相変わらず気候が安定しないイタリアです。
昨晩も結構ひどい雨が降ったフィレンツェですが、北の方は被害が出るほど悪天候。
ミラノマルペンサ空港は、雹で真っ白になっていました。
今は青空が出ていますが、午後からまた天気が崩れてくるらしいのですが、諸所の事情(ただ単にジェラート屋が開店するのがお昼過ぎだから)で午前中は家にいます。
今日も外から時代行列の太鼓の音が聞こえて来ました。
さて、昨日ですが、フィレンツェから電車で30分くらいのSesto Fiorentino(セスト・フィオレンティーノ)という街に行ってきました。
ここには毎土曜日に市が立つのですが、そこにオーガニックの商品を扱うお店があった、そこでハチミツを買うのが目的だったのですが、
改めてこの街に何かないのかな?と検索してみたところ、有力な情報が有りました。
Sesto Fiorentinoと言えば、昔はフィレンツェの貴族たちの保養地としていくつものVillaが今でも残っていますが、現在はGinori以外の見どころはない、と言っても過言ではありません。
メインの教会はSesto Fiorentino駅から歩いて10分強。
Pieve di San Martino(サン・マルティーノ教区教会)
868年奉献ですが、1200年代に再建されてますがロマネスクの雰囲気がちゃんと残った外見を今も保っています。
鐘楼は何度か建て直されています。
この辺り、トスカーナ色が強いです。残念ながら当時の彫刻などは有りませんが、脇に最近の彫刻が有りました。
中に入ります。
シンプルです。
柱のところどころにフレスコ画が残っています。
おっ、Robbia?と思いきや、これはGinoriが作ったものらしいです。
マヨリカ焼きの作品は18世紀ジノリ工場で製作されたものらしいです。
こちらは
「受胎告知」
さすがのクオリティーです。
そして私が探していたのはまずこれ
Alessandro Alloriか?の「受胎告知」です。
Alessandro Alloriは個人的に結構好きな画家なので、このブログでも何度か”セリアB”の画家として紹介して来ました。
”セリアB”と言ってもこれはあくまでも知名度のことで、Alloriは超一流。メディチ家をパトロンに、様々な作品を残しています。
マリアの驚きや浮いてる天使など、特徴的で良いですね。保存状態も良いですよ。あとは本当にAlloriなのか?ですが、ちょっと今手元に資料がないので、帰国したらちゃんと確認しようと思います。
他にもちょっと暗くて分からないけど
15,6世紀のフレスコ画かな?残ってます。
これは少々古そう。
そして多分この教会の一番の”お宝”は
Agnolo Gaddi(アンニョロ・ガッディ)の「キリスト磔刑図」
Agnolo Gaddiも知名度としては「セリアB」ですが、この人Giottoの弟子であったTaddeo Gaddi(タッデオ・ガッディ)の息子です。
この辺りが見どころですが、他にも
これは新しそう。
こちらは16世紀。
脇の部屋には
こちらの壁にも
これもジノリかな?
こちらもフレスコ画の跡は残っています。
スマホで撮影したので画像が荒いなぁ…
これらのフレスコ画に関しては少し調べてみないといけないですね。
入口の上のモザイクがなんだかかわいいですが。
外にもジノリかな?Robbia風の聖母子像がありました。
初期のジノリって本当に素晴らしいなぁ…今が悪いわけではないですよ。
こんな感じで小さな街にもこれだけ”お宝”が有るのがさすがにイタリアと思いました。
このあと、もう一か所別の教会を訪ねましたが、その話はまた次回。
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