうが、いきなり急激にさがることはありません。 もし、急に下がったとしたら その時に取り付けた部品が間違っているか、壊れている… または 取り付け場所をミスしたかもしれません。 また、0(ゼロ)Ωに近いようなら どこかで電源ラインがショートしているのが分かります。 100Ω以下のような抵抗の「低さ」の時は電源をつないではいけません。
面倒くさいかもしれませんが、この方法なら かなりの確率で 間違った瞬間を知ることができます。
◆④ パイロット・ランプを取り付けよう!
急いで製作しようとすれば するほど 「うっかりミス」を犯しがちです。 このように 回路の動作確認を行いながら 部品を実装していく場合、やりがちなミスとして、電源をつないだまま 部品をハンダ付けしようとしてしまうことがあります。(必ず、電源を外した状態で 次の部品を付ける事!)
そんな「ポカミス」を防ぐ 1つの方法として、電源ランプ(LED)を付けるのも有効です。 基板上でLEDランプが光っていれば、電源がONであることはすぐに気が付きますし、電源を入れた時のランプの明るさで電源電圧の異常に気が付く事もあります。
幸いこのキットの基板上には パイロット・ランプの回路パターンが用意されています。(部品は入っていなかったが) 1KΩの抵抗(R15=J4の位置)と何でも良いのでLED(D6)を取り付けてみました。↓
製作がすべて完了すれば LCD(液晶)のバックライトが点灯するので、パイロット・ランプなど付けなくても 電源が入っているか/否かは 一目でわかるのですが、それまでの「保険」です。
これ以外のキットの製作であっても、電源ONで点灯するランプを早い段階で取り付けておく習慣をつけると、案外とポッカリ・ミスを防ぐ事ができることが多いものです。 頭の片隅にでも 覚えておきましょう。
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徐々に 背の低い部品→背の高い部品へと付けて行き、最後にLCD(液晶)を取り付けます。 というのも、この基板・・・ LCDを取り付けると その下のハンダ付けが修正できなくなってしまう構造だからです。
片側(下)が20ピンのピンヘッダで、反対の上側が 2ピンのヘッダ2個をハンダ付けした後に、LCDを差し込み ハンダで取り付けます。
怖いのは、LCDが上下さかさまに挿しても、挿せてしまう点です。 CN1と書かれた方が下ですので、くれぐれも間違えないように!!!
間違えてハンダと取り外そうにも、20ピン以上ものピンを取り外すのは 至難のワザです。 そして、このLCDの下は もう ハンダ付けすることが出来ないものと覚悟して、付け忘れの部品がないかを何度も確認してください。
さて、
ここまで電源ショートもさせずに 出来れば 完成したようなものです
が、・・・ そうでもないので もう少し 続きます。
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