イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

美術史を勉強しない!?

2014年02月27日 21時49分52秒 | イタリア・生活

ここ数日天気が安定せず、今日も朝はすごく良い天気だったのに、お昼いきなり曇って来たと思ったら雹が降りました。
今日日本に戻る友人と、最後の昼食をしていたのですが、食事は終わっていたのに、雨宿りさせてもらっちゃいました。

実は今日はイタリア語の先生のところへ行ってきました。
周りには「えっ何で?(いまさら?)」と言われるのですが、私自分のイタリア語に全然自信がないんです。
いや、もちろん普通に話は出来ますよ、でも大学を卒業するからには、もっと完璧を目指したい。
ゆくゆくは日本に帰ることになり、その時イタリア語を教えることになっても困らないように・・・
ということであえて今からイタリア語の先生をつけることにしたわけです。

さて、彼女と色々話をしていたら、最近小耳に挟んだこの話題。
実はイタリアの高校で美術史の授業がなくなる(減らされる)。
2012年から13年にかけて署名を集めていたらしいけど、それでも駄目みたい。
数年前、私も巻き込まれていましたが、当時の教育大臣Maria Stella Gelminiの名前を取ってRiforma Gelmini(ジェルミーニ改正法)と呼ばれる教育改革がなされたことによって、教育内容が大幅に変更、要は簡略化されてしまったんですね。
で、この法律のせいで美術史を勉強しない高校が出てきたんです。
イタリア人はどんな人でも最低限の美術史を知っています。
というのも日本の”美術”という技術が主体の授業はこちらには有りません。
美術系の学校に進むのは高校進学時。
だから私のように、遠近法が良く分からなくてへたくそな絵に悩まされる心配もないんです。
もちろん音楽の授業もないので、譜面を読めない人は大勢います。
美術の授業はなくても美術史の授業はあるんです。
まぁ当然ですよね。
これだけの歴史がある国ですから。
それがどういう理由なんだ・・・って、おいおい、そりゃないよ。
お金がないから
だって。

彼女も言ってたけど、そんな嘆かわしいことはない。
そして、今回首相が変わったことで、彼ならもう一度”文化”に光を当ててくれるかもしれないと。
年配の人たちは結構文句を言っていますが、同年代のイタリア人はMatteo Renzi(現イタリア首相、元フィレンツェ市長)にわずかながらも期待を持っているようです。
知らなかったけど、彼はなんとフィレンツェに1900年代に特化した大きな美術館の建設を約束しているそうです。

大きな期待は出来ないけど(首相に就任した翌日から叩かれているので)
でも少しは変わってくれるといいなぁ、と思わざるを得ない今日この頃です。



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