Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

桜と富士山・・・

2007-04-05 09:36:47 | Weblog
今朝は、スッキリとした水色の空が広がっています。

このところの不安定な陽気も、季節はずれの冷たい風に吹き飛ばされて…

窓の外に目をやると、ひかりがその強さを増して、風も少しおさまってきたようです…

あら~!

もうスーツ姿のお父さんと淡いパステルカラーのお洋服のお母さんと一緒に

ピッカピッカの一年生が、歩いていますよ~~!!

今日は、kirikouの通っている小学校の入学式が、午前中にあるんです。


何やら、そのときのことを思い出すと…

「胸キュンもの」の映画を観た時のように、こみ上げてくるものがありますね…


ちょうど、昨日(いつもの立ち読みで、ゴメンナサイ…)

茂木先生が連載している読売ウィークリーの今週号の「脳から始まる」は
「花見と感性」というタイトルの、入学式にまつわるお話でした。

(島村洋子さんという方のコラムも、チョッとスパイスの効いた…
実は、意外に思われるかもしれませんが、
私好みの語り口で、とってもオモシロいんですよ~)

その「入学式」というコトバを読んで、私のアタマに中に浮かんだのは…

ヤッパリ…3年前のウチの息子の時のことでした。

自分のときのことは、もう記憶のかなたにまぎれてしまったから…
という時間的な関係なのか…

比較的、まだ間近で、その印象が強烈だったからなのか…
まぁ、そんなことを詮索しても意味のないことかもしれませんけれど。

ということで、ブログの去年の4月のところを探し出していくと…
ありました!!そのときのことを、アレコレと書いていました!!

人の記憶というものの不思議さは、そう簡単にコトバなどで表現できるほどには

今の脳科学の進歩をもってしても…
もしかしたら、まだまだわかっていないような…

そこには、まだせつないロマンの入り込むスキマがあるような…
そんな気持ちがコトバとなって、私の元にやってきたように思います。

(さて、立ち読みのお詫びを兼ねて…)

茂木先生の中公新書ラクレの「脳の中の人生」は
先ほどの「脳から始まる」の連載を本になさったものです。

あとがきから引用させていただきますと

 「連載中、もっとも気をつかったのは、できるだけ読者の関心に寄り添うということである。
  もちろん、「脳科学についての最先端の知見を紹介したい」という気持ちもあった。
 専門家にとっては当たり前のことでも世間では知られているとは限らない。
 むしろ読者が想定していないことをこそ、書くことでひろく紹介しなければならない。」(中略)

 「一般に人生の問題というのは複雑で、そう簡単には一刀両断できるものではない。
 科学的知見はある一つの視点から見た断面に過ぎない。
 『生きる』ということのリアルな問題をきちんと引き受けてみて、
 はじめてその切り口が私たちの人生の参考になるのだろう。」(引用ここまで)

と、おっしゃっています。(書いていらっしゃいます…と書くべきか???)

ややこしいことなどに、あたまを悩ますことの多い日々の生活の中で

ちょっとした「目線の変化」や「なにげない気づき」によって

いつもと違った景色が眼の前に広がってくる…
ということもあるのが、そのオモシロいところで
そんな人生のなかのささやかなヒントに、出会うことができるかもしれません。

皆様にとっての「出会いと気づき」は、またそれぞれで、ほんとうにイロイロで

私のそれと、皆様のそれが、またちがうところが、オモシロくも楽しいところなのでしょうね…

…いつの間にか、当初の予定からお話が大幅に飛んでしまいました。


ということで、今日の朝のワンシーンに、目盛りをあわせて…

新学期の初日ということで、昨日も10時前には寝ていたはずで
(私も一緒に寝る体制に入って、どうもこちらが先に寝入ってしまっていたような…)

けれど、目覚ましのセットミスか、鳴らず…起きず…
声かけしても、うんともすんとも…いよいよ、7時25分過ぎになって

仕方がありませんので、強硬手段に打って出て
「もうフトンはがすよ~~!!」というところで

ようやく目が覚めたらしく、最初はゴニョゴニョと言っていましたが

フトンに起き上がって、着替えながら

「4年生になりましたね~~!!」とうれしそうに(?)言い出しました。

こちらも、同じように「いや~!ホントに、4年生になりましたね~~!!」と言い返すと
もう一度「「いよいよ、4年生になりましたね~~!!」とくりかえして言っています。

朝の仕度は、いつものバタバタモードの中、明日から「集団登校」の予定でおりましたが

リビングの窓から、家の前で待っている6年生の班長さんの姿が見えたので
「お母さんは、もう外に出るからね~!仕度をして、外にいらっしゃいよ~!」
と告げて、集合場所に向かいました。

実は、始業式の日の持ち物など、昨日遊びに行ったときに友だちに確認してくるように言ったのに
「聞くのを、忘れた~。」と言うので、(親も相変わらずのノンキもので…)

それを、朝のバタバタの中で確認すると
「お天気なら、筆記用具だけだと思う…」「「それって、どういうこと~?」と聞くと
「校庭でお話を聞いて、教室には入らないから。
雨だと何だかややこしくって、よくわからなかったんだ…。天気でよかったよ~。」とのこと。

外に出て、班長さんに「よろしくお願いしますね~!」ってごあいさつをしてから
イロイロとお話をしているうちに、子どもたちが集まってきました。

「一応明日からの予定だったけど、みんなが集まってきたので
集団登校で行こうね~!来ていない人の確認をしてから…」などなど
しているうちに、kirikouも家から出てきました。

今日は、2年生から6年生までの11人と一緒に階段を登って
あっという間にいつもの裏門に到着して、みんなを見送りました。

そういえば…kirikouは、こちらも振り向かずに行っちゃいましたね…

その後、裏門のところで「旗当番」として、車の通行に注意しながら
登校してくる子どもたちに
「おはようございます!!」「行ってらっしゃ~い!!」と声をかけます。

同じクラスや学年だったり、また幼稚園などで顔見知りのお子さんもたくさんいますので
子どもたちの様子を観ながら声をかけるのも、結構楽しいものですね。

みんな、元気に新しい学年をスタートして欲しいなぁ…ってつくづく思いました。

ほとんどの子どもたちが集団登校でやってきますので、
8時20分過ぎには小学生の姿は、もう見当たらなくなって
そろそろ、近くの中学校の生徒が登校してきました。

制服姿の中学生は、これまたひとまわりも大きくて

「子どもたちの成長する様子」を連続写真で見ているような
不思議さと感慨が湧き上がってきます。

さて、裏門近くの桜は、このところの風と雨で半ば散り始めていましたが

家とは、反対の方向へ坂を上って行くと(先日kirikouを待ち伏せしたところデス)

正門の横の桜は、まだちょうど満開の真っ盛りのようで、
今日の入学式までもって、ほんとうにヨカッタです!!

その坂の上で、ご近所の方が犬のお散歩をしていらっしゃるのに行き当たって
立ち話をしながら…振り返ったその向こうに

『真っ白な富士山と桜の花』が、水色の空をバックに浮き上がって見えました!!

「まぁ~、きれいな富士山ですね~~!!」と思わず顔もほころびます。

「このところ、霞んで見えなくなっていましたけれど…」とお話しすると

「昨日は、~~とかでも雪が降ったらしいですから、
今朝は、空気が澄んでいるんでしょうね~!
学校の向こう側からも、ちょうど桜と富士山がきれいに見えますよ~!!」
と教えていただきました。

そんなお話をするうちに、校庭では子どもたちが整列して
マイクから「新しいクラスのところに移動してください。」という声が聞こえてきました。

その位置からは、校庭の様子は見えますが、誰が誰やらよくわかりません。

校庭の横の道を下りていき、グラウンド越しに校舎の見えるほうへ行ってみました。

足元には桜の花びらが、そこここに散っていますけれど
頭上の枝いっぱいに、ピンク色や少し白っぽい桜の花が、まだ咲いています。

校長先生の始業式のお話の後、新任の先生のご挨拶が聞こえてきました。

明るくって、元気の出てくるような…先生方のお声が響きます。

「先生のお仕事」の素晴らしさが

『その最初のコトバから始まっている!!』

のだということを、あらためて感じる一瞬でした!!

私にとっても、こんなに落ち着いた気持ちで迎えた

「初めての始業式」…だったのかもしれません。

さて、家に向かって歩き出すと…

濃い蒼色の山なみの向こうに、裾まで真っ白い雪に被われた富士山が大きく浮かんできて

チョッと冷たい風に吹かれた桜の花びらが、ちらほらと舞ってくるのも見えました。

いろいろな想いのうかびくる…あたらしい春の朝でした…


 (kirikouが「そこで、一句」と、そばで言っています…)



   めぐりくるサクラの景色しみじみと 花びら躍る始業式のあさ


                        風待人
                     

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2 コメント

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茂木先生の本 (RAM)
2007-04-05 21:23:31
「脳の中の人生」も「脳とコンピュータはどう違うか」の2冊は、買いました^^(いつも図書館で借りる方が多いですが・・・)
>科学的知見はある一つの視点から見た断面に過ぎない。
本当にそう思います!
脳画像だって、実験課題の如何によってずいぶん出来が?違うようですしね。
桜と富士山を同時に楽しめる所にお住まいなのですね。いいなぁ~。
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桜と富士山・・・ (風待人)
2007-04-05 23:32:49
RAM さま

それが20年くらいここに住んでいますが、この組み合わせに気づいたのは・・・
たぶん初めてだと思います。

この時期は、このあたりからは
もう春霞の向こうの富士山は見えないはずなんです。

おとといから昨日にかけての、冷たい冬のような空気のおかげで
ふたつの取り合わせが、実現したんだと思います。

今年は、早くにサクラが咲いた割には、長持ちしたのかもしれませんね。

それから、脳のお話は・・・まだまだ奥が深くって見通せないからこそ
オモシロくって、知りたくなるのが人の性なのかもしれませんね・・・
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