「…何っ…?」
好美が目をこすりながら起き上がると、忍はその漫画雑誌を好美に見せた。
「うん…? ああ、何、どうした…?」
好美はまだ頭がボーッとしていて、忍が何を言おうとしているのか気が付かなかった。忍は、雑誌を開いて、主人公のライバルを指差すと、好美に見せた。
「…えっ…? コイツの名前って…、ええっ…!」
好美は、忍が何を言おうとしているのか、ようやく事態を呑み込んだ。
「いいと思わない♪」
忍はいつになく、嬉しそうに目をキラキラ輝やかせていた。
「…マジで~っ?」
「…忍、冗談も程々にっ…」
洋次がそう言いかけると、忍はとっさに洋次の顔面を持っていた本で叩いた。
好美はしばらく考え込んだが、「モノは試し」とばかりにメモ用紙に姓名とその名前を書いてみた。今まで考えた中で、一番違和感のない名前だった…。
「…他にいい名前、思いつかないしなぁ…」
「じゃあ、これで決まりだね♪」
「えっ…! いや、待て、忍の冗談を真に受けっ…」
洋次がまたそう言いかけた時、忍は思いっ切り右肘鉄を一発くらわせ、洋次を黙らせた。
結局、新しい名前は「植村小次郎」に決まってしまった…。
3学期の間、小次郎は祖父母の住む町には戻らず、札幌に住む家族のマンションから、しばらくの間通院する事になった。手術の経過は順調で、「性染色体以上」は完全に治まり、小次郎は心身共に「男」になってしまった…。
好美が目をこすりながら起き上がると、忍はその漫画雑誌を好美に見せた。
「うん…? ああ、何、どうした…?」
好美はまだ頭がボーッとしていて、忍が何を言おうとしているのか気が付かなかった。忍は、雑誌を開いて、主人公のライバルを指差すと、好美に見せた。
「…えっ…? コイツの名前って…、ええっ…!」
好美は、忍が何を言おうとしているのか、ようやく事態を呑み込んだ。
「いいと思わない♪」
忍はいつになく、嬉しそうに目をキラキラ輝やかせていた。
「…マジで~っ?」
「…忍、冗談も程々にっ…」
洋次がそう言いかけると、忍はとっさに洋次の顔面を持っていた本で叩いた。
好美はしばらく考え込んだが、「モノは試し」とばかりにメモ用紙に姓名とその名前を書いてみた。今まで考えた中で、一番違和感のない名前だった…。
「…他にいい名前、思いつかないしなぁ…」
「じゃあ、これで決まりだね♪」
「えっ…! いや、待て、忍の冗談を真に受けっ…」
洋次がまたそう言いかけた時、忍は思いっ切り右肘鉄を一発くらわせ、洋次を黙らせた。
結局、新しい名前は「植村小次郎」に決まってしまった…。
3学期の間、小次郎は祖父母の住む町には戻らず、札幌に住む家族のマンションから、しばらくの間通院する事になった。手術の経過は順調で、「性染色体以上」は完全に治まり、小次郎は心身共に「男」になってしまった…。
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