あなたの旅立ち、綴ります
☆☆☆☆☆5!!!!!
訃報記者へ舞い込んだ依頼は、<最低>な老婦人の<最高>なおくやみ欄を生前につくること。
ビジネスの成功で財を成した老婦人のハリエットは利己的で周りに嫌われようがお構いなしの何不自由ない生活を送っていたが、80代となり孤独と死への不安を感じていた。
ある日、自分の納得のいく最期を飾る記事を書かせようと思い立ち、地元新聞社の訃報記事担当記者・アンを指名するが・・・・。
監督
:マーク・ペリントン
キャスト
:シャーリー・マクレーン、アマンダ・セイフライド、アン・ヘッシュ、トーマス・サドスキー、フィリップ・ベイカ―・ホール、トム・エヴェレット・スコット、アンジュエル・リー
↓ネタバレあります
結論から言うとものすごく面白かったです。コメディ映画なのにまんまと泣いてしまいました。
言ってしまえばクソババアと自信のないいろいろ諦めてる若い娘と、黒人のクソガキ、三世代の女の人生の交差なんですが
なんかものすごく感動してしまった
とにかくシャーリー・マクレーン演じるクソババアが魅力的です。
彼女はと言えば「アパートの鍵貸します」「あなただけ今晩は」のコケティッシュな美人(どっちの役も可愛すぎる。ジャック・レモンはそれを上回る可愛さだけど)ですが老女になってもコケティッシュは健在。
なんてチャーミングなババアなんでしょう。そして今回は最低の役柄です。
「私の人生の最後の彩には黒人の障碍者が必要ね」とかもうぎりぎりなことのたまう金持ちのババアなんです。
人の悪口なんか絶対言わなさそうな牧師にまで「あのひとは苦手です。…嫌いです。大嫌いです。すごく嫌いです。嫌いなんです、とても」って言わせてしまうくらいの。
けど見ているうちに「あ、この女は今までその行動や言葉の全てにちゃんと責任とって生きてきたんや」ってわかります。
嫌なババアなんですけどね。
けどそのババア、言ってることは結構無茶なんだけどそのずしんずしん刺さることといったら。
名台詞が沢山あるんですが、好きなのは
「失敗を嫌わないで。失敗は貴方を賢くする。失敗は貴方を強くする。失敗が貴方を作るの。失敗をおそれるのは仕方ないけど、失敗を嫌わないで」
よくあるような言葉ですが、それを失敗ばかりしてきたと
実は思っている傲慢ババアが言うわけです。それも最高のタイミングで。
失敗は悪いものなんかじゃないんだなってものすごくわかります。
「ええかげんにせえよこのクソババアが」と思ってる若い娘アンも、多分見てる人間も最後はみんなそう思うのです。
アンがそれを一晩考えてある行動に出るのですが、それが素敵でねえ。
演じるアマンダ・セイフライトの賢そうで美人なのに冴えない感じっぷりが最高にキュートです。
ずっとずっと何かを書いてる。そのぼろぼろの手帳の美しさ。
「あなたは詩人?」
「違う。私は何でもないの。ただのひと」
それに対しババアが言うのです。
「人は『何か』なのよ。この世に生まれて『何か』になるのよ。みんな『何か』なのよ」と。
とてもさわやかになれて笑える映画です。素敵な音楽もいっぱい。スマホのある世界に、レコードとラジオ。
アナログのかっこよさよ。
見てよかったと心から思える映画でした。大当たり。タイトルも私は今回の邦題、わりといいほうだと思います。
洋画に邦題つけられてるの正直好きです。わりと楽しみにしてます
今回は字幕担当された方のセンスも好きです。綺麗な日本語にしてくれています。
「いい一日」なんか送らなくていい、「本物の、自分に正直な一日」を送るのよ。
Don’t have a good day. Have a day that is true. Have a day that is honest.
映画の後はえみこと今日オープンした三番街のフードコートに行きました。混んでたけどスタッフは親切でした。
タケルのお肉食べました。美味しかった。
そして淀屋橋のまちなかマルシェで野菜とか果物を買って帰りました
子供の絵日記か。
グランフロントの桜もまた見事なりー