ユーラシアウァッチ:ロシアから見る世界情勢

ロシアは一帯一路の地政学的要所。米中対立や中東対立のキープレイヤー。マスコミのロシア情報は貧しい。その致命的穴を埋める。

ロシア外交官二人が3月上旬北朝鮮入り ロシア領事館に医薬品を届ける

2020-04-10 14:41:14 | ロシア 北朝鮮
3月9日、ロシア極東ウラジオストク国際空港からの便でロシア外交官二人が北朝鮮入りしていた。在ロシア北朝鮮領事館の発表を引用して4月10日付Deita.ruが伝えた。
 在ロシア北朝鮮領事館によれば、3月9日に北朝鮮からウラジオストク国際空港に124人の外国人を乗せた旅客便が到着した。これら外国人の国籍の内訳は明らかになっていないが、コロナウィルス感染拡大を受けて帰国要請を受けたロシア人が主であったとみられる。
 同領事館の発表によれば、この便の帰路にロシア人外交官ナタリア・ノスコワ氏とワジム・テチン氏二名のみが乗り込み、北朝鮮へ発った。両氏は在北朝鮮ロシア領事館の医務室に薬品を届ける目的で、渡航している。その後二人は平壌南部のホテルで30日間の隔離滞在期間を経て解放されたという。(4月10日)
 北朝鮮政府は国内での感染者はゼロと発表しているが、同国の感染者確認のシステムについては不明な部分が多い。このロシア外交官の平壌入りの経緯から、新型コロナウィルス感染拡大を受けてロシアなど北朝鮮と国交のある国では、北朝鮮からの帰国者が一定数いることがわかる。されに、北朝鮮内では外国領事館ですら医務室の運営に必要な医薬品の供給に支障が生じていることがわかる。(4/10)


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ロシア極東では中国国境が封鎖され輸入野菜不足

2020-04-10 14:38:53 | 一帯一路 中央アジア
 中国東北部黒竜江省政府による露中国境貨物通過ポイントの閉鎖決定後、ロシア極東沿海地方では野菜不足と野菜価格高騰が懸念されている。コロナウィルス感染拡大を背景にした中国各地での都市封鎖を受けて、2月に生じた野菜不足の状況が繰り返されうると、ロシア側の生鮮品サプライヤーは不安を表明している。4月6日時点での各紙の報道をもとに、ユーラシアウァッチがまとめた。
 4月6日北京時間13:00にロシア極東と中国東北部を結ぶ複数の国境自動車貨物輸送ポイントが閉鎖された。中国政府は増加する貨物・旅客輸送量に対して、十分な感染拡大防止策・衛生検査が行えないことを理由に、このような国境ポイント封鎖に踏み切ったと説明する。在ロシア中国領事館の発表によれば、露中国境綏芬河貨物輸送ポイントでは税関職員ら19人がコロナウィルスに感染したことが明らかになっており、中国政府は同ポイントを含む複数の国境ポイントの封鎖に踏み切った。(4月6日付ロシイスカヤ・ガゼータ紙)
 「黒竜江省で仕入れたマスクをロシア側の大手チェーンに供給する契約で輸入していますが、商品を積んだトラックが出発できないという状況になっています。果物や野菜の輸入についても同様の問題が生じています」とロシアの輸入業者アグロフレッシュ社のユルチェンコ代表取締役は言う。(4月6日付Prima Media)
 沿海地方の小売店ではすでに、野菜や果物の価格高騰が生じている。ユルチェンコ氏によれば、例えばショウガ1㎏当たり700ルーブル(約9.4 ドル-4月10日レート)、レモン1㎏あたり600ルーブル(約8ドル)という価格レベルに達している。
沿海地方行政府は、ウズベキスタンやベトナムからの野菜・果物輸入を増やして、中国からの輸入品不足を解消する方針を発表している。(4月7日付Deita.ru)


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コロナパンデミックを背景に中国―欧州鉄道輸送量は増 経済活動回復に貢献

2020-04-10 14:37:16 | 一帯一路 中央アジア
中国江蘇省蘇州市から鉄道で欧州に向かう貨物量は、コロナパンデミックにもかかわらず増加している。3月の欧州向け貨物鉄道便の頻度は前年同期を上回り、週6便となった。4月3日付でGudok.ruが伝えた。
 2020年3月の蘇州発中国―欧州鉄道貨物便は35便となり、3052TEUのコンテナ貨物が欧州向けに輸送された。同ルートの鉄道貨物便数は前年同期比52.2%、貨物輸送量は50.8%の増加となった。
 蘇州市発の中国―欧州鉄貨物路線は2月24日から運行を週4便の頻度で再開しているが、3月からは週六便に増便された。蘇州市からロシア向け、あるいはロシア経由欧州向け輸出に鉄道貨物便を利用する製造業者は約400社登録されている。
 3月下旬には浙江省から「中国―欧州」鉄道貨物便が再開し、日用品を中心に84TEUのコンテナ貨物がベラルーシ・ミンスクに向けて輸送された(3月26日付カザフスタンデイリー)。これはカザフスタン、ロシア、ベラルーシを経由して中国―欧州を結ぶ鉄道貨物便(「吉利」便)である。このルートで年初からすでに5474TEUが欧州向けに輸送されており、貨物輸送量は前年同期比で40.8%の増加となった。同便を利用すれば、浙江省から欧州への玄関口であるベラルーシ・ミンスクまで11日でコンテナ貨物を運ぶことができる。デイリーカザフスタン紙は、このような中国―欧州間貨物鉄道の再開により、ルート上にある都市の経済活動の回復に寄与するものと評価している。(4月5日)



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