2020年9月28日の記事でBotticelli(ボッティチェッリ)作と考えられている肖像画が、1月に売却という記事を書きました。
作品はこちら
当初8000万ドル(約84億円)というこれはこれで記録的な売値予想がついていましたが、結果なんとおよそ9200万ドル、約96億円
(オークション会社への手数料込)
で昨日落札されたようです。
参考:https://www.sothebys.com/
この記録はNY、Sotheby'sのOld Master部門では第2位の高額記録。
ちなみに1位はLeonardo da Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)のSalvator Mundi(サルバトール・ムンディ)で4億5031万2500ドル(当時のレートで約508億円)!?
写真:Wikipedia
ただこのサルバトール・ムンディは行方不明って噂もあるよねぇ…
参考:https://www.christiantoday.co.jp/articles/26729/20190410/leonardo-da-vinci-salvator-mundi-lost.htm
持ち主は、昨年11月92歳で亡くなったNYに高層ビルをバンバン建てた不動産王 Sheldon Solow(シェルダン・ソロー)だった。
彼はおよそ40年前810,000ポンドで購入したが、数年前税金対策のために彼のプライベートの財団に寄贈されていた。
落札者は明らかになっていないが、仲介をしたのはロシアのサザビーズの代表者。
ということで、ロシア人のようだ。
また、対抗馬はアジア人だったようだが、提示額は8000万ドルで負けたらしい。
あまりに高額で庶民は計算も出来んよ。
購入者は誰でもいいけど、サルバトール・ムンディのようなことにならないことを願いたい。
参考:https://www.nytimes.com/2021/01/28/arts/design/sandro-botticelli-painting-sothebys.html
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この絵を初めて見せられて、作者は誰か?と問われたら、私も「ボッティチェリ」(に限りなく近い)と答える以外ありませんが、逆に、あまりにも「ボッティチェリ的」な女性的優しさを持った表現過ぎるところが気になります。ワシントンNGの若い男性の肖像(2016年の都美ボッティチェリ展に出品された絵、下記URL)は手の表現がウフィツィ美術館のヴィーナスに似ていることや、女性的な表情から「男性版のヴィーナス」と言われることもあるようですが、この絵をはじめとする真筆とされている肖像作品と今回のオークションの絵との違いについて、少し考えてみました。
https://www.nga.gov/collection/art-object-page.21.html
10月28日のクイエーテの聖母戴冠の記事に対する11月11日のコメントでaria virileとaria dolceについて書きましたが、「aria virile=男らしい雰囲気」はヴィラ・イ・タッティのネルソン氏が言うところの「遠近法や人物表現で理知的で合理的なこと」が正しいとしても、私は文字通り「男らしさ」という意味を含んでいると考えてもいいのではないかと思っています。真筆とされる若い男性の肖像として、上記のワシントンNGの像、LNGの同様の像、ウフィッツィの老コジモのメダルを持つ肖像(9月28日の記事の4枚目)、さらにウフィッツィの東方三博士の礼拝右端の自画像などを取り上げ、今回のオークションの絵と比べると、やはり真筆作品の方が絵としてしっかり描かれているとともに、「男らしさ」の点でも優っていると感じます。女性的とされるワシントンNGの像との比較でも同様です。オークションの絵はボッティチェリならこのように描くだろうと考えて、弟子か追随者が描いた絵という気がします。この絵が92億円なら、ワシントンNGやロンドンNGの若い男性の肖像がもし売りに出されたら、いったいいくらの値がつくのだろうかと思います。
別に、作品の価値を評価しているわけではない。鰯の頭でもナポレオンの帽子でもなんでもいいのです。
最近、マネーロンダリングの中心地が続々崩壊して使えなくなっているために、こういうとこに走っているんだと思います。エストニアの銀行、バチカン銀行、少し前はパナマ文書、キプロスなどなどなど
コメントありがとうございます。
私も100%真筆か?という思いが拭いきれないので、この金額には驚きましたが、山科様のコメントで残念ながら納得してしまいました。
山科様
的確なコメントありがとうございます。
純粋に芸術を愛するものとしては、残念でなりませんが、作品が闇に葬られないことを願います。
ヒューホー ファンデア フース とか、サーノ ド ピエトロとか、クレディ工房とか
コメントありがとうございます。
私も今改めて見ましたが、確かに色々出ていたんですね。
コロナ不況のせいでしょうか?