ドラマ「なつぞら」は、広瀬すずさんが主演を務める2019年度前期の記念すべき100作目のNHK連続テレビ小説です。脚本家の大森寿美男さんのオリジナル作です。
ヒロインの奥原なつ(広瀬さん)は1937年、東京生まれ。大空襲を生き延びるものの、両親を戦争で失ってしまいますう。兄・咲太郎(さいたろう:岡田将生さん)、妹・千遥(ちはる:幼少期/田中乃愛さん)と別れ、父の戦友だった柴田剛男(たけお:藤木直人さん)に一人引き取られ、北海道の十勝地方に移り住むみます。柴田家の家業である酪農を手伝う中、持ち前の明るさを取り戻し、北海道移民1世である剛男の父・泰樹(たいじゅ:草刈正雄さん)から、開拓者精神とともに人生で大切なことを学んで行きます。
高校卒業後は上京して、当時、草創期を迎えていたアニメ業界に飛び込みます。画家志望の友人・山田天陽(てんよう:吉沢亮、幼少期/荒井雄斗さん)から、手ほどきを受けたデッサンの腕前を生かし、自然の中での生活で磨かれたみずみずしい感性を発揮していく……というストーリーが展開します。
なお、タイトルが当初発表されていた「夏空-なつぞら-」から「なつぞら」に変更されています。
さて、2020年夏の高校野球東西東京大会は、準決勝と決勝を東京ドームで行うこととなりました。
これは、東京大会のメイン球場である明治神宮球場が、2020年東京オリンピック・パラリンピックの資材置き場などとして使われるため、20年7月6日から9月13日まで使用できなくなるための措置です。
現・北海道日本ハムファイターズ・清宮幸太郎選手が早稲田実業実高一年時の2015年夏の西東京大会決勝は28000人の観衆を集めたほどであり、近年の高校野球人気もあって、東京都高野連は準決勝、決勝で明治神宮球場と同規模以上の会場を想定し、昨年末に東京ドームで開催できるように要望を出していたとのことです。
東京ドームではこれが初の高校野球開催となり、開会式は7月6日以前に明治神宮球場で済ませ、準決勝までは従来のダイワハウススタジアム八王子や江戸川球場などの他会場で行い、準決勝以降を東京ドームで開催する予定だそうです。地方大会と夏の甲子園では熱中症対策を重視しており、今年、日本高野連から各都道府県の高野連に熱中症対策費は配分されるほどですので、屋内球場で空調設備が整った東京ドームは対策には打ってつけでしょう。また、収容人数も最大45000人となり、一石二鳥でもあります。
うーん、でも実際にプレーする高校球児の心境はどうでしょう。確かに東京ドームはプロ野球で使用されており(1・4の新日本プロレスでも使用)、将来プロを夢見る選手にとってはあこがれの地であるでしょう。
過去にもドーム球場で高校野球の公式戦が行われたことはあり、これまで愛知大会がナゴヤドームで、大阪大会が京セラドーム大阪で、福岡大会がヤフオクドームで開催されています。
ナゴヤドーム:2005年の愛知大会で準決勝、決勝を開催。2006年は決勝、2007年は五回戦と準々決勝を開催
京セラドーム:1998年から大阪大会の開会式を開催。2018年は南・北大阪大会の開幕戦を開催
ヤフオクドーム:2007年から2009年、2012年に福岡大会の開会式と開幕戦を開催
けど、(勝手な意見でしょうけど)やはり学生野球は青空・なつぞらの下が似合うと思います。大体、野球が盛んな国の割には大きな球場が少ないというのも問題です。東京には大きな球場が東京ドームと明治神宮球場しかないですので。まあ、大きな球場を維持するにはそれなりのコストがかかるのは分かりますが、野球をやっていないときには、他のイベントなどでも活用ができると思うのですが。
大学野球でも慣れない天井と照明の下での試合で、打球を見失う場面がありますが、高校生にとっては負担も大きいと思います。
ちなみに、プロ野球もオリンピック・パラリンピック期間中の球場確保を検討しています。横浜スタジアムは大会前後に野球・ソフトボールの主会場となる横浜DeNAベイスターズと高校野球と同じく明治神宮球場が本拠地の東京ヤクルトスワローズが東京ドームで主催試合をそれぞれ行う見込みだそうです。
そもそも、人気種目の野球のメイン会場が横浜スタジアムになっていることは不思議といえば不思議なことです。
日本で開催される野球の国際大会といえば、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)やプレミア12などがありますが、これまでメイン会場は東京ドームです。しかし、今回の東京オリンピックでは、東京ドームでの開催が予定されていません。もちろん、明治神宮球場も予定されていません。
東京オリンピックでの野球の試合会場は、横浜スタジアムと福島のあづま球場ですし、近隣県には千葉県にZOZOマリンスタジアムや、かなり遠いですが埼玉県にはメットライフドームがあります。収容人数を比べてみても、最も広い東京ドームは46000人、横浜スタジアムは工事終了後には35000人に増設されるものの、1万人以上の差があります。チケットのことを考えると、収容人数が多い方が観戦できるチャンスは広がるのですが。
東京2020組織委員会は、「横浜スタジアムに決定した理由は一つではありませんので、すべてお伝えすることは難しいです。特別に何か決定的な要因があったという訳でもありません。警備上の問題や他競技との会場のバランスなど、いくつもの要因を鑑みてIOC(国際オリンピック委員会)が決定しました。もちろん、東京ドームを含め、東京周辺の会場は候補にあがっていましたが、その中で最も要件を満たしていたのが、横浜スタジアムだったということです」というのです。
東京ドームが選ばれなかった要因の一つとして、この警備上の問題は大きいかったらしく、「オリンピックは、世界中から選手、観客、メディアが集まります。各国の中継車や関係車両も通るため、球場の出入り口だけでなく、その周辺も手厚いセキュリティーが必要となります。東京ドームの周辺は、遊園地などの商業施設もありますが、そこも例外ではありません。場合によっては、道路を封鎖する可能性もあるでしょう。また観客の数も膨大です。東京ドームは、駅から非常に近い場所にあるため、それだけの観客を滞留させるには多大なスペースが必要です。そこまでのスペースが東京ドーム周辺にあるのか?IOCの見解としては難しいと判断したのでしょう」とのことです。
また、明治神宮球場はオリンピックのメイン会場であるオリンピックスタジアムに近いため資材置き場として使用、ZOZOマリンスタジアムは、隣接している幕張メッセでレスリングやフェンシングなどの開催が決まっていたため、競技会場のバランスや観客の増大で生じる警備の問題などを考慮し、選ばれなかった可能性があるそうです。
ただ、私も横浜スタジアムへ今年行っていますが、警備上の問題という点では、横浜スタジアム周辺にだって中華街はあり、大きな公園などもあり、東京ドームとは似たり寄ったりだと思えるのですが。それに、天候のことを考えますと、東京ドームは雨と暑さの心配も不要だと思うのです。
まあ、私が心配しても仕方がないことですが、2020年のG1クライマックスのスケジュールと開催場所の方が心配です。