おはようございます。
今日も良い天気~例年よりも温かいそうで何よりです。
しっかし、家の中は寒いんだな…
さて、今日は久しぶりにフィレンツェネタを。
実は来週ローマ法王が29年ぶりにフィレンツェを訪れる、ということであちこち大変な感じです。
う~ん、見に行きたい気もするけど、うちから出たら入れなくなる可能性もあるんだよねぇ。
”見る”と言ってもPapa mobileと呼ばれる全面ガラス張りの専用車で駆け抜けるのをちらっと見られるくらいだろうなぁ…
法王が通る道にあるお店で働いている友人はもう数週間前から
「当日はこの看板下げて」など指導が入っていたとかいうし…
ミサはフィレンツェ中心から少し離れたサッカー場で行われ、勿論入場券は既にない。
それどころか2000人以上の人がキャンセル待ちしてるらしいです。
知り合いは親戚の子供について行くと。子供たちは学校単位で招待されているので。
しかし15時半からのミサに10時半には会場入りしなくてはいけなくて、子供におやつ持たせたりとか、飽きちゃうだろうとかまぁ大変ですよ、参加する方も。
そしてこの大イベントを受けて数年前(去年じゃなかったよね?)改装中だったDuomo付属博物館がイタリア人もやればできるじゃん、ということで10月末、リニューアルオープンしました。
このリニューアルオープンを受け、今まで10ユーロだったセットの入場券(大聖堂の丸天井、地下礼拝堂、付属博物館、洗礼堂、ジョットの塔)が15ユーロに値上がり!
ということで、リニューアルオープン記念でオープン前日の半日だけ無料だった10月29日にいそいそと出かけてきました。
14時半からということで14時過ぎに行ったんですが
既に大行列。
朝の地方ニュースでも言ってた(私はそれで知った)ので予想はしてましたけどね。
1時間くらいは待つかな…と思いきや、15時前には入場できました。
きれいになった入り口。
そして
有名アーティストの名前がずらりと書かれた廊下を抜けると
これがリニューアルの最大の見もの。
Arnolfo di Cambioの構想したDuomoのファサードの原寸大復元。
彼が手掛けた本物の彫刻は見やすい位置に置かれていて、レプリカが計画されていた位置に収まっています。
いやいや、これを見ただけでも5ユーロの値上げ、許すわ。(無料で見たくせに何を言う!)
聖母子像
ちょっとポーズがかわいい司教が隣にいました。
そしてこの後ろ側には
Lorenzo Ghiberti作洗礼堂東門
Michelangeloに”Porta del paradiso”(天国の門)と言わしめたそれがリニューアル前は1枚ずつバラバラに展示されていたのが、レプリカと同じように(というのもおかしな話ですが)展示されています。
この人が作者のギベルティ
そしてこの門と並んで
洗礼堂の北の門もこちらに。
1401年のコンクールはこの門を制作するために行われたもので、勝者ギベルティの手によるもの。
敗れたBrunelleschiは友人のDonatelloとともにRomaへ向かい、そこでローマ時代の建築を学んだことにより、後にDuomoのCupolaで再対決したギベルティから勝利をもぎ取る、って話は有名ですね。
このコンクールが開かれた1401年こそルネッサンスの幕開けと言われていますが、
Brunelleschiの作品は当時まだまだ頭の古かった重鎮たちには理解できないほど先へ行っていたようです。
コンクールで優勝を争った両者の”イサクの犠牲”はバルジェッロ博物館で見ることが出来ます。
ちょっと感動したのはこの北門の裏側。
今まで見たことがなかったけど、ライオンが彫られています。
確かライオンは悪を教会から追い出す役割を担っていて、よく教会などの入り口に描かれているとある教会に行った時に聞きました。
ははは、あの話もいつアップ出来るんだろう???
ちなみに現在の洗礼堂の門は全てレプリカ。
もう1枚残っている一番古いAndrea Pisano作の南門もこちらに収まる予定。
現在修復中なので中身はありません。
上に乗っているのもこちらが全部オリジナルで、現地に有るのはすべてレプリカです。
一階には他にもローマ時代の彫刻などがありました。
そして2階に上がってまたまた感動!
片側には”ジョットの塔”にくっついているformella(タイル。と言っても大理石でできています)がずらっと。
こんなに近くで見られるなんて~
遠くでテレビ撮影してた。
楽しいなぁ~
写真撮影がOKだと自分の好きな角度からいくらでも写真が撮れるのがうれしい。
なんで一眼持って行かなかったのかと後悔。
一番のお気に入りはこれ!
ワイン飲みすぎて寝ちゃったおじさん。
ははは、人間はいつの時代も変わらないなぁ。
そしてこれ。
Giottoも犬を飼っていたんだねぇ。
Giottoは羊飼いで、羊の番をしながら石に羊の絵を描いていたのを師匠のCimabueに見出された、というのは有名な話ですからね。
犬も一緒に見張りをしていたのかな?
そして反対側は
こちらも”ジョットの塔”の彫刻
ちなみに手前はBrunelleschiのお友達Donatelloの作品。
この辺りに来た時から
「外ではまだ大勢の人が入場を待っているので、長時間館内にとどまらず、速やかに退館してください」というアナウンスが何度も流れていましたが…
ごめんなさい、結局私2時間半も居座った。
この廊下(?)の後ろには
Cupola(丸天井)関係のものがあり、いかにして作られたか、ビデオが流れていました。
更に上に行くと
このアーチの奥にこれまた教科書で見た
Duomoに有ったLuca della RobbiaのCantoria(聖歌隊席)と
Donatello作のが向かい合わせで飾られています。
上にLuca della Robbiaの方は実物の彫刻が見難いため、レプリカを作ったんだそうです。
さすがに45milioni(いくらだ?4500万ユーロだから…)のお金がかかっているんですって、このリニューアルに。
それも「法王が来る」という理由だけで…もちろんそれだけとは思えませんが。
いやいや、でも当時もこうしてこの2台(?)は向かい合っていたというので、再現した様子が見られるのはうれしい限り。
他にも今まで見たことがない
銀でできた洗礼堂の主祭壇とか色々興味深いものがありました。
最上階からは
本物のCupolaが見え
真下には
模型が。
先ほどの一階の様子も
いまいち館内がどうなっているのか分からなくてうっかり見忘れて帰るところだった
Donatelloの”懺悔するマグダラのマリア”(Maddalena penitente)
そしてやはりメインはこれでしょう
Michelangeloの晩年作のPietà(ピエタ)
私はバチカンの若い頃のピエタよりこっちが好きだなぁ。
360度回って見られるので、ぐる~と回ってみました。
そしてなぜかこの作品の近くにはこんなものの
時代は違うとはいえ…
そしてちょっと珍しかったこんなものとか。
扉かな?窓かな?
説明がなかった(作品に番号が付いてないので、どれだか分からなかった)
そんなこんなで出たのは5時半。
博物館は18時までだったので、既に列はなかったです。
この後すっかりきれいにお化粧した洗礼堂を見て
家路につきました。
全部で15ユーロなら文句はないと思いますので、リニューアルしたDuomo博物館に是非行ってみて下さい。
法王も忙しいスケジュールの中、訪問するそうですしね。
しなけりゃ何のために直したんだか…
博物館、新しくなったのですね。とても楽しく拝見しました!
ちょっと、このところ忙しかったのでぐったりしていましたが、たくさんの写真と解説を拝見して、なぜかスッキリしました。芸術って、素敵な力があるんですね。
ローマ法王とミサと、博物館、素敵ですね。もう一度、フィレンツェに行ってみたくなりました。
久しぶりのコメントなのに、相変わらずとりとめがなくてごめんなさい。
寒くなりますが、お身体大切にしてくださいね。
ご無沙汰しています。ありがとうございます。
記事を読んで元気になってもらえたなら私もうれしいです。
フィレンツェはいつ来ても、何度来ても飽きないですね。是非また遊びに来てください。