イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

新学期早々

2013年09月30日 21時52分50秒 | 近況報告

天気予報がこのところよく当たっています。
今日も家を出た時は「天気予報のうそつき。自転車で出れば良かった」と思ったら、なんと教室に入って数分後、ものすごい雨が降って来た。
おっとセーフ。

そうです、今日から新学期がスタートしました。
本来私は既に授業に通わなくてもいい状態なのですが、結構前に通って、試験を受けてない教科、今回は改めて授業に出ることに。
授業料も払っているわけですし・・・

こちらには入学式も始業式も存在しないし、今年度はいつ授業が始まるのか、いや今日からっていうのは一般的で、まぁ教授によってまちまち。
この制度、慣れたような慣れないような、毎回不思議な感覚です。
更に大学のサイトは当てにならないのでみんな右往左往。
一週間くらいは教室が溢れかえっていたり(今日の授業も地べたに座っていた学生結構いた)
教室を間違えたり、なんか落ち着かないのはいつものこと。

そしてご他聞にもれず、なぜか新入生でもないのに、なんと校舎を間違えた?
いや、間違えたわけではないんだよねぇ、多分。
突然変わっていた!?
掲示板に張り出してなかったし、私の携帯は古いので、大学のサイトでも確認できないし・・・
おかしいなぁと思いながらも、同じ教授の名前が13時からあったので(受付で確認したのに授業名はなく、教授の名前しか書いてなかったから)てっきり時間が変わったのかと思ったのよね。
結局家に帰って確認したら、校舎が違う・・・だったんだよね。
既に1時間過ぎちゃってたし(大学に授業は基本2時間ぶっ続け)今日は初日なので、大抵授業の説明だろうし、なんてことであきらめた。
あ~あ、今朝は結構気合入っていたのになぁ。
久々にまじめにやろうと思ったらこれだ。

ってとりあえず朝の授業には出たんです。(11時からの授業に出られなかった)
Storia della musica,音楽史の授業。
オペラかなぁと期待したけど、ヴァイオリンの歴史が中心とか。
ヴァイオリンがどうしてこんなに重要な楽器になったか、ということを中心に進められていくらしい。
今日の授業ではヴァイオリンの頂点パガニーニの演奏からスタートした。
いやいや、教授は話すスピードが速いの何の。
でも話は面白い。
専門用語(音楽独特の言い回し?)がちょっと難しいのは本を読んでクリアーせねば。

これ基本的に一年生が取る教科なので、8割くらいは新入生。
ということもあって教授は「大学とは」という話もしていた。
「中学、高校の受動的な学習を捨て去るのが大学」というのがとても印象的だった。
世界中でイタリアだけがこの3年の過程を卒業しただけで”ドクター”(dottore/dottoressa)という称号(大げさ)がもらえるんですけど、教授曰くそんなこと偉くもなんともない。(すごいと思っている人未だにものすごくいますから)
この3年間は能動的に学習することを覚える期間だと、とも言っていましたっけ。
すごくいいこと言ってるなぁ・・・って思うのは私が子供たちではなく教授の年に近いからかなぁ。

イタリアには音楽や美術の授業はない、と聞いていたけど、中学でさらっと音楽史や美術史の勉強はしているらしい。
でも、やはり彼らも偉大な作家の生没年を覚えたりという”暗記”の勉強しかしていないらしい。
教授は「そんなものは意味がない。細かい数字は覚える必要はないけど、どの時代ということを覚えておけば、他の知識と結びつけることができる。大学の勉強というのはそういうものなんだ」と
う~ん、確かに。私も大学生の時に聞きたかったよ。(今も大学せいですが)
日本ではこういう教え方しないもんなぁ。
そしてこういう教授ってイタリアにもそう多くはない。
という意味でもこの教授の授業は楽しくなりそう。

余談ですが、先日行ったGenovaのPalazzo Doria Tursi(ドーリア・トゥルシ宮殿)にはパガニーニの愛用したヴァイオリン、オリジナルのGuarneri del Gesu'(グァルネリ)が保管されていて、頼めば見せてくれるんですって。
あの時は、そのことは地球の歩き方を読んでいて知ってはいたけど、無知な私にはパガニーニと彼の曲が全然結びつかず、更にまさかその直後に授業で取り上げられるなんて思ってもみなかったので、見損ねた!!
確かに、知識というのはこうやって広がって行き、こうなると色々なことがすんなり記憶できたりするんですよね。

授業が始まるとまずすることは、試験に向けて読まなければいけない本を探すこと。
基本的には本は購入することにしているんだけど・・・
そういえば日本に帰った時に”独学術”という本を読んだ。(ディスカバー携書)
これに「本は買わなければ勉強にならない。」と書かれていた。
図書館で本を借りるのではダメ、お金を出さないとダメ、というようなことなのだが、私もこれ結構賛成。
確かに本は日本もイタリアも高いんだけど、やはり本は買わないとダメだと思う。
今回も3冊のうち1冊70€近いものだけは教授も図書館で借りたほうがいいと言っていたけど、他の2冊に関しては買えと言っていた。
ちなみに教授の書いた本ではありません。
既に買う本は注文し、借りる本は予約した私、こういうところは既にベテランですわ。
勉強するということは本を買うことに始まり、本を読み、手で書かないと頭にははいらないんですよねぇ・・・とほほ。

今年は初心に返ってがんばるぞ~。
いやいや、どうしてもっと早く気がつかなかったかねぇ。
「イタリアにいて、あれもみたい、これも食べたい」っていつまでも好き放題やっていたかったけど、
さすがに家族のこと、自分のこと、将来のことなど考えて、このままいつまでもイタリアにいる分けにはいかないなっとね。
だから今年は行ける時に行ける時に行ったりしています。(今までと同じじゃん)
すぐには卒業できるわけではないのですが、一応ミラノ万博見て撤退の予定。
さっ、この調子いつまで続くことやら・・・お楽しみに!



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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ガンバレ~! (よん太郎)
2013-10-01 14:10:24
教授のお言葉、私にもよく響きました。そして、耳が痛ぁ~い…(>_<)
大人になって理解出来る言葉って沢山あるよね。
私も終わりを決めて早く実行せねば!!!
お互い頑張りましょう(*´ω`*)
返信する
あれ?また文章キレてる… (よん太郎)
2013-10-01 14:12:22
続き…

大人になって理解出来ることって沢山あるよね。
私も終わりを決めて早く実行せねば!!!
お互い頑張りましょう(*´ω`*)
返信する
そうなのよ (fontana)
2013-10-01 15:17:45
よん太郎さん
そうなのよ。そろそろしっかり目標を決めないとね。
毎年新学期は思うんだけどね。(笑)
でもね、いつまでも若いわけではないしね。
頑張りましょう!!
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