
さて、またミニチュア製作のお話し。
前回、薪割り斧と焚き火台を作ったので、このままアウトドアに纏わる物をミニチュアで作って行きたいと思います。

こちら、実際に自分が使っているアウトドア用のクッカーです。
右側のマグカップのみ近年買い足した物ですが、鍋とポットは30年近く前に買ったものです。
今回はこれを参考に、ウエスタンホーローのクッカー鍋を作りたいと思います。

メインの材料として、NERF改造用に買っていたアクリルパイプ、タミヤプラバン、ゼムクリップを使っていきます。

まずはアクリルパイプをカットし、その直径に合わせプラバンを切り、鍋底を作ります。

高級なホウロウ鍋では、鍋の内側は白色など料理が映える色にされている事がほとんどです。
私が使っている実物は外側と同じ模様なのですが、今回は内側を白で塗装しました。
同時に、ゼムクリップを伸ばして吊り金パーツと、プラバンで耳パーツも作ります。

耳パーツを接着し、吊り金を取り付けて塗装しました。
青でベタ塗りしたあと、筆に白い塗料を含ませ、細かいメッシュに擦りつける様にして飛沫を飛ばし模様を塗装しています。

鍋の本体だけだと寂しいので、やはり蓋も作る事にしました。
プラバンをコンパスカッターで丸く切り抜きます。
一枚は鍋の内径ぴったりの大きさ、もう一枚は外径にぴったりの大きさに切ります。
外径サイズの大きなプラバンは、さらにドーナツ型に切り抜き、3つにします。
内径の大きさのプラバンに、切ったパーツの一番小さい円形と、外側の円形を貼り付けます。

把手パーツを付けると、鍋にぴったりとハマる蓋が出来上がります。

あとはヤスリで蓋のパーツ段差をなだらかにし、鍋本体と同じように塗装します。
ホウロウのガラスコーティングの表現のため、クリアーカラーを上塗りして表面を滑らかにして質感を出してます。

吊り金部分が歪んでいて、きれいなアーチ状になっていませんが、ちゃんとツルを倒したり立てたりする事が出来ます。

これで蓋も取り外しできる、ウエスタンなホウロウ鍋が完成しました!

さて、鍋が出来ると、その中に入れるフードが欲しくなるもの。
パン作りで余った樹脂粘土をこねて、鍋具材を作ります。
作るのは2種類。
左の皿に入っている分は、ジャガイモ、ニンジン、ブロック肉に見立てています。
右側の皿は、キドニービーンズに見立てた赤い粒と、挽肉に見立てた樹脂粘土の粉です。

このポロポロの樹脂粘土の粉は、手で作るのは難しいので、樹脂粘土の塊をすり下ろして作っています。
部屋にあった空き缶(せんべい?クッキー?)に、ドライバーとハンマーで穴を開けていきます。

穴を開けた反対側にはバリが出るので、これをおろし金にして樹脂粘土の塊が半乾燥状態のときにすり下ろします。

作った材料に、エポキシ接着剤をたっぷり入れ、色を付けます。
あらかじめ鍋の大きさに切り出したプラバンにマスキングテープを巻き、その中に作った色付きエポキシ接着剤を入れていきます。

エポキシ樹脂が固まったら、マスキングテープを外します。
ここで、思っていたのと違う仕上がりにショック・・・
エポキシ接着剤の着色が濃すぎて、まったく具材が透けて見える事の無いマットな仕上がりになってしまいました・・・
樹脂粘土も、レジン樹脂も、今回のエポキシ接着剤もそうですが、着色する際に混ぜる塗料はほんの少し、「これだと薄いかも?」くらいが丁度良いですね。
ちなみにコレはチリコンカンのつもりです。
・・・まあ、鍋で継ぎ足し継ぎ足しで数日煮込んだチリコンカンだと思えば、この不透明さもあり得るか・・・?

同時進行で、カレーも作ったのですが、やはりこれも色味が失敗でしたね。
チリコンカンと変わらない色なので、あまり差別化がされていません。

普通、こうした鍋の中の食材を再現するなら、直接、鍋に樹脂を入れて作ると思います。
で、なんでわざわざ別に作っているのか?というと、シチュエーションに合わせて鍋の中身を交換できるようにしたかったからなんです。
この手法で作ると、いろいろな料理を表現したい時、わざわざ料理の数だけ鍋を作らなくて済みます。

前回のファイヤープレイスと組み合わせると、ワイルドクッキングを再現する事が出来ます。
今回は液体表現にエポキシ接着剤と木工用ボンドを試しましたが、どちらも固定化する際の水分減少でのヒケが大きいですね。
レジンも収縮しますが、使いやすさなども考えると、無難にUVレジンを使うのが良いようです。
色も含め、液体物のミニチュアフードは、もっと質感などの研究が必要ですね・・・
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