イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

国宝 雪松図と動物アートー三井記念美術館

2019年01月24日 14時45分47秒 | 展覧会 日本

今年の目標として、見に行った展覧会の情報は必ず載せ、出来れば別のブログにしようなんて思っていたのですが、全然実現できずに、既にもう追いついていけてない状態です。
先週、日本橋高島屋に「浮世絵最強列伝」を見に行ったその足で三井記念美術館で開催中の


国宝雪松図と動物アートを見に行きました。
メインは当然

こちら、国宝雪松図です。
こちらは円山応挙の残した唯一の国宝です。
昨今非常に人気の高い応挙ですが、この作品は毎年新春に公開されているようです。



在外コレクションは有名ですが、それと同じ図柄の作品で今回初出・初公開の長沢芦雪(ながさわろせつ)筆の白象黒牛図屏風。

最近伊藤若冲、曽我蕭白らとともに奇想の画家として人気を博している長澤芦雪の傑作。
丸山応挙に支持した芦雪は、早い時期からひと際優れた才能の持ち主として活躍しました。
六曲一双の大きな画面に窮屈なくらい大きく描かれた白象に黒牛。
そしてその大きな体に寄り添うカラスと犬。
白黒の対比、大小の対比もさることながら、写実的な描写の中に垣間見れるユーモアを交えた子犬とカラスがなんとも言えません。
いやいや、これは実物を見てもらわないと分からない、という感じ。
これを見るだけでも訪れた価値がありますが、もう1つ私がすごく気になったのがこれ。


写真は見つからないと思ったのですが、こちらのブログにこの展覧会の記事が有って、そちらに写真が掲載されていたので、借用させていただきました。
http://deutschland-ostundwest.blogspot.com/2018/12/blog-post_19.html

これ「阿蘭陀象唐草文鉢」というもので、17世紀の作品らしいです。
キャプションには、江戸時代はデルフト窯などの舶来ものを、区別せずに全て「阿蘭陀」と呼んでいた、と書いてありました。
これはデルフトではない気がしますけど、象が掲げているのはオランダの国旗と推測できます。
で、これまぁ展覧会のテーマが「動物アート」ということで、内底に描かれた象が見せたくて、この飾り方、というのは理解できるのですが、この側面にも動物がいるんです。
丁度正面には双頭の鷲がいたんです。
そしてその両脇には猫みたいな、クマみたいな、どう見ても動物のようなものが描かれている…ような気がするんです。
何せこの置き方なので、はっきりは見えない…
双頭の鷲、と言えばハプスブルグ家の紋章が有名ですが、そういう関係ではないのでしょうか?
あ~普通に横からも見たかった。

他にも普段はあまり見かけない作品が多く、非常に面白い展示でした。
開催は31日までですので、興味がある方はお早めにお出かけください。



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