イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

中世音楽のコンサート

2009年07月13日 03時22分40秒 | イタリア・音楽
うしし、あんなにエンジンかからなかったのに、今回は早々帰国準備終了
ほぼ完了だ…珍しい
それにしても毎年思うことだが「一時帰国でこれだけ大変なのに、撤退する時はどうなるんだろう???」まるで大掃除のよう
現にホコリを大分吸ったようで、さっきからくしゃみが
う~ん、鼻がムズムズする。

ところで金曜日たまたまもらった無料の新聞に、土曜の夜Palazzo Davanzatiで無料のコンサートが有るという記事が出ていた。

ここはうちから近いし、コンサートの内容が、何でも"中世の音楽"ということで非常に興味深かった…のに、直前になって、行こうか。行くまいかすごく悩んでしまった。
結果的には行ったんですけどね
それもすっぴんで(さすがにコンタクトは入れて行きましたが…)

Musa Museo Musica 2009
Musa,すなわちミューズは芸術をつかさどる女神
この活動自体は1997年から始まっているらしく、古い音楽を探し、再現することをモットーとしているようだ。
コンサートの中でも、Mdeciの結婚式で流れた曲とか、歌詞はペトラルカのものとかいうのが有った。

Palazzo Davanzatiの中庭に椅子が50くらいかな、用意して有った。
席がなくなったら終わり。15分位前に到着したけど、まだ席はあった。
 

夏はこういうイベントが結構有るみたいだけど、いつも帰国してしまうので機会がなかった。
In seculum viellatoris Musica per tre vielle e canto dal Medioevo al 1530
"中世から1530年までの3機のバイオリンと歌のための音楽"
私は勝手にViella(複数形:vielle)を中世のバイオリンだと安易に理解したのだが、調べたらちゃんと説明が有った。

"中世フィドル(英語 medieval fiddle) は中世期に用いられた擦弦楽器の一種。
当時、各種呼称があり、フィドル (fiddle) 以外にも、ヴィエール (vielle)、ヴィウオラ (viuola)、フィーデル(Fiedel)とも呼ばれた。
名前からもわかるように、後のヴィオール属やヴァイオリン属の祖先と見なすことができる。"(wikipediaより)

まぁ間違ってはなかったのね

日本語のwikipediにはなかったが、イタリア語の方には
considerato il più nobile e il più difficile da suonare.
つまり弦楽器で一番高貴で、一番演奏するのが難しいと考えられているそうだ。
バイオリンと変らないように見えたけど…

歌の歌詞も説明してくれるが、やはり落ちが分からない
でもまぁ隣のイタリア人も連れに説明してもらっていたから、
外国人の私が分からないのも当然かしら

所謂中世のものは、以前も聞いたことが有るPasqua(復活祭)の儀式で流れる曲、
時代が下る(あれ?下りでいいのかな?)とやはり人文主義の影響ですか?
歌詞も風刺や世俗を詠ったものが増えてくる。


男の人の声がすごくいい。
無知な私は初めて知ったけど、controtenoreというパートが有るのねぇ
すごく高い声を出していた。

って、また無知をさらしてしまった…
ちょっと~Controtenoreってカウンターテナーのこと!?
う~ん、音楽用語って全部が全部イタリア語ではないのねぇ…
あ~全く紛らわしい。ローマの皇帝の名前とかもそうだけどさ

"カウンターテノールともいう。変声を過ぎた男性が裏声(ファルセット)や頭声を使って、女声パート(アルト、メゾソプラノ、ソプラノ)あるいは女声に相当する音域を歌うことを指す。
ボーイソプラノや、バロック時代にみられた変声前に去勢することで高音域を保つカストラートは区別される。

英国などで合唱のアルトにカウンターテナーが好まれたこともあって「男性アルト」の意味で用いられることも多い。また、テノールの延長で高音を出すもの(オートコントルという声種があるが)も含まれることがある。

特にソプラノ(Soprano)を歌う男性は、女性並びの最も高い音域(C4~E6)を出し、カウンターテナーと区別して男性ソプラノ、ソプラニスト(英語)或いはソプラニスタ(Sopranistaイタリア語)と呼ぶことが多い。"(wikipediaより)

Wikipediaよ、いろいろありがとうよ~

動画も撮った。
これはcornamusa、バグパイプ
スコットランドのとはちょっと違う感じ。
すみません、また懲りずに縦撮りをしてしまいました
音だけ楽しんでいただければ…




これだけではなく
Flauto di corno
所謂角笛も登場


そしてこちらが本当に最後
アンコールの最後の部分



こういう音楽を聞く機会は本当に少ないが、そこはさすがFirenze!
更に無料!1時間半、じっくり満喫させていただきました
夏は色々無料のイベントが有るので是非覗いてみてください。

またこちらの音楽に興味のある方は
10月3日(土)Museo San Marco
10月8日(木)Palazzo Medici Riccardi
10月20日(火)Cenacolo di Fuligno
10月29日(木)Auditorium Cassa di Risparmio di Firenze
でコンサートが有るそうです。
私的には、Cenacolo di Fulignoですね。
ここにはPeruginoのUltima cenaが有るんです。

不思議なもので、今時代の音楽ってなんとなく世界共通な気がする。
歌詞が付くと特に日本の民謡もこんな感じだなぁ…と思いながら聴いていた。
すごく素敵な夜でした

帰国するの嫌になっちゃうな


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