2021年、百姓たちの春
新潟の名産といえば、酒、米、魚、柿の種、笹団子などあるが私の暮らす南魚沼市には、「魚沼産コシヒカリ」「日本酒(八海山、鶴齢、高千代)」がある。
まだまだ挙げればたくさんあるのだが、それはまた今度。
桜が満開を告げる頃、最も有名な「コシヒカリ」の生産が始まった。
この地方では、自ら農家のことを未だ「百姓」という。「百姓」にあまり良くないイメージを抱く方も多いと思が、それは水呑百姓という言葉からではないだろうか。実は古くは臣,連など数十種の姓 (かばね) をもつすべての人民をさし,「おおみたから」「ひゃくせい」といい,大化改新以降は公民をさしたとある。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典参照)また、本百姓が多いことから、百姓を名乗る人が多い。
減反政策が終わりを告げ、百姓は作れるだけお米を作った。少子高齢化で人口は減り、高齢者世帯はご飯だけでは、おかずも作らなければならないため簡単なパン食や麺類にむかった。当地方もこの数年で小学校、中学校は合併され私の母校もなくなった。しかし人口は減っているが世帯数は増えているという。アパートもたくさん建ちどれもすぐに入居する。つまり独身者が多くなった。どの地方も似たりよったりだと思うが、コンビニの数は増えたが、お米の消費は極端に少なくなった。当然、お米の値段は下がり(小売価格はあまり変わらないが)農協の買取価格は下がった。
農機具の価格は高騰し、自分の消費する分だけ生産していた百姓も継続することができなくなった。そして、後継者不足。この地方の農業はどうなるのだろう。
そんな問題に逆らえない「百姓」たちは、今年もコシヒカリを一生懸命作る。
全国のお百姓さんたちを応援します。
シン・コシヒカリ物語【予告】