「あれ、忍、洋次も…。二人とも、来てくれてたんだ…」
好美は、すっかり声変わりしていた。体つきも、忍よりかなり男らしくなってきていた。
忍は、好美を見て思わず頬を赤くしてしまった。それを見て、好美は苦笑いした。
「忍、顔赤くなってる…」
「えっ…? あっ、嘘っ…、やだっ…」
「…全くっ…。ここ一週間、看護婦さん達や他の病室の人達まで、同じ反応するんだからっ…」
好美は手術の後、「気分転換」のつもりで院内の美容室に行き髪を切ったのだが、売店に行ったり廊下を歩いている際、看護婦や女性の入院患者達が、好美を見て頬を赤らめる事を二人に話した。
「自分の顔、まだ一度もまともに見てないから、どんな顔になってるかわからないんだけどさ…」
「…えっ…? 好美ちゃん、まだ自分の顔見てないの?」
「…うん…。今、自分の顔がどうなってるかと思うと、何だか恐くてさ…」
そう言うと、好美はベッド横の台の引き出しから、手鏡を取り出した。その手鏡は、好美が厳重にタオルを巻き、バンソーコーで留めてあった。
「もうそろそろ、覚悟を決めて見てみようと思うんだけど…」
そう言いながら、好美は手鏡のタオルを外そうとした。だが、いざ外すとなると手が震えてしまい、なかなか外せなかった。手鏡を忍に手渡したが、忍もためらってしまい、なかなか外す勇気が出なかった…。
「…ホラ、貸してみっ…」
二人の様子を見て、洋次は見かねて手鏡を取り上げると、一気にタオルを外した。
好美は、すっかり声変わりしていた。体つきも、忍よりかなり男らしくなってきていた。
忍は、好美を見て思わず頬を赤くしてしまった。それを見て、好美は苦笑いした。
「忍、顔赤くなってる…」
「えっ…? あっ、嘘っ…、やだっ…」
「…全くっ…。ここ一週間、看護婦さん達や他の病室の人達まで、同じ反応するんだからっ…」
好美は手術の後、「気分転換」のつもりで院内の美容室に行き髪を切ったのだが、売店に行ったり廊下を歩いている際、看護婦や女性の入院患者達が、好美を見て頬を赤らめる事を二人に話した。
「自分の顔、まだ一度もまともに見てないから、どんな顔になってるかわからないんだけどさ…」
「…えっ…? 好美ちゃん、まだ自分の顔見てないの?」
「…うん…。今、自分の顔がどうなってるかと思うと、何だか恐くてさ…」
そう言うと、好美はベッド横の台の引き出しから、手鏡を取り出した。その手鏡は、好美が厳重にタオルを巻き、バンソーコーで留めてあった。
「もうそろそろ、覚悟を決めて見てみようと思うんだけど…」
そう言いながら、好美は手鏡のタオルを外そうとした。だが、いざ外すとなると手が震えてしまい、なかなか外せなかった。手鏡を忍に手渡したが、忍もためらってしまい、なかなか外す勇気が出なかった…。
「…ホラ、貸してみっ…」
二人の様子を見て、洋次は見かねて手鏡を取り上げると、一気にタオルを外した。
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