本当に好き三三さん
稀代の天才だと思います
今回「豊志賀」って噺を初めて聞いたんだけど
私怪談とは思わなくて、途中からゾッとし出してあまりにも面白いんだけど恐ろしくて、なんか全集中で緊張していたらしく終演後ばきばきに筋肉痛みたいな痛みが肩や背中を走ってます
怪談の累が淵ってのの一説らしく、えみこが教えてくれたんだけど歌舞伎とかにもその演目があるそうです。
いや、ほんとに怖かった
話は自体はよくあるものです
貞操観念も高く男嫌いだった年増(39)と、気立てよく働き者の若い好青年(21)(先祖が敵同士らしい)が親子くらい歳離れてるのになんやかんやあっていわゆるそういう関係になるんだけど、そこに若い娘さん(18)が現れ、年増は自己肯定感の低さとその年で初めて知った若い男に対する独占欲とでまだ若い二人に何もないのに関係を疑い嫉妬のあまり鬼みたいになっちゃう、そのうえ病気になって顔半分腫れあがり「年齢はまだしもこの器量になってしまっては、もーこれは絶対私振られるわ、きーっ」となって男や娘さんを憎み恨みながら死んでいく。そして若い男に「おまえが今後娶る女七人までは全員憎み殺したるわ」って怨念残すのです
おーーい
このえげつなさですよ。
それを三三先生の絶妙の語り口で静かにじっくり一時間ほどたっぷり聞かされるのです
じわじわじわじわ気持ち悪いわ怖いわでその結果が筋肉痛ですよ
あー素晴らしかった
そしてこの話はやっぱり年増の豊志賀さんが悪いと思うのです
高齢処女老いらくの恋、で片付けてはならないくらいの怨念です
こちらのサイトに講談としてわりと詳しく出ていました
参照
↑こちらでは豊志賀の年齢37になってる
落語では39でした。
二歳違うと女の崖っぷち度も変わるのかな
あー豊志賀ちゃん、せっかく芸で身を立てられるくらいちゃんとしたしっかりもので、そのうえ美人で申し分のないひとだったのに…
終演後はビール
あと今回三三さんの出囃子が第九でふふっと喜んでたんだけど
今日の高座の二つ目が「大工調べ」ってネタだったのね
大工と第九かけてたんか!!!!
と帰ってから気付く