イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

滞在6日目ーRomaで怒る!

2013年06月11日 21時35分54秒 | イタリアの小さな街・大きな街(Fi以外)

さてさてようやくエンジンがかかったところで、終盤戦に突入です。
と言ってもこれが結構大変なのよねぇ・・・
滞在6日目は土曜日、7日目は当然日曜日だったのですが、最初は「ツアーで行かないようなところに行きたい」
というから、父には土曜日は第1ということもあったのでArezzoにでも行けばと勧めたのに
急遽「テレビでローマをやっていたので、ローマに行きたい」とか言い出して・・・さっさと言えよ!
身内じゃなければ許せないって。
さてここでどうしたものか?
というのも私は土曜日は仕事はあるので、フィレンツェを離れられない。
仕事が終わるのは19時くらいだから、仕方がないから夜合流するか・・・ということで、この旅初めて両親だけの単独行動となりました。
と言っても朝駅まで送って電車に乗せて、ボルゲーゼ美術館に行きたいというからそれも予約してあるし、後は観光バスのチケットも既に買ってあるので、それに乗ってグルグルすれば・・・と言ったよわたし。
しかし、事件がおきるわけですよ。
まぁ要は私が悪かったんですけどね・・・

Romaは近頃、というか新法王の誕生以降ホテルの料金がかなり高騰しているんですよ。
というのも世界各地からの観光客が急増したのが原因。
で、私の失敗は何か、というとB&Bを予約してしまったこと。
Vernazzaでも苦労した話をしましたが、今回は更にひどかった。
ちゃんと地図を渡しておいたにもかかわらず、まず場所が分からなかったらしい。
先日遊びに来ていた友人の言ってたけど、ローマってグーグルマップとかで確認すると結構駅から近いように見えホテルでも、ホームが長いから、思っているより遠い、なんてことが良く有るんですよね。
で、ようやくたどり着いたものの、普通の家と同じような呼び鈴しかなくて(それもいっぱい有った)、どこを鳴らしたら良いのか分からなかったらしい。
親切な人が教えてくれたらしいけど・・・このエリアあまり治安がいいところじゃなかったのよねぇ。
まぁ日が高いうちならそれほど問題はないけどね。

で、ここから・・・
心優しい日本人の方たちはよ~く覚えておいて下さいね。
両親が無事呼び鈴を押すと、B&Bのオーナーが降りてきた。
「あなたたちの泊まる予定だった部屋は、水漏れで今日は泊まれなくなったから、知り合いのホテルに案内する」と
イタリア語は全く出来ない、英語はかろうじて・・・というくらいの両親はなすすべもなく、連れてゆかれるがまま。
連れて行かれたホテル(ここもB&Bだったんだけど)は予約したところより確実にかなりランクが下。
それなのにこの男は料金は一緒、更にサイトにはカード可と書いてあったのに、現金ですぐ払えと。
両親は、おかしいなぁ・・・と思いながらもなすすべもなく払ってしまった、と。

そんなこととは露知らず、電話をしても一向に出ないし、大丈夫かなぁ・・・と思いながら仕事をし、急いでバスに乗り、駅へ向かった。時間が結構厳しいかも、ということで1本遅いのにしたらなんと私が乗る予定の電車は30分遅れていた。
待合室で電車を待っていると・・・Italoの特典はこれですね。待合室が広くて快適。飲食が出来ないのが残念ですが。
電話が鳴った。
ようやく父からだ。
するとホテルが変わって、場所が説明できないから駅まで迎えに行く、と。
ただ携帯の電源が切れそうだから・・・っておいおい。

この電話の直後予約していたB&BちなみにIl Giardino di Danielaというホテルですので、みなさん気をつけてね!
このB&Bのオーナーから電話で同じことを言っていた。
状況が全く読めないので、とりあえず早く電車が来るのを祈り、Romaへ急いだわけ。

父は電話で言っていた場所にいましたが、知らぬが仏、周りにはどう見ても変な人がうじゃうじゃ。
ローマの駅周辺は本当に治安が悪いので注意して下さいよ。
こわいこわい。
そこから変更になったB&Bも遠いし、途中の道が暗すぎる・・・
さすがの私もいつもの300倍くらい緊張していました。

さて、部屋に落ち着いて話を聞いて見ると段々腹が立ってきた。
まず水漏れ、というのが怪しすぎる。
そして奪うように現金を取った癖に領収書を渡さなかった。
この2点から、これはダブルブッキングか何かでわざとなんじゃないか、という疑いがふつふつと沸いてきた。
ここら辺の発想は、さすがに長くイタリアにいる人特有だと思うんだけど・・・
更にこの部屋に張ってある料金表を見たら、最盛期でもこの部屋110ユーロって書いてあるし・・・

そしてこれはあまり関係ないかもしれないけど、このおじさんが観光地は回って歩けるっていうからバスには乗らなかったという両親。
だから言っただろう~これは2日券だって。Mamma miaaaaa

ということでなんだ無性に腹が立つ。
どうしようかなぁ・・・と考えながら寝心地のすこぶる悪いベットで寝たわけです。

朝、朝食は8時半から、というので8時半に部屋を出た。
人の良さそうなおじさんがせっせと朝食に準備をしていた。
そこで私
「昨日領収書をもらわなかったんだけど、頂戴」と
するとおじさん「ぼくは分からないから、昨日の××(名前忘れた)に言ってくれ」と
「部屋に110ユーロが最盛期って書いてあったけど、何で140ユーロ払わなきゃないの?」と私
ちゃんと証拠写真もとりました。

実はこれも重要。
表記に偽りがあれば市かな、国かなに連絡することが出来る。
そうするとひどい場合は営業停止とかになるんじゃないかなぁ・・・
今は違法で部屋を貸しているところも多いので、気をつけないと。
確かこれが貼っていないのも違法なはずなので、必ず部屋に入ったら確認するといいですよ。

「あれは2人の値段なんだよ・・・」とおじさん
ってあんた、3人ならもっと安くならんかい?
「分かった領収書は××からもらうわ」と私
このやり取りで相手のおじさんには罪がないことが分かったのでもう一言
「水漏れだった本当かしら?」と私
「いや~あいつはエジプト人だからねぇ・・・ローマ人よりずるがしこいよ」と
「ところで君、イタリア語上手だけど、ローマに住んでるの?」とおじさん
「いえ、フィレンツェ。両親がローマに来たいっていうから連れてきたのに、これだよ」と私。
「そうなんだ、ボクも日本人の友達がいて、彼女はよくここを友達に紹介してくれたんだよ。君も今度来る時は直接でんわしてくれれば安くするよ」と。
「そうねぇ」と答えたものの、二度と行かないと思います。
だってここ、駅から結構遠いし、B&Bだから荷物預かってもらえないの。

というのも今回学んだことなんだけど
この日はローマ観光をするし、天気も悪かったから絶対荷物は置いていきたかったので、最後にこのおじさんに荷物預かってくれないか、と聞いたら、昨日のB&Bに行ってくれって。
そうなんです、B&Bの最大の欠点は、24時間誰かがいるわけではないってこと。
チェックインの時間も決まっているし・・・
よ~く考えて泊まるところを取らないといけないな、と反省。

実はこの翌週、急遽ローマに独りで行ったんだけど・・・あ~その話もしてないわ。
ワーグナーのRienziを見たくて行ったんです。
ワーグナーの作品は長いものが多くて、これも5時間って聞いてたから、なるべく劇場に近いところにしたくて取ったホテル、とても快適でした。(値段にたいしてという意味で)
隣にスーパーも有るし、ここは本当に駅から5分でした。
え~とこのホテルは
Hotel Bergamo
ホテルがいっぱい入っているビルの3階(エレベーター有り)
受付のお兄さんたちがとても感じがよかったです。
ただ鍵がちょっと不安だったけど・・・2つ星は2つ星ですけどね。

さてこのあとその前日のおやじに電話して、荷物を預けたいことと領収書の件を伝えました。
更に部屋も見せてくれって。

何でここまで領収書にこだわるか分かりますか?
イタリアでは、いや世界中どこでもそうでしょうが、ホテルはもちろん、何かお金を払った時にはレシートなり、領収書を発行する義務があるし、消費者はそれを受け取る義務があります。(だから必ずレシートはもらってくださいね。もらった後に捨てるのは構いませんが)レシートを発行すると当然税金が取られます。
これを避けるためにレシートを発行しなかったりするんです。
この国の経済がスムーズに回っていないのはこの所謂Nero(黒)の支出・入のせいなんです。
だからもし私が昨日のレシートをもらわないと、あのお金はこのおやじのポケットマネーになってしまうのでは・・・と思ったんですよね。
これだけ迷惑かけられて、それは嫌なので・・・
と一連のことを両親に話したら
「あんたイタリア人みたい」と言われました。
いや、イタリア人じゃないからここまで出来るんだし、少しでもずるをなくして正直ものが馬鹿を見ないようにしたい!!

結局その場では荷物を預かってくれただけで、受け取る時に領収書は渡すと言っていました。
でも受け取りの時も忘れていて・・・実は私たち電車の時間が迫っていて、それど頃ではなかったのに、悔しいから意地でも領収書もらいましたよ。
更におやじは水漏れした部屋も見せてくれました。
トイレの入り口にタオルが敷かれていたけど・・・
それにしても昨日泊まった部屋とは大違い。ホント残念!!
でも2度とここに予約を入れることはないでしょうねぇ・・・Il Giardino di Danieleね

というようなことが6日目にはありました。
この話は是非善良な日本人の人には教えておきたくて・・・
ということで、今日は結局この話で終わり・・・
次回はベタなRoma観光のお話です。



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4 コメント

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やっぱり… (Masako)
2013-06-12 16:27:29
私も8月に両親と兄夫婦とでローマを訪れる予定です。
気をつけたいです(+_+)
おすすめのお店とは別にこういう、気をつけなければいけないところなども教えていただけて勉強になります。
短いイタリア生活ですが、楽しみます^^
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全てが全てではないですが (fontana)
2013-06-13 07:02:38
Masakoさん
全てを疑ってかかるのも疲れますが、泣き寝入りするのは嫌ですよね。特に嫌な想い出が残ったらつまらないので、言うことは言う、やることはやる、というのがこの国で生きて行くためには必要です。
イタリア生活を精一杯満喫してくださいね。(^.^)
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日本人ですね (Shoko)
2013-06-14 14:32:17
私もFontanaさんの文を読んでて、ホテルの人に対してのみならず日本人の無知さに腹が立ってきました。

考えたら「振り込み詐欺に注意してください」と朝から晩までテレビで言っていてもだまされる人がいるくらいだから、、、。

でも、ご両親の身に何も起こらなくて良かった。ご苦労様でした。
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ありがとうございます (fontana)
2013-06-14 16:29:54
Shokoさん
イタリアでも振り込め詐欺が有るんですよ。^_^;

ただ、日本人が海外で鴨にされやすいのは、日本人のせいでもあるということはわかって欲しいですね。
とりあえず何もならなくても出来ることはしないと・・・あれ?ストするイタリア人と同じだ。^_^;
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