「白秋」に想ふ―辞世へ向けて

人生の第三ステージ「白秋」のなかで、最終ステージ「玄冬」へ向けての想いを、本やメディアに託して綴る。人生、これ逍遥なり。

『美しい雲の国』

2005年04月26日 | Yuko Matsumoto, Ms.
美しい雲の国(松本侑子・著、小学館)  祖父はずっと建設工事の現場監督のような仕事をしていた。本当に監督かどうかはわからないが現場の仕事をしながらもそれなりの責任者のように見えた。細身ながらも筋肉のひきしまった身体は剛健そのものだったが、日焼けした赤黒い顔はいつもやさしかった。祖母とは口喧嘩がたえなかったが本当は相思相愛だということが子供心にもわかった。今風にいえば自分の父母とはおよそちがってラブ . . . 本文を読む
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