フィッシャー中将の艦隊運用の達人

かつては艦隊運営の天才と言われたフィッシャー中将が・・・白兵戦に勤しむ物語

友は年老いた猫ばかり

2007-06-05 19:57:54 | Weblog
私は会社の圧政を逃れ心の新天地を求め,未知の海域へ旅立つことを
心に決めた。AM3時まだ宇宙の深淵は闇に包まれ、宇宙港に向う最中の
車の往来も田舎であることを差し引いてもとてもまばらである。
 今夜は星の綺麗な日である。だが途中数々の星系(漁礁)に立ち寄るが、
生命の痕跡は見当たらない。航海は苦難の連続を極めた。宇宙海賊(漁師)
の仕掛けた定置網とはえ縄で航行不能な海域が広がり、途中立ち寄った漁礁
で誤ってバケツをひっくり返しオキアミをすべて失い。酔いで嘔吐し
吐く物をすべて失なった時、安定した多重恒星系(ベイトの群れ)を発見
したのである。 と帰ってから妻オーベルシュタインに釣りの話を始めたら、
そんな胡散臭い話は聞きたくないとばかりに刺身を作るように指示された。
そう妻は私の話よりも、釣った魚の料理の方に興味があるのだ。
私は久しぶりにこのブログに自分の歴史を刻むことにした。決して妻の為
ではない。私の歴史とプライドの為に(涙) 鰯が探知機に大きく写し
だされている。しかもそこらじゅうでカモメも群れが沸いている。
私は長距離砲(エサ)から短距離砲(ルアー)に切り替えジギングを開始した。
 表層では当たらないが、底のほうで次々と当たってくる。
どうも底物が上ずっているようだ。途中大型のスズキもヒットしてきた。
戦闘を始めて2時間がたっただろうか。既に敵に兵力と呼べるものは残って
いないのか、当りが30分近く遠のいている。もう十分釣ったではないか…。
私の心の中でだれか(ビュコック提督の声?)が呟いた。
時間はもう昼の12:00を回っている。私は我に帰った。もうこんな時間か・・・。
私はこの戦果を娘と妻オーベルシュタインと共有すべく家路を急いだ。そかし
事の結末は書いた通り誰一人私の話を聞いてはくれなかった。結局私のこの
高揚感を共有してくれたのは、美味しそうにアラの煮付けを食べるうちの
年老いた猫だけだった。