ユーラシアウァッチ:ロシアから見る世界情勢

ロシアは一帯一路の地政学的要所。米中対立や中東対立のキープレイヤー。マスコミのロシア情報は貧しい。その致命的穴を埋める。

中国がカザフスタンに一帯一路に沿った輸送プログラムの調整を提案

2019-06-16 07:45:47 | 一帯一路 中央アジア
 5月22日、中国の王外相はカザフスタンのアタムクロフ外相との会談において、「カザフスタンは「一帯一路」イニシアチブの実現において、主導的な一を占めていると指摘した。同日付でRegnum通信が伝えた。
 両外相の会談はは上海協力機構外相会議に出席するために訪問中のビシケク市(キルギスタン)で行われた。王外相は、両国間での輸送分野での連系をより密にし、「一帯一路」と輸送インフラ発展を一つの軸とするカザフスタンの経済政策「ヌルリ・ジョル」をより深く関連付けることを提案した。両者は上海協力機構発展銀行の設立や、お互いの国の通貨での取引を増やす方針でも一致した。(5/2)

ロシアガス大手ノバテクがSinopecと中国でのガス販売会社を設立

2019-06-16 07:43:10 | 北極海航路 極北プロジェクト
 6月5日ロシアガス大手「ノバテク」は中国Sinopec及びロシア国営銀行ガスプロムバンクと、中国市場におけるLNGと天然ガスの最終消費者への販売を手掛ける共同会社設立について基本条件の合意を結び署名した。ノバテク社公式サイトをもとに、6月13日ユーラシアウァッチ記者が伝えた。
 「中国の投資家はわが社のロシア極北地域におけるLNGプロジェクトに関心を示しています。中国でガス販売を手掛ける共同会社を設立すれば、中国市場でのLNG販売量を確保するだけでなく、中国という一大市場における最終消費者の開拓に向けた投資可能性を平行くものです」と同社のミヘルソン会長は言う。
 ノバテク社は天然ガスの採掘から、LNG、市場での販売までのサイクルを構築することを目指して事業を行ってきた。今回の協定は習近平国家主席のロシア公式訪問プログラムの枠内で署名された。(6/7)

ロシアガス大手のノバテクと中国海運大手COSCOが北極海航路発展に向けた協定

2019-06-16 07:39:53 | 北極海航路 極北プロジェクト
 6月7日公開型株式会社ノバテクは、中国海運大手China COSCO SHIPPING Corporation Limitedと、ロシア極北領域からアジア太平洋地域の市場への化石資源の通年輸送にかかわる新たなスキームの開発、実現、融資分野での長期的パートナーシップ構築に関する協定に署名した。
同日付でノバテク社が伝えた。
 この協定には、ロシア海運大手祖父込むフロート及び中国のシルクロード基金も署名している。
 「この協定はわが社の極北におけるLNGプロジェクトから北極海航路を通じたLNG輸送の発展にとって重要な布石となります。ロシア政府は北極海航路における輸送貨物量を2024年までに8000万トンまで増やすことを目標にしており、この目標にも貢献できます」とノバテク社のミヘルソン会長は述べた。
 同社は2018年に子会社「北極海海運」社を設立した。ノバテクはこの子会社を通じて、極北地域のヤマルLNGプロジェクトで生産されたLNG用タンカー運航も手掛けている。(6/7)

ロシア国営原子力「ロスアトム」と冶金大手「ノルニケル」が北極海航路で協力

2019-06-16 07:37:07 | 北極海航路 極北プロジェクト
ロシア国営原子力企業「ロスアトム」、大手鉱山・冶金企業「ノルニケル」は共同で北極航路の最も効果的な商業用運用可能性を徴する。
6月6日サンクトペテルブルク国際経済フォーラム会場において、両社は共同調査に関する覚書に署名した。6月6日付でノルニケル社が伝えた。
 この覚書には、ロシア直接投資基金及及び国際港湾オペレーターDP World Ltdも共同署名している。
「共同プロジェクトの主な目標は北極海航路及びロシア極北地帯を通じた貨物輸送量を増やすことです。北極地帯におけるロシアの主要海運ルートを通じたトランジット物流発展のために共同企業を立ち上げる可能性についても検討します」とノルニケル社のウラジミル・ポタニン社長は述べた。
同社の生産設備の多くはロシア極北地域に位置しているため、同社は北極海航路を通じた物流について経験を有する。
 一方ロスアトム社代表取締役のアレクセイ・リハチョフ氏は、同社の子会社ロスアトムフロートが手掛ける北極海航路運航プロジェクトに幅広い分野からの協力を歓迎する姿勢を示した。
「我々は北極海航路の発展と通年運航にかかわる大きな仕事に着手しています。今後予想される多くの課題を、民間企業と国際的海運オペレーター間の緊密な連携によって解決していかねばなりません。北極海航路は大規模な国際プロジェクトであり、広い分野からの参加者との協力に関心があります」とリハチョフ氏は言う。(6/6)

ロシア極東連邦大学外学院にロシア発のサイバーセキュリティ科設立

2019-06-13 17:47:16 | AI ブロックチェーンなど

 2018年9月(訳注:ロシアの学年は9月開始)からロシア極東連邦大学(沿海地方ウラジオストク)は
 ロシア発のサイバーセキュリティ―法に特化した大学院修士課程を設立する。2018年度は20人分の奨学生枠が設けられた。
 2018年8月2日付で同大学が発表。
 このコースの卒業生らは、AI、ビッグデータ、VR、ブロックチェーンなどに特化する技術企業に法務サポートを提供するとともに、
 これら分野でのスタートアップを法的リスク軽減の面で支援する。
 同コースの主任を務める極東連邦大学ロースクールのドレミュガ副校長によれば、
 学生たちはまずAIやVR技術利用の法的・倫理的問題、およびグローバル情報空間や仮想通貨の規制を学び、
 そしてサイバー犯罪やサイバー犯罪防止を研究する。
 「高度技術市場でプレゼンスを拡大するには、エンジニアや経営者だけでなく市場ルールの現状と改正状況に周知した専門家が必要です。
 この市場ルールを自ら作っていける専門家が必要なのです。このような専門家がいれば、スタートアップ企業だけでなく、ロシア全体にとっても重要なアドバンテージとなります」と同副校長は言う。
 「ロシアではAIやビッグデータの広範囲での導入はまだ遅れています。この分野で先行するEUや米国、中国、シンガポールの経験を参考に、ロシアでもこれらの技術を発展させていくことを狙っています」とドレミュガ氏は言う。
 このコースには講師として韓国高麗大学のサイバー法センター教授や、捜査機関の専門家、
 ロシア国家ニューロテクノロジー技術イニシアチブセンターの専門家が招かれている。(8/3)