野の花 庭の花

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シラサギが羽ばたいた形にみえるサギソウ(箱根シリーズ01)

2019年10月28日 09時04分44秒 | 

箱根湿性花園の池のほとりに咲いていたサギソウ。名前通りに、鳥が羽ばたいた形の花で、色が白いので、シラサギを連想したことはよく分かる。いかにも日本の昔話にでてきそうな花だが、意外にもラン科の植物で、多くの種が熱帯性らしい。

(2019-09 神奈川県 箱根町) 

サギソウ

サギソウは、日本各地の日当たりのよい低地の湿地に生える球根性のランです。親株から走出枝(そうしゅつし、ランナー)を伸ばして、その先端に翌年の球根をつくります。3~5枚の細長い葉を根元近くにつけ、中心からまっすぐに茎を伸ばして、先端に1~5輪の花を咲かせます。花は純白で唇弁(しんべん)の先端が3つに割れ、その左右の裂片には多数の深い切れ込みがあって、その形は白鷺を思わせます。冬は球根だけになって冬越しします。
ダイサギソウ(Habenaria dentata)は湿った草地に生える近縁種で、千葉県以西の太平洋側に分布します。草丈は40~100cmになり、3cmほどの花を10数輪咲かせます。形はサギソウに似ていますが唇弁の切れ込みは浅いので、まったく雰囲気は違います。サギソウと違って寒さに弱く、冬は室内に取り込んで10℃を保つ必要があります。また球根ではあまりふえず、タネでふやさないと株を維持できないので栽培が難しい種です。
このほかのサギソウの仲間も美しい種が多いのですが、同じ理由で長期間の維持すら困難です。また美麗な種の多くは熱帯性で、冬越し温度が15~20℃以上必要です。

基本データ

園芸分類 ラン,球根,山野草

形態 多年草 原産地 日本

草丈/樹高 20~40cm 開花期 7月~9月

花色 白

耐寒性 普通 耐暑性 強い

特性・用途 落葉性,盆栽向き,初心者でも育てやすい



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