イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

怠け者はどちら?

2009年01月04日 20時14分22秒 | イタリアのテレビ・ニュースから
今朝サイトを立ち上げると、気になるタイトルを発見
"日本人はイタリア人より怠け者"
何~ありえないとちょっと覗いて見ました。
記事はこちら

<外信コラム>イタリア便り 怠け者の国?日本
 私の年末行事の一つは、日本から送られてくるカレンダーにイタリアの祝日の印をつけることである。先日も日本とイタリアのカレンダーを並べ比較して、毎年のことながら日本の祝日のあまりの多さに驚いた。
 両国ともに土曜日は会社や学校は休みが多いから、土、日曜に祝日がぶつかるものを除くと、2009年の1年間に限っていえばイタリアの祝日は7日。これに対し日本は倍以上の15日もある。イタリアは祝日がない月が7カ月もあるのに、日本で祝日がないのは6月と8月だけだ。
 それだけではない。土曜日を含めた3連休を比べると、イタリアは年間3回しかないのに、日本では3連休が5回、5連休が2回もある。これに加えて、日本の官公庁や会社では年末と新年の三が日の休日も慣例になっているが、イタリアにはこんな習慣はない。もちろん、イタリア人は自分の有給休暇はフルに取る。しかし、これは自分の権利で、祝日とは関係ない。
 昔のイタリアでは、カトリック教の祭日を含め祝日・連休が多かったが、1977年に当時の経済危機を打開するため、政府が祝日の大削減を行い今日のようになったのである。
 日本人は、かつては「勤勉な国民」として世界に知られた。ところが、国が率先して祝日を乱造し「ハッピーマンデー制度」などという、他国民が知ったらあっけにとられる制度まで作り上げ、国民を「怠け者」にしたのである。(坂本鉄男)

と全部読んで更にびっくり。坂本鉄男・・・天下の「坂本文法」の坂本先生だ。「坂本文法」とは、正式な呼び名かどうかはさておき、イタリア語を勉強している人の中では、バイブル的存在。これを極めればイタリア語は完璧、と言っても過言ではない日本で書かれたイタリア語文法書の頂点を極める1冊です。(決して初心者向けではないところがたまに傷・・・ちなみにこれは私の個人的見解ですのであしからず)

さてさて内容ですが・・・この記事がこれだけなのか、続きがあるのかは分かりませんが、祝日の多さだけで日本人がイタリア人より怠け者、というのは極論だと思うんですよね。1日の仕事量を平均すれば明らかかと・・・というより日本人は平均してみんなが働き者ですが、イタリア人は働いている人はもちろん1日8時間以上は当たり前、土日もなくという人もいますが、得てしてまじめに働いていても9時ー5時。残業すればいいというものではありませんが・・・ただメリハリの付け方はイタリア人の方が上手。働く時は働く、遊ぶときは遊ぶ。ここが日本人との大きな違いかと・・・最近では夏休みを1ヶ月取れるなんて人は減っているようですが、それでもやはり休日は日本人以上。休む時は休む、働く時は働く(仕事中も日本人が見たらだらけて見えますけどね。)

日本の場合、祝日にしたからと言って、一概に仕事を休めるというわけではない、サービス業などの人はかえって辛いと聞いたことも有ります。祝日の量で"怠け者度"を計るなど・・・無理ですよ

そういえば先日パリで、日本人向けの日本語の新聞を読んでいると、「パリ市内のお店の日曜日の営業規制の緩和に関する法案について」という記事が出ていました。ヨーロッパでは国によって差はあれど、キリスト教の精神から、日曜日は安息日として基本的に働かないということになっています。もちろんある程度必要なお店(薬局やタバッキなど)は地域に1軒は開いていますが、時間規制が有ったりします。それが昨今イタリアでは、大分緩んできています。元日だって、数年前はほぼ完全にシャッターを下ろしていましたが、今年Firenze centroを歩いていたら、結構開いてましたから・・・で、パリでも店を開けて良い、という法案が国会で審議中、しかし「日曜日くらいは休ませて」という声も多く、難航中ということでした。日本も昔は3が日くらいはゆっくり休んでいたのにねぇ

こちらでは"日本人くらい働かないと、この国は豊かにならない"と言われています。アリとキリギリス、アリは働きすぎで過労死、キリギリスは過去の栄光に縛られ、働こうと思った時には、とき既に遅く・・・なんてならないといいのですが

今年は大不況がやってくると言われていますが、何とかがんばって生き延びないとね寒い冬を乗り切る為にも、暖かいテンプレートに変更しました。早く春が来ないかなぁ


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