しがない公務員の大阪通信

大阪在住、在職の公務員が大阪の過去、今、そして未来を考えます。

公務員と会社員の健康保険料の違い

2014-10-13 | 公務員に求めるもの
先日、
例の維新の議員さんが、
相変わらずのミスリードをしていました。

https://twitter.com/idomasa/status/519615973599354881

健康保険料など社会保険料について、
「民間(健康保険)は総収入で見られるのに、
 公務員(共済組合)は本給で見られるので、
 公務員は本来より社会保険料が少ない。」
という論調です。

本当にそうなのか説明しますと...。

民間(健康保険)は、
ある一定期間(通常は4~6月)の平均給料(総収入)に、
各健康保険が設定した掛率を乗じた金額が毎月の掛金になります。

また、
賞与についても同様になります。

一方公務員(共済組合)は、
毎月の給料(本給)に、
各共済組合が設定した掛率を乗じた金額が毎月の掛金になります。

また、
賞与についても、
賞与の総支給額に掛金を乗じた金額がその時の掛金になります。

ここまでの説明だと、
「例の維新の議員さんの言うとおりじゃないか」ってなりますが、
共済組合の場合はちょっとからくりがあります。

共済組合においても本来は総収入で徴収すべきところなのですが、
(理由ははっきりわかりませんが)一定の収入が見込めるようにとのことから、
本給をベースにして、
掛率を一定の割合(大阪市共済は25%)上乗せして徴収することになっています。

この25%に、
地域手当(大阪市は15%)、超過勤務手当、管理職手当等、
各種手当がすべて見込まれています。
(通勤手当は除かれているはずです。)

地域手当が15%ありますので、
本給の10%以上、
超過勤務手当等を貰っていれば得ってことになりますが、
少なければ当然損ということになります。
(超過勤務のみであればだいたい15時間くらいかな)

25%の設定が正しいかの議論は別にして、
表面上の状態だけを見てこのような指摘をするのは明らかなミスリードだと思います。

ちなみに、
大阪市職員も元々健康保険組合を持っていて、
そのときの掛金の計算は、
民間の健康保険と同じでした。

さらに、
交通局は別で健康保険を持っていて、
一時は赤字で「政府管掌健康保険(現:全国健康保険協会)」に
参入する話が出ていたくらいです。
(交通局が民営化したらそっちに移行することになるでしょうね。)

また、
これとは別に、
掛率については各健康保険・共済組合で普通に違います。

それは、
各健康保険や運営している会社の状況によるからで、
一概に民間と公務員の間での損得が図りづらい状況もあります。

ちなみに、
今の大阪市共済組合の掛率が6.16%(本給分については7.7%)、
全国健康保険協会大阪支部の掛率が5.03%(+雇用保険0.5%)、
同じ給料を貰っていた場合は、
民間のほうが健康保険料が安くなる計算です。
(そりゃどっちが分母がでかいのかって話になるんですけどね。)

結局、
例の維新の議員さんは、
相も変わらず、
一面的な部分だけを取り上げて、
公務員の厚遇性を訴えたかっただけってことが、
このことだけでもわかるってことです。

正直言いますと、
今、
役所や公務員のことをやいの言っているお偉いさん方(特に「教授」と名の就く方々)は、
このようなことを言っている人が多いのではって思います。

そんなことに対して、
出来る限りきちんとしたことを答えれるよう、
もっと精進しなければと思いながら、
今日のブログを書き上げました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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1 コメント

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Unknown (税金難民)
2019-09-09 20:41:17
全ての公務員は国保に加盟すべし
民間の会社は半額会社負担と言うが元々は自分たちが汗水流して稼いだ金が原資
公務員の半額負担原資は税金でしょう。
国保の酷さを公務員自身が認識してもらいたい。
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