日本ではオカトラノオが馴染みの野草だが、オカトラノオがサクラソウ科の花なのにたいして、ハナトラノオはシソ科だ。並んで花弁がつくのは似ているが、オカトラノオは一列に並ぶのにたいしてハナトラノオは四角の四辺に並んで花弁がつく。そのためカクトラノオとも呼ばれている。大正時代に渡来したというから、もう歴史は長い。そのせいかいたるところで見かけるようになった。薄い紫の花が心を和ませる。
(2019-08 川崎市路傍)
ハナトラノオは夏から秋にかけて、全国いたるところでよく見かける花です。優しいピンクの花が群れ咲く様子は、残暑の中でも、つかの間の涼しさを感じさせてくれます。フィソステギア属には15種ほどがありますが、栽培されるのは、ほとんど本種(Physostegia virginiana)です。北アメリカ東部原産で、日本へは大正時代に入り、丈夫でよくふえるため急速に広まり、現在ではポピュラーな宿根草の一つになっています。カクトラノオとも呼ばれるように、花穂は細長い四角錐で、花は四方に向かって規則正しく並んで咲きます。ありふれた花ですが、よく見るとなかなか美しいもので、一つ一つの花の形もユニークです。性質が強く、地下茎を伸ばして広がり、ほとんど放任栽培でもよいくらいです。濃桃色のものから白花まで、いくつかの品種があり、草丈や開花期にも幅があります。
基本データ
園芸分類 草花
形態 多年草 原産地 北アメリカ東部
草丈/樹高 40~100cm 開花期 7月~10月
花色 ピンク,白 栽培難易度(1~5)
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 落葉性,開花期が長い,耐寒性が強い,初心者でも育てやすい