イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

Riformaの全貌

2008年10月03日 04時36分18秒 | イタリア・大学
毎日、毎日似たようなネタですが
今日Riforma universitalia(大学改正)の全貌が明らかになったので
なんとなくすっきりしました

まず国立大学の独立というより国の負担を軽くする目的
ということは間違えなかったのですが
それが結構深刻
各大学が独立採算制をとるためにまず2013年までに
かなりの古株が退職に追い込まれ
年金を国が80%、大学が20%負担することになったことで
大学側の財政は更に逼迫
お金が無くなれば金にならない大学学部は次々と切られる
日本のように"偏差値"という概念が基本的にないこの国は
新入生の数と卒業者の数からその大学の質を判断する
これは教授たちが一番恐れていることで
質を落して卒業者を増やせばいいというものではない
でもあまりカリキュラムをきつくしてしまうと
リタイヤする学生が増える結果卒業生が減る
ひいては大学の質が悪いとみなされる・・・

更にここFirenzeの場合(たぶんここだけではないが)
昨年Scienza(所謂理系)の学部のために
新しい校舎を郊外に建てたことで経済的にかなり苦しい状態
文学部はどこの国でも金にならない
ということで予算が回ってこない・・・
このままでは研究員を育てられないし
教授陣も研究を続けていけない

ないお金を捻出するために
結局私たち学生のの学費がアメリカの大学並みに引き上げられることになり
他にも資金を出してくれる企業を募っている
というのが今回の改正の全貌らしい
混乱しているのは生徒だけでなく教授陣も同じ
Povero Italia!

教授の中には「これから私立大学が台頭してくるかも」
なんていう人もいる
結局お金か・・・

更に教育改正はもちろん大学だけではない
小学校から高校に至るまで改正がなされたようだ
どこでもかしこでも人件費を減らすためにやっきになっている
不必要な人員を抱えて倒産したアリタリア航空の例を見れば明らかだが
問題は山済みで一向に解決しない。
一度無くなったゴミ問題が再浮上してきているように・・・
根本的には何も解決していないのだ
そして次第にこの国の良さは確実に失われてきている

以上、大学改正の全貌(どこが?って感じもしますが)でした。

もういい加減文句を言うのはやめます
しかし、この先本当にどうなることやら???


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