一戸建てであれば、固定資産税の課税明細書を見れば固定資産税評価額を簡単に把握できます。
一方、マンションの固定資産税評価額は、「敷地権の割合」と呼ばれる土地の持分の割合を把握する必要があり、調べ方が複雑です。
そこで、今回の「不動産のあいうえお」では、マンションの固定資産税評価額の調べ方を簡単にご紹介しましょう。
なお、ご紹介するのはマンション1棟全体の固定資産税評価額の調べ方ではなく、区分所有するマンションの固定資産税評価額の調べ方のため留意してください。
固定資産課税台帳を閲覧し、3つの項目を確認する
マンションは一部例外を除き、一戸部分と土地の持分で構成され、それぞれに固定資産税評価額が設けられています。

よって、マンションの固定資産税評価額を調べるためには、一戸部分と土地の持分の固定資産税評価額を調べる必要がありますが、具体的には以下の3つを把握しなくてはなりません。
2. マンションが建つ敷地全体の固定資産税評価額
3. 敷地権の割合
上記の3つが全て記載されているのは、固定資産課税台帳です。
固定資産課税台帳とは、市町村内に所在する土地や家屋、償却資産の固定資産税評価額が登録された台帳であり、税事務所や市町村役場、市町村役場の出張所などで閲覧できます。
固定資産課税台帳を閲覧すれば、直ちに1の一戸部分の固定資産税評価額を確認できます。
これで、一戸部分の固定資産税評価額が把握できました。
つぎに、土地の持分の固定資産税評価額を調べる必要がありますが、土地の持分の固定資産税評価額は、2の「マンションが建つ敷地全体の固定資産税評価額」と、3の「敷地権の割合」を基に計算します。
土地の持分の固定資産税評価額を計算する方法は、以下のとおりです。
固定資産課税台帳には、「567891分の7891」など、敷地権の割合が分数で記されていますが、百分率に変換します。
たとえば、敷地権の割合が「567891分の7891」であれば「7891÷567891×100=1.3895%」と計算し、百分率に変換した敷地権の割合は1.3895%です。
固定資産課税台帳に記されているマンションが建つ敷地全体の固定資産税評価額に、百分率に変換した敷地権の割合を掛け算します。
たとえば、敷地全体の固定資産税評価額が1億5,000万円であり、百分率に変換した敷地権の割合が1.3895%であれば「1億5,000万円×1.3895%=2,084,250円」と計算し、その答えは208万4,250円です。
この答えが、土地の持分の固定資産税評価額となります。
以上で、土地の持分の固定資産税評価額が把握できました。
必要があれば、先に把握した一戸部分の固定資産税評価額と、土地の持分の固定資産税評価額を合計するなどしてご活用ください。
マンションの固定資産税評価額の調べ方は、私が運営するサイト「固定資産税をパパッと解説」で公開するコンテンツ「マンションの固定資産税評価額の調べ方」にて詳しくご説明中です。
同コンテンツでは、固定資産税の課税明細書と登記事項証明書を用いてマンションの固定資産税評価額を調べる方法もご紹介しています。
マンションの固定資産税評価額の調べ方をお調べの方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「不動産のあいうえお」でした。