イングランドで開催されたラグビーワールドカップで9月19日に日本代表が南アフリカ代表を撃破して、大ニュースになりました。現地で「ラグビー史上最大の奇跡」と伝えられたほどの世界的衝撃な出来事でした。
そして、10月11日に日本は最後の第4戦、米国戦に28対18で勝って、通算成績を3勝1敗としましたが、一次リーグ敗退により、大会を終えました。
今回の活躍によって、日本国内でのラグビー人気が一時的にも復活したことは事実です。
20年ほど前までのラグビーは、日本では超人気スポーツでした。
松尾雄二さん率いる、新日鐵釜石の7連覇、平尾誠二さんらタレント軍団・神戸製鋼による7連覇の社会人を筆頭に、早稲田大、慶應義塾大、明治大、大東文化大などが立ち向かっていったものです。
当時の早明戦、お正月の大学選手権、日本選手権などのチケットはプラチナペーパーで、アイドルのコンサートチケットより手に入りにくいほどでした。
また、1980年代までは学園ドラマの華もラグビーでした。
特に有名なのは高校ラグビーの名門・伏見工(京都)の大躍進劇を舞台にした山下真司さん主演「スクール☆ウォーズ~泣き虫先生の7年戦争~」は(1984年)の平均視聴率は15.6%というものでした。
それ以前には1960年代半ばから1970年代半ばに日本テレビ系で放送された夏木陽介さん主演の「青春とはなんだ」(1965年)、中村雅俊さん主演「われら青春!」(1974年)もラグビーでした。
野球でもない、サッカーでもない。スポーツはラグビーだったのです。
当時、中学生のラグビー競技人口が少なかったにも関わらず、学園ドラマの影響もあってか1980年代までは高校のラグビー部員数が右肩上がりで増加し、1991年にピークを迎え、その数は約5万人以上、全国高校ラグビーの予選参加校数は1,490校に達していました。
しかし、最近の予選参加校数は約900、部員数もほぼ半減状態なのだそうです。
今はラグビーのTV中継も少なければ、学園ドラマで使われること自体少ないです。
日本でのラグビーの人気復活を願うのであれば、もっと仕掛けることをしてもいいのではないでしょうか。
2019年にはワールドカップが日本で開催されるのですから、もっと盛り上げてもいいのではないかなと考えます。
どちらかというと野球選手やサッカー選手に比べて、ラグビー選手たちはストイックなイメージがります。
競技自体は違うのですが、日本における武道のようなイメージがあります。そこを上手く使えば、日本人にも共感を得やすいのではないかと考えます。
また、高校野球では「栄冠は君に輝く」(作詞・加賀大介、作曲・古関裕而)が満塁ホームランのように放たれます。
高校サッカーには「ふり向くな君は美しい」(作詞・阿久悠、作曲・三木たかし)がアディショナルタイムの決勝ロングショートのように放たれます。
これに対抗して全国高校ラグビーにも逆転トライとなるような定番となる歌があった方が良いと思うのは私だけでしょうか。