第89回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)の組み合わせが決まりました。大会は2018年7月13日から24日までの12日間、東京ドームで開かれます。
前回大会で36年ぶり2回目の優勝を果たし、史上6チーム目(7回目)の連覇がかかる東京都・NTT東日本は、7月13日の開幕試合で、東海第3代表の名古屋市・東邦ガスと初戦を戦います。同じブロックには昨年ベスト4の横浜市・三菱日立パワーシステムズ、昨年の社会人日本代表で活躍した左腕・平尾選手のいるホンダ鈴鹿などの強敵が立ちはだかります。
また、一昨年の優勝チームの東海第1代表の豊田市・トヨタ自動車が入ったブロックが最激戦区になります。東京スポニチ、四国の2つのJABA大会を制した狭山市・ホンダ、昨年、社会人で最多勝利投手賞(6勝)の右腕・臼井選手を擁する東京都・東京ガス、プロ注目の右腕・吉川選手がエースの門真市・パナソニックなど、実力のあるチームがそろいました。
唯一の初出場となった岩手県金ケ崎町・トヨタ自動車東日本は、出場チーム中最多の7度優勝を誇る川崎市・東芝との対戦です。このブロックも東京・JR東日本、大垣市・西濃運輸を含め優勝経験のある3チームが入った激戦区です。
その他にも、昨年準優勝のさいたま市・日本通運と九州第1代表の大津町・ホンダ熊本の一回戦は好カードです。9年ぶり出場の東京都・鷺宮製作所は東広島市・伯和ビクトリーズとの「第1代表対決」になりました。
都市対抗野球は1927年(昭和2年)に第1回大会が行われた歴史のある野球のトーナメント大会です。第1回の行われる前は日本ではプロ野球は存在しておらず、東京六大学をはじめとする学生野球が人気でした。当時、東京日日新聞(現在の毎日新聞社の前身)の新聞記者だった橋戸信さんが、早稲田大野球部時代に行った米国遠征で、MLBが地元に根ざしたフランチャイズ制を採用しているのにヒントを得て、日本の各都市を代表するチームを競わせる大会を作ってはどうだろうかと発案したのが始まりです。
現在は社会人野球日本選手権大会と並ぶ社会人野球の二大タイトルであり、「都市名・チーム名」という独特の表記や「補強選手制度」をはじめ、「地域の代表」としてアマチュア野球日本一の座を争う大会となっています。