翌朝、好美の様子を見る為、忍は病院に来た。そして、病院のロビーで美麗から事情を聞いてしまい、複雑な思いをしながら病室に向かって歩いた。
<もし、このまま好美ちゃんが男になってしまったら…?>
病室の前に着くと、忍は一旦、深呼吸して気持ちを落ち着かせてから病室に入った。好美は、前の晩から泣き疲れて、目の周りが赤く腫れたまま、ぐっすりと眠っていた。
<好美ちゃん、泣き疲れたんだね…>
好美の頬を見ると、涙を流した跡が残っていた…。
忍はコートを脱いでイスの上に置くと、病室にあった花瓶に水を入れに洗面所へ行った。
蛇口をひねって水を出した時、忍の目から涙が流れた…。
<どうしてこんな事っ…!>
花瓶に水を入れている間、忍は声を押し殺して泣いた…。
しばらくして落ち着くと、忍は顔を洗って涙を洗い流し、花瓶に持ってきた花を活けて病室に戻ってきた。
「…んっ…?」
好美は、花の香りと忍の気配で目を覚ました。
「あぁ…、忍…。来てたんだ…」
「…あの、好美ちゃんっ…」
忍の目の腫れ具合と表情を見て、好美は忍が事情を知ってしまった事に気付いた。
「聞いたんだ、アタシの体の事…」
「…うん…」
忍はうつむいたまま、黙ってしまった。
「…アタシ、手術の結果によっては、男になっちゃうかもしれないんだよね…。全く、こんなふざけた病気があるなんてさぁ、笑っちゃうよね、ホント…。何でアタシがこんなっ…」
そう言いかけた好美の目から涙が流れた。
「好美ちゃんっ…」
「ごめん、忍…。まだ気持ちの整理が出来てなくて…」
好美はそう言うと、慌てて毛布を被ってうずくまり、声を押し殺して泣いた…。それを見て忍も、思わず病室を飛び出すと、廊下で涙を流した…。
<もし、このまま好美ちゃんが男になってしまったら…?>
病室の前に着くと、忍は一旦、深呼吸して気持ちを落ち着かせてから病室に入った。好美は、前の晩から泣き疲れて、目の周りが赤く腫れたまま、ぐっすりと眠っていた。
<好美ちゃん、泣き疲れたんだね…>
好美の頬を見ると、涙を流した跡が残っていた…。
忍はコートを脱いでイスの上に置くと、病室にあった花瓶に水を入れに洗面所へ行った。
蛇口をひねって水を出した時、忍の目から涙が流れた…。
<どうしてこんな事っ…!>
花瓶に水を入れている間、忍は声を押し殺して泣いた…。
しばらくして落ち着くと、忍は顔を洗って涙を洗い流し、花瓶に持ってきた花を活けて病室に戻ってきた。
「…んっ…?」
好美は、花の香りと忍の気配で目を覚ました。
「あぁ…、忍…。来てたんだ…」
「…あの、好美ちゃんっ…」
忍の目の腫れ具合と表情を見て、好美は忍が事情を知ってしまった事に気付いた。
「聞いたんだ、アタシの体の事…」
「…うん…」
忍はうつむいたまま、黙ってしまった。
「…アタシ、手術の結果によっては、男になっちゃうかもしれないんだよね…。全く、こんなふざけた病気があるなんてさぁ、笑っちゃうよね、ホント…。何でアタシがこんなっ…」
そう言いかけた好美の目から涙が流れた。
「好美ちゃんっ…」
「ごめん、忍…。まだ気持ちの整理が出来てなくて…」
好美はそう言うと、慌てて毛布を被ってうずくまり、声を押し殺して泣いた…。それを見て忍も、思わず病室を飛び出すと、廊下で涙を流した…。