野球小僧

自衛隊代表 vs. フランス軍

第二次世界大戦が終わってから、来年で80年過ぎますが、世界では争い事は絶えず続いています。つい先日も、サウジアラビア東部の石油施設が無人機(ドローン)によるテロ攻撃を受け、この攻撃によりサウジアラビアの石油生産が一部停止しました。国同士が正面切って争うということは少なくなっていると思いますが、2018年はじめには米国は国家防衛戦略(National Defense Strategy)において、対反乱作戦のような小規模な作戦から、他国との戦闘へのシフトについて詳しく記し、世界中の他の国々も同様の動きを取っており、大規模な衝突に再び焦点があたり始めています。

そして、ついに自衛隊がフランス軍と一戦を交えてしまいました。

とは言っても、物騒なことではなく、2011年からラグビーワールドカップに合わせ、開催国で行われている、世界の10ヶ国軍ラグビー部が戦う「国際防衛ラグビー競技会2019(International Defence Rugby Competition 2019:以下IDRC)」でのことです。

今回が3回目となり、2019年9月9日から9月23日まで自衛隊施設(陸上自衛隊朝霞駐屯地、同習志野演習場)や柏の葉公園総合競技場で行われました。

ちなみに、IDRCとは、各国軍(日本は自衛隊)で最強のラグビーチームを決める大会で、大会をとおして各国軍事間の相互理解・交流を深めることを目的に、ニュージーランド/オーストラリア共催で2011年のラグビーワールドカップ・ニュージーランド大会に合わせて第1回大会が開かれ、2015年のイングランド大会に合わせて第2回大会が開催されています。

第1回大会は英国陸軍チームが、第2回大会はフィジー共和国軍チームが優勝しており、日本の自衛隊代表チームは第2回大会から参加し、予選プールで敗退してしまいましたが、敗戦チーム同士の新全試合でジョージア軍に逆転勝利しています。

IDRC2019の参加チームは次のとおりです。

■自衛隊代表 JAPAN SELF DEFENSE FORCE "DEFENSE BLOSSOMS"
自衛隊選抜チームとして前回大会から出場。今回ホスト国として世界の強豪国を相手に「まずは1勝、そしてその先の優勝」を目標。前回大会はリーグ戦敗退。

オーストラリア軍 AUSTRALIAN DEFENCE FORCE RUGBY UNION
第1回大会準優勝のニュージーランドと並ぶ南半球の雄。前回大会はリーグ戦敗退。

フィジー共和国軍 REPUBLIC OF FIJI MILITARY FORCES RUGBY
前回のイギリス大会では優勝。ナショナルチームにも匹敵する選手が揃う。戦いの儀式「シビ」は有名。

フランス軍 THE FRENCH NATIONAL MILITARY RUGBY TEAM
陸海空軍と憲兵から最高の選手を選抜しチームを編成。徴兵制の時代に国際的プレーヤーを集めて作られた伝説的チームの流れをくむ伝統あるチーム。前回大会は3位。

ジョージア軍 GEORGIAN DEFENCE FORCES
格闘技大国のジョージア。高いポテンシャルと強力なスクラムが特徴。

ニュージーランド軍 NEW ZEALAND DEFENCE FORCE "DEFENCE BLACKS"
その名も「ディフェンス・ブラックス」。ナショナルチームのオールブラックスを彷彿とさせる攻撃的ラグビー。戦いの儀式「ハカ」も健在。

パプアニューギニア独立国軍 INDEPENDANT STATE OF PAPUA NEW GUINEA
事実上の国技であり、最も人気のあるスポーツの1つがラグビー。第1回大会以来、2回目の出場。

韓国軍 KOREA ARMED FORCES ATHLETIC CORPS "SANGMU PHOENIX"
今回初参加。各種スポーツ競技大会に多数の出場者を送り出している体育部隊からメンバーを選出。

トンガ王国軍 HIS MAJESTY'S ARMED FORCES RUGBY TEAM "NGAHAU KOULA"
多数のナショナルチームレベルの選手が軍に所属するラグビー強豪国。戦いの儀式「シピ・タウ」が有名。

英国軍 THE UNITED KINGDOM ARMED FORCES RUGBY TEAM
これまでは陸海空軍の3チームが参加。今回は初めて各軍から選抜された統合チームとして1チームで出場。

なお、大会形式はトーナメント方式により優勝チームを決定し、敗退チームは親善試合が実施されます。

9月15日に習志野演習場グラウンドで行われた、自衛隊代表 vs. フランス軍の試合は、前半を自衛隊代表3-5フランス軍と善戦していましたが、最終スコアをフランス軍が19-3で自衛隊代表を降して、残念ながら、本戦初勝利とはなりませんでした。

昨日(9月19日)、習志野演習場グラウンドで行われた親善試合の自衛隊代表 vs. トンガ王国軍は35-26で自衛隊代表が勝利しており、9月23日にオーストラリア軍と親善試合の決勝を戦う予定です。


コメント一覧

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eco坊主さん、こんばんは。

自衛隊もいろいろやっています。現在、特別体育課程として、オリンピックなどの国際級の選手を育成する課程があり、レスリング、ボクシング、柔道、射撃(ライフル競技、ピストル競技)、アーチェリー、ウエイトリフティング、陸上(マラソン、競歩)、競泳、近代五種、カヌー(スプリント競技)、ラグビー(女子)の11種目に加え、冬季種目のバイアスロン、クロスカントリースキーの13の競技(種目)です。

ですから、ラグビーは野球と同じで、クラブ活動の一環なのでしょうね。

なお、
>国軍同士の戦いはスポーツだけにして欲しいものです!!
を書き忘れましたが、まさしく、そのとおりですね。
eco坊主
おはようございます。

ワイルドナイツと日本代表の戦いにばかり目が行っていて知りませんでした。
国軍同士がラグビーで戦うなんて凄いことですね~
自衛隊のスポーツといえばレスリングくらいしか知らなかった(それもNOAHの杉浦貴選手くらい)のですがラグビーもあったのですね。

国軍同士の戦いはスポーツだけにして欲しいものです!!
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