私のブログにお越しいただいてありがとうございます。新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
また、日々新型コロナウイルスと戦っている医療関係など、私たちの命と生活を守るために働いてくださっている関係者の方々に、心からの敬意と感謝いたします。
どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、日本の夏の夜の風物詩ともいえる花火大会の中止が各地で相次いで発表されています。現在の状況では、大勢の人が密集する可能性もあるため、やむを得ないのですが、こうした中で、「悪疫退散を祈願し、全国の人たちに希望と元気を届けたい」と、全国の花火業者の有志のみなさんが「Cheer up!花火プロジェクト」を企画し、昨夜(2020年6月1日)、午後8時から約5分間、全国各地で一斉に花火が打ち上げられました。
当初は日時も場所も非公表でしたが、突然の花火の音に不安を感じる人もいるとして、日時のみプロジェクトのHPで公開されていました。
「我々、花火業者にできることは、花火をつくり、打ち上げることです。悪疫退散を祈願し、花火を見上げて“笑顔”になってもらう。全国の人たちに希望と元気を届けたい。ひとりでも多くの人にこの想いをお届けできるよう、全国各地で一斉に花火を打ち上げるプロジェクトを立ち上げました」
私は、てっきり大都市圏での大きな花火大会が企画されていた場所でのみだと思っていましたが、昨夜の午後8時になると自宅の外から花火の音が聞こえてきました。慌てて外へ出てみますと、毎年、お盆が終わった後に開催されている花火大会の会場から花火が打ち上げられていました。
嬉しいサプライズです。
ちなみに、現在も開催されている東京・隅田川花火大会。この花火大会は、江戸時代の1732年の大飢餓で多くの人が亡くなり、さらに疫病が流行し多大な被害と影響が出ました。このときに、ときの8代目将軍だった暴れん坊将軍・徳川吉宗さんが大川端(現在の隅田川河畔)で「川施餓鬼」(死者の霊を弔う法会)を催しました。
そして、翌年の1733年7月9日。幕府は前年にならって川施餓鬼とあわせ、慰霊と悪病退散を祈願する目的で、両国の川開きの日に水神祭を実施。その際に花火を打ち上げ、それが全国各地に拡がったのが、現在の花火大会のルーツとされています。
つまり、当時の花火大会は、「天空高く花を咲かせて、亡くなった方を弔う慰霊祭」でもあったのでしょう。
このときの花火の経費は、船宿や料理屋が負担したそうです。また、幕府は期間限定で、川開きの日から川じまいの日まで、付近の船宿や食べ物屋の夜間営業も認め、夜店や屋台、見世物小屋なども許可しました。
多くの人々を集めた花火は、店の営業時間の規制緩和もして、疫病流行で厭世的(人生や世の中を悲観し、生きているのが嫌になっている状況)になりつつある人々を元気づけたそうです。
私たち日本人が花火に対して抱いている想いは、昔も今も同じことだと思えます。
気の重いニュースが多いですが、空を見上げて前向きな気持ちになれたような気がします。このような企画をしていただき、また、今回、花火大会のルーツを調べるきっかけもでき、感謝の限りです。
♬最後には 笑えるように
日は沈んでも、また、今日も日が昇っています。たとえ、雲で隠れていたとしても。
最後には 笑えるよう、自分の歩むべき道を見つけることができるように、新しい朝を迎えたいと思います。
また、明日、ここで、お会いしましょう。