日本の真夏の風物詩と言えば「高校野球」「花火」「セミしぐれ」と、そう、日本全国闘いサマー!! 新日本プロレスが総力を結集する“真夏の最強決定戦”「G1 CLIMAX」です。
発案は当時新日本プロレス社長だった坂口征二さんで、「G1」は競馬の「GIレース」から取って名づけられました。
1991年に第1回大会が開催され、毎年7月から8月に開催されていて、近年では大会期間が約4週間と長くなり、「全国縦断の最も長く過酷なリーグ戦」とも言われています。基本的にはヘビー級、ジュニアヘビー級を問わず、新日本プロレス最強の選手を決定する一大イベントですが、プロレスリング・ノアの秋山準選手やパンクラスMISSIONの鈴木みのる選手を始め、他団体やフリーの選手、外国人選手が参戦することもあります。
近年はリーグ戦方式で行われ、地方大会や後楽園ホール大会で公式リーグ戦が行われ、優勝決定戦は両国国技館で開催されています。また、優勝者には翌年1月4日の東京ドーム大会「WRSTLE KINGDOM」でのIWGPヘビー級王座挑戦権利書(優勝者がIWGPヘビー級王者でない場合)ほかに、優勝賞金として1000万円が贈られます。この権利書は時折争奪戦が行われ、勝者に権利が移動するようになっています。
数年前にはプロレスは人気も陰り、低迷時代がありましたが、一時期の「プ女子」ブームに始まり、近年は人気V字回復してきました。とにかく熱いですよね。女性のファンだけでなく、子どもたちのファンも多くなっています。どんなスポーツでも若い世代に支持されなければ、人気は長続きしませんし、将来性はありません。昔はか野蛮だとか言われて、「子どもたちに良い影響を与えない」と言われていましたが、今では家族で楽しめる「スポーツエンターテイメント」として観られてきているようです。確かに、昭和期プロレスで名をはせた、アブドーラ・ザ・ブッチャーさん、タイガー・ジェット・シンさん、ザ・シークさんやブルート・バーナードさんのような、純粋な流血ものが少なくなってきていることも一因でしょう。
さて、そんな近年のプロレスブームをけん引する新日本プロレスの中でも、ブーム回復の立役者ともいえるのが棚橋弘至選手でしょう。
幼い頃にプロレス好きな祖母の影響でプロレスの存在を知って、学校の休み時間ではプロレスごっこに興じていました。一方で土地柄(生まれは岐阜県)から、中日ドラゴンズの大ファンで野球にも熱中し、小松辰雄さん、郭源治さんに憧れていました。岐阜県立大垣西高校では野球部に入部しレフトを守り、将来の夢はプロ野球選手でした。そんな中、高校1年生の頃に見た闘魂三銃士の試合、小橋建太さんの試合に感激し、「プロレスラーになれば、心も体も強い人になれるのではないか」と、プロレスラーへの憧れを強く抱いたそうです。
(中略)
棚橋選手が全国規模で有名になったのは、2002年11月28日の事件です。棚橋選手と交際していたタレントの女性との別れ話がもつれ、女性に背中にナイフを刺され、背中にナイフが刺さったまま原付で最寄りの救急外来へ行くという、人間離れしたとび技を見せました。もっとも、身体全体の3分の1の血液を失い、一時危篤状態に陥ったことを考えますと、その場でナイフを抜いてしまうと出血多量で助かる可能性は極めて少なかったと思われ、抜かなかったことはかえって身を助けたことになったらしいです。
この事件が転機になったかどうかは解りませんが、復帰後にU-30王座、IWGPタッグ王座、GHCタッグ王座の三冠王となり、それまでタイトルと無縁だったのが一気にトップへと駆け上がっていきます。
そして2006年7月に45代IWGP王者として初戴冠。多事多難の中での3度目の正直でようやく手にしたベルトを腰に巻いた棚橋選手は、観衆に向けて、「今日、集まってくれたファンの皆さん、愛してます。そしてやっぱり俺は新日本プロレスを愛してます!」と、観衆に対して涙ながらに絶叫しました。2007年11月に2度目の戴冠後、2008年には全日本プロレスのチャンピオン・カーニバルに参加、準優勝ながら大会のMVPを獲得します。
この頃から「新日本のエース」「100年に1人の逸材」などと自称し、試合後のマイクで「会場の皆さん、愛してま~す!」を使用。メインの後をこれで締めるという、自他共にエースとしての存在を確立し始めました。自身がメインイベントで勝利したときはもちろん、敗北したときも時おりこのマイクパフォーマンスで締める事があります。
その後、ケガなどもあったものの、IWGP王座に返り咲き→陥落→返り咲きを経て通算7回の戴冠を果たし、通算最多防衛記録、連続防衛記録、最多戴冠記録を持っています。
尚、試合後のエアギターパフォーマンス→「愛してま~す!」は新日本プロレスの風物詩となっています。
G1 Climax 27 8月26日仙台大会終了時点
「制御不能なカリスマ」内藤哲也選手が好調ですが、「英国の若き匠」ザック・セイバー・Jr選手の健闘が光ります。
「レインメーカー」オカダ・カズチカ選手と「ザ・クリーナー」ケニー・オメガ選手がリード。どうした「剛腕」小島聡選手。
なお、棚橋選手は2016年にベスト・ファーザー賞にも輝いた優しきパパでもあります。
どんなに多忙でも「疲れたことがない」と公言することでも知られており、挨拶で「お疲れ様です」と言われた場合は、「いえ、生まれてから疲れたことがありません」と返します。
私は最近、「疲れなかったことが少ない」です。
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