Little Tree

日々のいとなみのなかで感じた子どものこと、季節の移ろいやこころに映る風景

「こころの声を聴く」・・・

2007-07-20 09:21:40 | Weblog
今朝は、久ぶりに青い空が雲の向こうに覗いています…

kirkouは、「学校に行きたい気持は、あるけれど…どうも身体が動かない…」

様子でしたが…なんとか持ち直して、少しだけ遅刻して
先ほど登校していきました。

皆様、おはようございます!!


このところ、自分の中にあるいくつかのベクトルに沿って
いろいろな本を、並行して読んでいます。

これまでの読書量が、あまり多くないことと
自分の興味にまかせて、気になったものばかりを手に取ってしまうので
かなり、片寄った選択をしている…かもしれません。

さらに、限られた時間の中で、読んでおりますので
なかなかじっくりゆっくりとはいかないことも多くって
どこまで読みこなせているかもあやしいところです。

ただ『いまの自分にとって、何かしら大切なエッセンス』に出会えると

こころが、ホクホクと…アタマも、ドキドキと…弾んでいるのが感じられます。


先日来…近くの地区センターで借りてきていたのが、遠藤周作さんの「深い河」と

河合隼雄 谷川俊太郎 山田太一 著「家族はどこへいくのか」の2冊です。

「家族は…」の本は、もうだいぶ前に読み終わってから
何度も延長して借りてきて、いつかそのことをブログに書きたいと思っていました。

こちらは、絵本・児童文学研究センター主催の文化セミナーでの講演内容
本にしたもので、その第4回にあたります。

(前にお話した「日本語と日本人の心 」には
第2回の河合先生と谷川俊太郎氏と大江健三郎氏のお話が載っています。)

その本を読んでから、ふと記憶をさかのぼって(一年前に読んだ)
河合先生の対話集「こころの声を聴く」を探し出して

出かける際には、持ち歩いてその時々に読んでいました。

実は、ちょうど一年ほど前に、朝日カルチャーセンターで
茂木先生と河合先生の対談を伺う機会に恵まれて

私にとって…自分のなかで、ずっと気がかりでありながら
蓋をしていたような…どこか近づくのをためらっていたことに対して

「思うとおりにやってご覧なさい…それでいいんですよ~」

と言われたように(勝手に自分が感じただけなんですけれど)思ってしまい
ポ~ンと背中をひとつ押されたような気がしていました。

そう思いつつ、先生のご本を読み直していると…対話を文章にしていることもあるのでしょうが

先生の独特の口調で「オモロイナ、よしやろう!」と

ほんとうに耳元でおっしゃっているように、感じられてなりませんでした。

対話のお相手も、山田太一さん安部公房さん谷川俊太郎さん白洲正子さん

沢村貞子さん遠藤周作さん多田富雄さん富岡多恵子さん村上春樹さん毛利子来さん

と多彩で、お話の面白い方ばかりです。

本を仲立ちとした「語り合い」は、さらにその本の世界へといざなわれるような…
とても楽しい作りになっています。

つい先日偶然に、小さな古本屋さんで「こころの処方箋」にも出会えて…

折に触れて…パッと目次を眺めて、その時に気にかかるページを開いては…

「なるほど~!そうだよね~!」と合点していました。

そんな折…

河合先生がお亡くなりになったというニュースが、昨日飛び込んできました。

直接お話を伺ったのは、たったの一度でしたが

その飄々として、気さくで、ユーモアたっぷりでいらして

その上、人のこころの奥ふかくにある様々なことを見つめていながらも

人に向けるあたたかなまなざしと、しなやかでありながら
何事にも動じない強さと信念をお持ちでいらっしゃる…

お姿を、私に教えてくださいました。

多くの方が、私と同じように、先生のご本やお話にこころを動かされ
前向きになれる勇気を、いただいたのではないでしょうか?


寂しい気持、哀しい気持、悔しい気持…いろんなものが浮かんでまいりますけれど…

いまは、ただ…

河合先生の御霊の安らかならんことを、こころよりお祈り申し上げます。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読書 (RAM)
2007-07-20 21:08:00
大学院のとき、図書館でよく借りたのが中井久夫先生の本でした^^ 根こそぎ?読みました^^;;;
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さすが~!! (風待人)
2007-07-20 21:41:51
RAM さま

そうでいらしたんですか~それは素晴らしいデス~!!

一年位前から、気になりつつ・・・最近、少しずつですけれど読んでいます・・・
(ムズカシイところは、飛ばしていますけれど・・・)

その深さと科学としての(?)枠を超えているような・・・ところに
私は、惹かれてしまっているのかもしれませんけれど・・・

RAMさまは・・・どんなところに魅力をお感じになったのでしょうか?

ますます、RAMさまにお目にかかってお話してみたくなりました!!
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ショックです ()
2007-07-21 01:52:27
心理カウンセラーになりたいと思ったのも、河合先生の本がきっかけでした。色々な方たちとの対談は、本当に素晴らしいものが多かったですね。精神科医の斉藤茂太先生と、私の中の2大巨匠を続けて亡くしてしまいました・・。ショックです。
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河合先生の本・・・ (風待人)
2007-07-21 08:57:51
菫 さま

そうでいらしたんですね・・・

心理学についての本も素晴らしいものがたくさんありますし

河合先生に、いろいろなことを教えていただいた方も
たくさんいらっしゃるのでしょうね・・・

私は、たくさん読んではいませんけれど・・・
お人柄がにじみ出てくるような文章が、とても好きです。

(「笑いの力」も、同じセミナーを本にしたものでしょうか?
今度探してみますね・・・)

斎藤茂太先生もユーモアたっぷりの方でしたね・・・

そういえば・・・お母さんのお話もとても面白かったような・・・

逝ってしまうことは、とても哀しいことですけれど・・・
遺してくださった本やお話を、これからも大切にしていきたいですね・・・
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