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Re・Birth ~No.8~

2004-06-30 16:45:03 | star spiritsシリーズ☆
 翌朝、好美の様子を見る為、忍は病院に来た。そして、病院のロビーで美麗から事情を聞いてしまい、複雑な思いをしながら病室に向かって歩いた。
 <もし、このまま好美ちゃんが男になってしまったら…?>
 病室の前に着くと、忍は一旦、深呼吸して気持ちを落ち着かせてから病室に入った。好美は、前の晩から泣き疲れて、目の周りが赤く腫れたまま、ぐっすりと眠っていた。
 <好美ちゃん、泣き疲れたんだね…>
 好美の頬を見ると、涙を流した跡が残っていた…。
 忍はコートを脱いでイスの上に置くと、病室にあった花瓶に水を入れに洗面所へ行った。
 蛇口をひねって水を出した時、忍の目から涙が流れた…。
 <どうしてこんな事っ…!>
 花瓶に水を入れている間、忍は声を押し殺して泣いた…。

 しばらくして落ち着くと、忍は顔を洗って涙を洗い流し、花瓶に持ってきた花を活けて病室に戻ってきた。
 「…んっ…?」
 好美は、花の香りと忍の気配で目を覚ました。
 「あぁ…、忍…。来てたんだ…」
 「…あの、好美ちゃんっ…」
 忍の目の腫れ具合と表情を見て、好美は忍が事情を知ってしまった事に気付いた。
 「聞いたんだ、アタシの体の事…」
 「…うん…」
 忍はうつむいたまま、黙ってしまった。
 「…アタシ、手術の結果によっては、男になっちゃうかもしれないんだよね…。全く、こんなふざけた病気があるなんてさぁ、笑っちゃうよね、ホント…。何でアタシがこんなっ…」
 そう言いかけた好美の目から涙が流れた。
 「好美ちゃんっ…」
 「ごめん、忍…。まだ気持ちの整理が出来てなくて…」
 好美はそう言うと、慌てて毛布を被ってうずくまり、声を押し殺して泣いた…。それを見て忍も、思わず病室を飛び出すと、廊下で涙を流した…。

Re・Birth ~No.7~

2004-06-28 17:33:38 | star spiritsシリーズ☆
 好美が目を覚ますと、辺り一面、真っ白だった…。
 <ここ、どこ…?>
 好美は静かに起き上がった。そこは、病院の診察台の上で、周りを白いカーテンで覆われていた。
 診察台の方へ耳を傾けると、好美の母・美麗の声と医師らしい男性の声が聞こえてきた。
 「…どういう事なんですかっ!」
 美麗は、ひどく動揺していて、声を荒げていた。
 「お母さん、落ち着いて聞いて下さい…」
 好美は、医師の声が聞こえづらいので、少しだけカーテンを開け、耳を澄ませた。
 「…これは、滅多にない事なのですが…、恐らく、性染色体の先天性異常ではないかと思われます。娘さんがまだお腹の中にいる時、性染色体が分化し、何らかの異常を起こしたままだったと思われます…。今まで、何の自覚症状も現れなかったので、学校で行なわれているような健康診断では発見されなかったのでしょうけれど、今、娘さんの体に変化が現れています。すぐに手術をすれば治まるのですが…」
 医師は、言いづらそうにレントゲン写真を見つめながら、美麗に説明を続けた。
 「…今回のケースの場合、性腺が精巣に分化し始めています。その為、体も男性化が始まっていますので…、残念ですが、手術の結果次第では、娘さんは女性ではなくなるかもしれないのです…」
 <えっ…?>
 好美は、それを聞いて一瞬自分の耳を疑い、驚きのあまり思わずカーテンを開けてしまった。
 「…どういう事なんですかっ…!」
 好美は、今にも泣き出しそうな表情をして、医師の方を見た。医師は、好美にもどういう状態なのかを告知した…。
 話によると、好美は稀に見る「先天性仮性半陰陽」で、その影響で体が次第に「男性化」しているというのである。好美の声が低くなってきたり、背が伸びてきたり、14歳になっても胸が大きくならなかったり、「初潮」がないのはその為であった…。
 手術をすれば「性腺の分化」は治まるのだが、好美の場合、手術の結果によってはそのまま「女」ではなく「男」になってしまう可能性があるのだという…。
 「…とにかく、一刻でも早く娘さんの手術が必要です。このまま放っておくと、命にも関わります」
 美麗と好美はしばらく愕然としていたが、医師に促され、一刻を争うので、美麗はすぐに入院の手続きをした。
 「あと、パジャマとか必要なものは、あとで持ってくるから…」
 美麗は半ばパニックに陥りそうになるのを必死で抑え、好美を病室のベッドに寝かせると、そそくさとマンションに帰っていった…。
 好美はその日の夜、病院から出された食事も通らず、病室のベッドで一人、声を上げて泣いた…。

「Re・Birth ~No.7~」の前に…④

2004-06-25 12:35:10 | トリビア☆
④ターナー症候群

 「ターナー症候群」は「性染色質陰性」、すなわち男性型で性器系の発育が女性型である事から、「クラインフェルター症候群」と対比される「中性体質者」として知られる。

 性染色体構成は45、X型で1個の性染色体が欠落した状態と、「性腺無形成」を特徴とする疾患である。

 思春期にはやはり「女性二次性徴の発現」を見ない。


⑤その他の異常

 この他、「性染色体異常」を呈する「XXY症候群(YY男性)」や「XXX女性」等では、原則として「性器異常」や「内分泌機能障害」を伴わないので、「中性体質者」とはみなされない。
 むしろ、それぞれsuper male(超男性)、あるいはsuper female(超女性)等と呼ばれる事がある。

 一方、「前立腺癌」の患者等が治療の目的で「去勢手術」及び「女性ホルモン剤の投与」を受けた場合、「外性器の萎縮」と「女性化乳房の発現」が顕著となる。
 又、「性転換者」等の場合も含めて、後天的な「中性体質者」と言える。

 身体的な性差の他に、性格的、又は精神的な面での男らしさ、あるいは女らしさを「第三次性徴」として重視する場合がある。
 身体的には申し分のない男性でも、性格面で非常に女性的な面を持っている場合があり、又、その逆の女性等の場合も同様であるが、「異常心理分析」、又は「性同一性障害」の対象とはなっても、医学的な意味での「中性体質者」からは除外して考えられる。

「Re・Birth ~No.7~」の前に…③

2004-06-24 11:45:49 | トリビア☆
②クラインフェルター症候群

 「クラインフェルター症候群」は、性腺は睾丸で性器系も「正常男性型」に分化しているが、「性染色質陽性」で女性型であり、一部に女性化乳房を伴うものがある事等から、かつては「半陰陽」の一型と考えられた。
 現在では性染色体XXYの異常を主とした「性腺発育不全症」である事が明らかにされている。

 臨床上「クラインフェルター症候群」とほぼ同様の身体的及び病理学的な所見を呈し、しかも性染色体がXX型と完全女性型を示す、いわゆる「XX男性」も、「遺伝的な性」と「身体的な性」との完全逆転を呈している。


③XY女性

 「クラインフェルター症候群」に対して、いわゆる「XY女性」は、「遺伝的な性」が男性で、身体的には完全に近い女性型を呈する状態を言う。

 主として2種類の疾患が知られており、その1つは「睾丸女性化症候群」で、男性ホルモンに対する不応症、すなわち「感受性障害」を原因とする「男性半陰陽」の一型である。

 いま1つは「XY型性腺無形成症」で「スワイアー症候群」とも呼ばれ、この症候群では思春期になっても性ホルモンの分泌がなく、従って女性化乳房等の「女性二次性徴の発現」が欠如している点で、完全な女性型とは言えない。
 又、この症候群に重要な特徴として、腹腔内にあって発生障害を示す性腺に腫瘍化、すなわちgonadoblastoma(=生殖腺芽体)発生の危険が極めて高い事である。


 …次回は、④~⑤を紹介させていただきます。。。

「Re・Birth ~No.7~」の前に…②

2004-06-21 17:48:23 | トリビア☆
 前回は第1章の「半陰陽」について説明致しましたが、今回は第2章の「中性体質者」について、何回かに分けて紹介致します。。。


第2章 中性体質者
(intersexual states=異性間状態の意)

 人間の「正常性分化」は、「遺伝学的な性」・「解剖学的な性」・「精神心理面での性」等には明らかな区別があり、更に社会的な性別、又は男女の役割にも、古い時代から差が歴然と存在した。

 しかし、現代における「性の解放」、あるいは「性風俗の多様化」によって、行動・言語・衣装、あるいは職業等の社会的な性の役割の面での変化・混乱は、unisexあるいはmonosex等と呼ばれるように、男女の性別が不明瞭になるという現象を生み出している。

①性分化異常

 正常者では、これらの各段階での性別、すなわち「遺伝的な性」・「性腺レベルでの性」・「性器の形態の違いによる性別」、そして、「二次性徴の発現方向」が、画然と一致した方向に分化している事は言うまでもない。
 ところが、これらのいろいろな段階での性別の間に、不一致が生じる場合が臨床上知られている。

 半陰陽の範ちゅうに属する「性分化異常」は、「性染色体異常」・「性腺異常」、あるいは「性器系異常」を伴った疾患として定義付けられている。
 定義上は半陰陽には属さないが、「遺伝子的な性」と「性器の形態との不一致」を呈する疾患や、性腺・性器系の形態と「二次性徴の方向との不一致」をきたす疾患も「中性体質者」として知られている。


 …次回は、②の項目「クラインフェルター症候群」から説明したいと思います…。。。

「Re・Birth ~No.7~」の前に…①

2004-06-19 11:47:57 | トリビア☆
 オリジナル小説第2弾の「Re・Birth」も、次回はいよいよ物語の本質へ入ります…。。。

 そこで、No.7に入る前に、予備知識として「半陰陽」の説明をしたいと思います…。。。


第1章 半陰陽
(hermaphroditism,hermaphrodism=雌雄同体性、雌雄同体現象の意)

 人間の「性器形態の分化」と「二次性徴の発現」は、主として「男女性腺」、すなわち精巣と卵巣の「内分泌機能」によって誘導される。

 同一人が精巣と卵巣の「男女両性腺」を持つ先天異常を「真性半陰陽」と言い、性器形態と二次性徴は「男女中間型」、又は「両性型」となる。

 これに対して、性腺は男女いずれかに分化し、すなわち精巣又は卵巣を持つが、性器又は二次性徴の異常の点で「真性半陰陽」に類似した所見を呈するものを「仮性半陰陽」という。
 性腺が精巣に分化しているものを「男性仮性半陰陽」、卵巣の場合を「女性仮性半陰陽」という。


 次回は、第2章から説明致します。。。

妹のお気に入り♪

2004-06-19 11:32:18 | グルメ&スイーツ&ドリンク♪
 『star spirits WEBSITE』でも紹介していますが、こちらは、中学生の妹がハマっている『gateau de noporo』のイチゴタルト(左)です♪

 だいたい、週に2~3回ぐらい食べるのですが、ある日、妹が学校で友達と話している際、
 「今日帰ったらケーキあるし…」
 と言うと、
 「えっ??? 今日何かお祝いあるの???」
 と言われたそう…。。。

 「ケーキって、別に何かなくても、普段食べるよね…???」
 と、帰宅した妹が私にそう訊いてきましたが、
 「普通は何かお祝いとかないと食べないよ…」
 と私が答えると、考え込んでしまいました…。。。

 …そういえば、高校の教師をしている妹も、中学生の頃、友達の家に泊まって朝御飯をいただいた時、
 「…こんなに少ないの???」
 と思ったらしく、我が家で出される食事の量がいかに多すぎるか(いかに贅沢か)、考えさせられたそうです…。。。

こんな「迷惑メール」にご注意!!! ~対策編~

2004-06-16 00:40:19 | トリビア☆
①なりすましメールが届いてしまったら???

 貴方と同一アドレスから送信される「なりすましメール」は、貴方自身のEメールアドレスを「受信拒否」設定する事で、届かなくなります。
 但し、同時に「許可」と「拒否」の設定は不可能な為、「受信許可」設定中は、「受信拒否」設定する事は出来ません。


②架空請求メールが届いてしまったら???

 まずは、メールに関しては無視をし、くれぐれも業者に対して返信・返答をしないよう、ご注意下さい。
 半角英数字と特殊記号を交えた長めのアドレスに設定すると、届きにくくなります。
 更に、「受信可否アドレス設定」やアドレスフィルター、PINコードの併用で、より一層効果が高くなります。


 万が一、トラブルに巻き込まれた場合は、警察などにご相談するか、下記のアドレスにアクセスしてみて下さい。

☆全国の消費生活センター
 http://www.kokusen.go.jp/map/index.html
☆国民生活センター
 http://www.kokusen.go.jp/