安倍晋三前総理が令和2年2月6日に参議院に「政治資金規正法の趣旨に照らした安倍晋三後援会が主催した『桜を見る会』の前夜祭の位置づけ等に関する質問主意書 」が提出され、国会で散々野党からの追求を受けた、「桜問題」。
結局その後、東京地検特捜部が2020年12月24日に、安倍晋三後援会という政治団体(山口県下関市)の代表を務める公設第1秘書・配川(はいかわ)博之容疑者(61)を同法違反(不記載)で東京簡裁に略式起訴。
山本有之助裁判官は同日、罰金100万円の略式命令を出し、配川容疑者は即日納付、特捜部は、安倍氏本人については不起訴(嫌疑不十分)となった問題でした。
河野太郎ワクチン担当大臣、吉本興業を視察し「若者の接種促進に力を借りたい」と宣う。国民の生命と健康を愚弄しているとしか思えない御仁。
ところで、安倍前首相と同様の問題が河野太郎行革大臣にも浮上しています。
このニュースは今月の10日(2021年6月10日)に報道されたニュースですが、元の記事は「デイリー新潮」で報じられた「政治資金規正法違反」の疑いについての記事です。
記事の一部をご紹介します。(デイリー新潮 2021年6月10日付)
「河野太郎大臣、政治資金規正法違反の疑い 「後援会バス旅行」を収支報告書に記載せず」
河野大臣の地元・神奈川15区(平塚市、茅ヶ崎市、大磯町、二宮町)を取材してみると、看過できない疑惑に行き当たるのだ。
河野大臣の後援会では、毎年1度、「バス旅行」を開催している。 参加経験のある、さる地元市議が言う。 「
昨年はコロナで中止になりましたが、それまではほぼ毎年ありました。日帰りで行き先は年によって変わる。東京方面が多く、国会に寄って、劇団四季の観劇など、都内の観光地を回るパターンが多いかな。東京以外なら、伊豆、房総方面に行ったりしましたね。年によって異なりますけど、参加者は200人くらい。バス5台ほどに乗車して行きます。もちろん会費制で、行き先やコースによって、1万円前後の実費を支払いますよ」
1回で200万円前後のイベントと推測できる。
この旅行の特徴は、河野大臣やその妻、事務所が総出で関わることだ。
やはり参加経験のある、別の市議が言う。 「ほとんどの回で、『世話役』として河野事務所の秘書さんが同行します。朝から晩までバスに乗り、各地を同行するんですね。行く先が都内の場合は、国会や霞が関に寄る。で、太郎さんが出てきて、挨拶をするんです。また、『代理』として、奥さんが参加することもしばしば。バスには乗りませんが、目的地に向かう途中のサービスエリア(SA)などに先回りしている。で、バスが停まると“ありがとうございます。今日一日、楽しんでください”などと挨拶して回るんです」
こうした旅行の様子は、地元の県議や市議のSNS上でも確認できる。 〈今日は河野太郎後援会のバス旅行で、日本屈指の能楽殿「身曾岐神社」とモミジと楓の紅葉狩りに参加してきました〉 と、2018年11月の様子をFacebookに投稿したのは、さる神奈川県議。
〈バス6台で、秋の長野を堪能してきました〉 あるいは、 〈今日は、河野太郎後援会主催のバス旅行です。議員会館に行ってから、劇団四季の“アラジン”の観劇です♪〉(さる茅ヶ崎市議の15年12月のFacebook) 〈今日は、これから河野太郎後援会の国会議事堂&上野動物園へのバス旅行に参加します〉(別の茅ヶ崎市議の14年2月のFacebook)
また、後援会の婦人部や、地域ごとという単位での旅行もある。
「私が行った範囲では、静岡のお寺巡りや国会議事堂見学をしました。参加者はバス1台で50人くらい。料金は昼飯代込みで1万2千~3千円でしたかね。秘書が添乗し、奥さんがSAで挨拶。国会では太郎さんも挨拶に来てくれました」(婦人部の旅行参加者) 「僕が行ったのは、2年くらい前、太郎さんが外務大臣だった時かな。バス1台に乗って東京に出て、まず築地で昼食。外務省の近くまで行って、太郎さんが挨拶。迎賓館に向かって見学をして、浅草で自由行動。で、地元に帰ってきました。会費は7千~8千円くらいでしたね」
ここまでなら、何の問題もなく、どこにでもある、政治家の地盤涵養(かんよう)行為の一環だ。
しかし問題は、これら全てについて、政治資金収支報告書への記載がまったくないことである。
政治資金規正法では、団体にまつわる、すべての収支を収支報告書に記載するよう義務付けているのは周知の通り。
河野大臣の場合、関係する政治団体は二つだ。
資金管理団体である「河野太郎事務所」。
そして、政党支部である「自由民主党神奈川県第15選挙区支部」。
両団体はいずれも河野大臣自身が代表を務め、神奈川県選挙管理委員会に登録。収支報告書を提出している。現在、見られるのは17、18、19年の3年分だが、両団体の報告書のどこにも、バス旅行のいかなる記載もないのである。
また、公益財団法人の「政治資金センター」では、遡ること11年までの収支報告書を保管し、ネット上で公開している。それを見ても、両団体の報告書にはバス旅行の記載はない。
このバス旅行の主催者であるはずの「河野太郎後援会」に至っては、これだけ大規模な「政治活動」を毎年、あちらこちらで行っているにも拘わらず、政治団体の届出すらしていない。従って報告書の提出もない。
100万単位の金銭の出入りがあるバス旅行の収支が、約10年間に亘り、まったくの「闇」に包まれてしまっているというわけである。
「今回の事例は非常に問題があると思います」 と述べるのは、政治資金に詳しい、日大大学院の岩井奉信講師。
「政治資金規正法は、あらゆる政治活動のカネの流れを透明化するのが趣旨です。この場合、河野太郎という政治家個人に関わるイベントの収支ですから、河野大臣の関係する政治団体のどこかに記載されていないとおかしい。
後援会が政治団体を持たず、一方で議員も事務所も関与しているのですから、河野大臣の関係団体に記載するのが当然。
政治資金規正法上の不記載に問われる可能性もあります」
また、やはり政治資金に詳しい神戸学院大学法学部の上脇博之教授も言う。 「後援会が政治団体になっていない時点で極めて問題です。大臣や夫人、事務所が明確にバス旅行に関与しているのであれば、これは本来、大臣に関係する政治団体が記すべきでしょう」
不記載といえば、安倍前総理の秘書が「桜を見る会」の前夜祭の収支を記載せずに、略式起訴されたのが記憶に新しいところである。
以上をまとめてみると、
神戸学院大学法学部の上脇博之教授(政治資金規正法違反に詳しい法律家)と
日大大学院の岩井奉信講師(政治資金規正法違反に詳しい法律家)
という二人の専門家の見解はほぼ一致しており、
このお二人の専門家が共に指摘している河野太郎氏についての「政治資金規正法」に係る問題として、
①後援会が政治団体になっていない時点で極めて問題
②河野大臣に関係するイベント(毎年行っている後援会のバスツアー)であるから、その政治団体が政治資金として記載すべき
などがまず、指摘されているようなのです。ですが、実はそれ以上の問題がありそうです。
つづく
引用元:
ただ、抜け穴があって、5万円以下の金額に分けて整理されると記載が必要ではなく、また、あとで申告して修正できます。もし、こうし方法を悪用しているならば根性が曲がっています。