今年の7月から8月にかけて、栃木県、群馬県、茨城県、埼玉県、福島県の各県の県立高校の硬式野球部でグラウンドの物置などからボールなど野球用品が盗まれる事件がありました。
一連の盗難事件では6県の計20校でボール9306個のほか、バットやグラブなど総額約284万円の被害に遭いました。一部の学校では物置などの鍵が壊されていました。栃木県では宇都宮市、栃木市、小山市、真岡市の4市7校で、新品や使用済みのボール計約3400個などが被害に遭い、うち約1500個は栃木農業高から盗まれました。埼玉県では久喜市の久喜北陽高と栗橋北彩高、鷲宮高の3校と幸手市の幸手桜高、杉戸町の杉戸農業高の計5校で、ボール計約2600個が盗まれています。茨城県では日立市の日立北高と結城市の鬼怒商業高の2校で計約1200個が被害。群馬県では伊勢崎市の伊勢崎工業高と伊勢崎高、太田市の新田暁高の計3校で計約1510個、福島県でも同じ時期に、いわき市のいわき総合高で約400個が、それぞれ盗まれたというものです。
この事件で各県警の合同捜査班は10月2日に男性2人を建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕しました。
発表では7月28日夜から翌朝までの間に、埼玉・鷲宮高野球部の倉庫に侵入し、硬式球120個と金属バット12本の計22万4000円相当を盗んだ疑いだそうです。なお、2人は同じ中学校の出身で、ともに野球部に所属していたという。
逮捕のきっかけは9月10日に、2人と同じ中学出身の水戸市の少年が水戸署に出頭。この少年が複数の高校で盗まれたとみられるバット37本を茨城県内のリサイクル店に持ち込み、うち被害品と確認された2本を売ったとする盗品等処分あっせん容疑で逮捕していたものです。
動機ははっきりしていないようですが、リサイクル店にバットを持ち込んだということから、転売する為だと推測できますが、一度に多くのボールやバットなどを持ち込めば、目立ちますし、そもそもボールには学校名などが印刷されています。これだけのニュースになったのですから、お店側も不審に思うでしょうから、実際にはお店に持ち込んでの転売というのは無理なことだったと思います。
ネットオークションということもあると思いますが、一度の多くの出展があれば怪しいですし、買った人からの連絡でばれてしまう可能性は同じく高いです。
まさか、個人観賞用として盗んだとも思えませんけど。それとも、個人練習用だったりして。よっぽどの野球好きかも知れません。
さて、ニュースでも流れたこの映像。栃木県警宇都宮東署が担当したようですが、この見事な並べっぷり。きっと、容疑者の取り調べ以上に時間をかけて並べたものだと思います。本当かはわかりませんが、以前「こち亀」で、このような事件での被害品を並べる専門の部署があるとありましたが、なかなかやります栃木県警。
練習で使ったと思われるボールは木枠まで作って、まるでお月見のお供え物か、ピラミッドかというほどの見事な出来栄えです。よくよく、見ますと、縫い目の向けまでが、ほぼ同じ向きです。本職の高校球児よりも上手ではないでしょうか。箱に入れられたボールも整然と揃い、印刷された文字の方向まで綺麗に合わせてあります。バットの交差、照明との関係やロゴマークの位置にこだわりを感じます。
プロの仕事っぷりを久しぶりに見たように思います。