Una scossa cosi in Abruzzo avrebbe annientato anche tutta Roma

イタリアでも連日トップニュースで日本の地震のことが報道されている。
イタリア人は日本の惨事をどう見ているのか？
ということで今朝は新聞を買った。

もちろん一面
Lo scossa,poi l'onda sconvolgente
地震、そして衝撃的な波

実は昨日テレビを見ているときは、これが本当に自分の祖国なの？とどこかで思っていたのかもしれない。
イタリア人も「今皆さんが見ているのは、映画ではなく、実際今日日本で起きたことなのです」としきりに繰り返していた。
今日になって、安否を心配していた友人たちから無事のメールが届き、家族の安否がわかったところでようやく実感がわいたのだろうか。
ある友人が、ホテルのロビーで一夜を明かした、と聞いたとき、思わず涙が出た。
12月、大雪でFirenzeに戻れずにいたとき、あの時の不安を思い出した。
と同時にあの時は、いつか帰れるから、と希望があった。
でも今回は・・・もし帰る家がなくなっていたら
テレビで見ているあの映像が、我が祖国、私と同じ日本人なんだと・・・涙が止まらない。

あちらこちらの知り合いや見ず知らずのイタリア人にまで「あなたの家族は大丈夫？」と聞かれた。
友人からは
dispiace moltissimo per tutti gli altri, ma egoisticamente, prima si pensa a quelli che ti sono più vicini.
他の人には申し訳ないけど、自己中心的とは思いながらも、まず自分の身近にいる人を心配してしまう、
無事でよかったね、と。
被害にあわれた方に深くお見舞いを申し上げると共に、
大変な状況にある方が一刻も早く、日常生活を取り戻せることをお祈りしています。

さて、テレビでは夜中各チャンネルが特番を組、朝はメイン新聞から地方紙まで一面で報道されていた。
ではイタリア人がこの地震についてどう考えているのか
新聞を読んで考えた。

Una scossa cosi in Abruzzo avrebbe annientato anche tutta Roma
このような地震がアブルッツォで起きていたら、ローマは壊滅していただろう。

Guido Bertolasoのコメント。
彼はProtezzione Civile(民間保護団体)のトップで、2009年AbruzzoのL'Aquilaで地震が起きたに復興の全権を負っていた人。
(あれ？2010年でトップから引退するんじゃなかったのかな？あれ？引退したのかな？)
その彼は、去年ハイチで地震があったときも自らが現地に赴いている。
今回日本に行くのかは不明だが、政府は日本から援助要請があれば、様々な形で援助する意向に有ると言っている。
(でもドイツやイギリスの救助隊は既に日本に到着しているとか・・・)

さてこのBertolasoのコメントを抜粋すると
1960年チリの地震(Ｍ9.5。このときは砂漠地帯だった)以来これほど大きな地震は見たことがない。まるで第3の原爆だ。
と語ったあとで、
今回の日本の地震は2009年L'Aquilaの２００００倍以上に大規模なもので、
もしこのような地震がL'Aquilaで起きていたとしたら、Abruzzo全土だけではなく、Romaも削り取られてしまったとこだろう。

「イタリアは日本のような耐震構造を備えていないのか？」
という質問には
残念ながら、日本のような耐震構造の建物はない。
「でもイタリアも地震の可能性はありますよね？」
イタリアの60％で地震が起こる可能性がある。しかしその中の25％だけがリスク1(一番高いレベル)の地区である。
そして、この後世界中が気になる原発の問題に移る。

というのもイタリアは現在原発を作るか作らないか、国会でも議論の的になっている。
テレビでも万が一、日本の原発で被害が出た場合、確実に建設は見直されるだろうと。
日本もイタリアも自分の国に資源を持たない国だから仕方がないことなのだが・・・

ニュースの中には、La maledizione del numero undici("11"の呪い)という話も出ている。
2001年9月11日。言わずと知れた、ニュー・ヨークの同時多発テロ。
2004年3月11日スペイン、マドリッドの鉄道テロ。
そして今回の2011年3月11日。

これ以上被害が拡大しないことを心から祈りながら・・・
Forza Giappone!