データスタジアム株式会社の野球アナリスト(趣味は何でも数えること)が高校野球の新しいデータの切り口として「地方大会の決勝戦、球場から近い高校と遠い高校、どちらが勝っているか」というものを調べたそうです。
長野県のように北の端から南の端まで約212kmもあるようなところでは、学校から球場までの距離というのは無視するわけにはいきません。学校が球場近くであれば、いつもどおりのペースで調整、試合が出来そうですが、遠い場合には時間的な制約もあり、宿泊や早朝出発が考えられ、調整場所や時間にも限りが出てきます。一番は移動による疲れが心配なところです。
実際には、それだけが影響するということはなく、ほかにもいろいろと影響する要因があると思いますが、そこはとりあえず、ツッコまずにに見てみましょう。
○=距離が近い高校の勝利
●=距離が遠い高校の勝利
左が代表校。
()内は決勝戦の球場。
距離はグーグルマップの経路検索(クルマ)で算出。
最短時間を原則しているため高速道路利用の場合は最短距離より長くなるケースもある。
学校と練習場、寮などが離れているケースもあるが住所は原則、学校の所在地。
*2017年・地方大会決勝戦球場までの対戦校の距離
北北海道 滝川西高(旭川スタルヒン球場) 56.6km ○ 白樺学園高 169.0km
南北海道 北海高(札幌円山球場) 6.3km ○ 東海大札幌高 10.6km
青森 青森山田高(はるか夢球場) 50.4km ○ 八戸学院光星高 139.0km
岩手 盛岡大付高(岩手県営球場) 5.3km ○ 久慈高 127.0km
秋田 明桜高(こまちスタジアム) 9.9km ○ 金足農高 11.7km
山形 日大山形高(荘銀・日新スタジアム) 16.6km ● 山形中央高 16.3km
宮城 仙台育英高(楽天koboスタジアム宮城) 9.6km ○ 東北高 17.8km
福島 聖光学院高(県営あづま球場) 24.2km ○ いわき光洋高 131.0km
茨城 土浦日大高(水戸市民球場) 55.7km ○ 霞ヶ浦高 57.4km
栃木 作新学院高(宇都宮清原球場) 12.7km ○ 国学院栃木高 39.9km
群馬 前橋育英高(上毛新聞敷島球場) 6.2km ○ 健大高崎高 15.4km
埼玉 花咲徳栄高(県営大宮球場) 29.7km ● 浦和学院高 9.1km
千葉 木更津総合高(ZOZOマリンスタジアム) 53.4km ● 習志野高 8.7km
東東京 二松学舎大付高(神宮球場) 4.8km ○ 東海大高輪台高 5.6km
西東京 東海大菅生高(神宮球場) 51.4km ● 早実高 28.1km
神奈川 横浜高(横浜スタジアム) 21.1km ○ 東海大相模高 26.4km
山梨 山梨学院高(山日YBS球場) 7.5km ○ 東海大甲府高 8.0km
新潟 日本文理高(ハードオフ・エコスタジアム新潟) 12.2km ○ 中越高 56.1km
長野 松商学園高(長野オリンピックスタジアム) 60.9km ● 佐久長聖高 56.0km
静岡 藤枝明誠高(草薙球場) 29.4km ○ 日大三島高 61.0km
愛知 中京大中京高(パロマ瑞穂野球場) 3.9km ○ 栄徳高 20.3km
岐阜 大垣日大高(長良川球場) 19.1km ○ 中京学院大中京高 63.0km
三重 津田学園高(四日市市営霞ヶ浦球場) 18.3km ○ 三重高 81.1km
富山 高岡商高(富山市民球場) 26.7km ● 高朋高 2.7km
石川 日本航空石川高(石川県立野球場) 103.0km ● 遊学館高 7.6km
福井 坂井高(福井県営球場) 16.8km ○ 敦賀高 60.5km
滋賀 彦根東高(皇子山球場) 69.6km ○ 近江高 70.3km
京都 京都成章高(わかさスタジアム京都) 8.1km ● 龍谷大平安高 4.8km
大阪 大阪桐蔭高(大阪シティ信用金庫スタジアム) 27.8km ○ 大冠高 34.6km
兵庫 神戸国際大付高(明石トーカロ球場) 9.7km ○ 明石商高 12.3km
奈良 天理高(佐藤薬品スタジアム) 16.6km ○ 奈良大付高 29.3km
和歌山 智弁和歌山高(紀三井寺球場) 2.9km ○ 紀央館高 34.8km
岡山 おかやま山陽高(倉敷マスカットスタジアム) 27.7km ● 創志学園高 12.1km
広島 広陵高(マツダスタジアム) 14.3km ○ 広島新庄高 66.7km
鳥取 米子松陰高(どらやきドラマチックパーク米子市民球場) 3.9km ● 米子東高 1.1km
島根 開星高(県立浜山球場) 39.3km ○ 益田東高 131.0km
山口 下関国際高(西京スタジアム) 78.8km ○ 宇部鴻城高 42.3km
香川 三本松高(レクザムスタジアム) 48.0km ● 丸亀城西高 25.2km
徳島 鳴門渦潮高(オロナミンC球場) 3.7km ○ 板野高 16.8km
愛媛 済美高(坊ちゃんスタジアム) 4.2km ○ 帝京五高 44.1km
高知 明徳義塾高(県立春野球場) 23.2km ○ 檮原高 70.8km
福岡 東筑高(小郡市野球場) 81.6km ● 福岡大大濠高 41.3km
佐賀 早稲田佐賀高(みどりの森県営球場) 44.0km ● 鳥栖高 38.1km
長崎 波佐見高(ビッグNスタジアム) 59.0km ○ 清峰高 103.0km
熊本 秀岳館高(藤崎台県営野球場) 45.6km ● 九州学院高 3.0km
大分 明豊高(別大興産スタジアム) 17.1km ● 大分商高 0.8km
宮崎 聖心ウルスラ高(KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎) 105.0km ● 日向学院高 14.4km
鹿児島 神村学園高(県立鴨池球場) 34.2km ● 鹿児島高 4.9km
沖縄 興南高(沖縄セルラースタジアム那覇) 5.5km ○ 美来工科高 28.8km
結果は距離が近い高校が32勝、距離が遠い高校が17勝で距離が近い高校の圧勝でした。100km超えの高校は8校で戦績は2勝6敗。近い方が有利なのかと思えば、2016年は距離が近い高校が24勝、距離が遠い高校が25勝と、結果は五分五分です。ただ、100km超えの4校はすべて敗戦でした。
やはり遠すぎるのはハンデなのかもしれませんが、実力ですよね、実力・・・