第90回 都市対抗野球大会の組み合わせが決まりました。
今年の大会は記念大会のため、東北、東海、近畿、九州が1枠ずつ増枠され、推薦出場の昨年優勝の大阪ガスを含め例年より4チーム増の計36チームが、13日間にわたってチャンピオンの証し「黒獅子旗」を争います。
注目の試合ですが、史上6チーム目(7回目)の2連覇を目指す大阪市・大阪ガスは大会第2日第三試合の二回戦に千葉市・JFE東日本との初戦に臨みます。JFE東日本は、2年間で15名の新人を採用、若さの勢いで3年ぶりの出場を第一代表で決めています。また、プロ注目の本田健一郎選手が立ちはだかります。
昨年準優勝の神戸市/高砂市・三菱重工神戸・高砂は予選全勝の高松市・JR四国と、大会第7日目第二試合の二回戦で当たることが決まりました。JR四国は、今年4月のJABA四国大会で三菱重工神戸・高砂と対戦し、1-2で惜敗しています。
大会第4日目第一試合では、2016年優勝の豊田市・トヨタ自動車と横浜市・三菱日立パワーシステムズの対戦。トヨタ自動車は全国屈指の分厚い戦力を誇り、三菱日立パワーシステムズは東京スポニチ大会、長野県知事旗大会ベスト4、九州大会準優勝と安定した戦いを続けています。
2017年優勝の東京都・NTT東日本は、京都市・日本新薬と大会第6日目第二試合。両チームとも投打に充実しており、3月の東京スポニチ大会で対戦した際には4-1で日本新薬が快勝しています。
宮崎市・宮崎梅田学園と岡山市・シティライト岡山の初出場同士の対決は第2日第二試合の二回戦となりました。
ピッチャーの注目選手は昨年日本選手権準優勝の社会人投手No.1左腕、福山市/倉敷市・JFE西日本の河野竜生選手と、豊田市・トヨタ自動車に補強選手として登録された150km/h超の速球を投げる東海理化の立野和明選手はドラフト上位候補としてスカウトが名前を挙げています。千葉市・JFE東日本の本田健一郎選手は、キレ味抜群のストレートでドラフト候補と評されています。他に川崎市・東芝の宮川哲選手と東京都・NTT東日本の小又圭甫選手も152km/hの速球を投げます。狭山市・ホンダの東野龍二選手の左腕も注目です。
バッターでは門真市・パナソニックの片山勢三選手がNo.1スラッガーとして、名前が挙がっています。
都市対抗野球は1927年(昭和2年)に第1回大会が行われた歴史の古い野球のトーナメントです。第1回の行われる前は日本にプロ野球はまだ行われておらず、東京六大学などの学生野球が人気でした。そこで、東京日日新聞(現;毎日新聞社)の新聞記者であった橋戸信さんが、早稲田大野球部時代に行った米国遠征で、メジャー・リーグが地元に根ざしたフランチャイズ制を採用しているのにヒントを得て、日本の各都市を代表するチームを競わせる大会を作ってはどうだろうかと発案。約1年かけて全国の有力クラブチームの関係者に説得を行い、1927年から行われています。途中、1941年(昭和16年)の中止、1943年(昭和18年)から1945年(昭和20年)には戦争による大会中断がありましたが、2019年の今年に90回目を迎えました。
このような経緯もあり、社会人野球日本選手権大会と並ぶ社会人野球の二大タイトルとなった現在でも、都市対抗野球は「都市名・チーム名」という独特の表記や「補強選手制度」をはじめ、「地域の代表」としてアマチュア野球日本一の座を争う大会となっています。郷土色豊かな応援合戦なども見ものです。
◉試合開始時間(予定)
7月13日(土)開幕:14時 / 18時
7月14日(日)~23日(火):10時 / 14時 / 18時
7月24日(水)準決勝:14時 / 18時
7月25日(木)決勝:18時
※初日の7月13日は12時から開会式後に開幕試合を実施。14日~23日は一日3試合。
公式サイト(https://mainichi.jp/ama‐baseball/kurojishi/)では、決勝までの35試合がすべて無料でライブ中継され、パソコンやスマートフォンで熱戦の模様を確認できます。
特別席前売り券チケット(自由定員制2400円)は現在、発売開始です。観に行きたいな・・・