野球小僧

長野県青少年野球協議会

7月に開催された第98回全国高校野球選手権長野大会に出場したのは84チーム。これは過去最多の98チームが出場した2002年の第84回大会と比べると14チームも減っています。これは長野県高校野球連盟によると、少子化による学校の統廃合や部員不足などが原因という。また、総部員数は硬式、軟式合わせ、3733人で前年度から129人減っています。少年野球クラブなど中学生以下を含めた小中高の野球人工は約8400人で、2010年の約1万1000人と比較すると2600人減となっています。これは少子化もありますが、サッカーなど他のスポーツの選択肢が増えたことも一因だといいます。

その野球人口の減少に歯止めをかけ、競技力の向上をさせるために県内の野球関係6団体が4月1日に「県青少年野球協議会」を設立しました。協議会に加盟するのは、「県高校野球連盟」「県中学校体育連盟軟式野球専門部」「日本リトルシニア中学硬式野球協会信越連盟」「日本リトルリーグ野球協会信越連盟」「日本少年野球連盟ボーイズリーグ県支部」「県軟式野球連盟」です。県体育協会や県教育委員会スポーツ課、社会人野球を所管する県野球連盟、松本大学野球部などがアドバイザー参加します。来年1月14日には、小中高校の指導者らを集め、初の「ベースボールサミット」を開き、小中高間の技術交流や指導方法など、直面する課題や今後の取り組みを確認したりするという。

協議会の目的は野球の魅力を広く発信し、サッカーなど他競技に流れている児童、生徒らを野球に振り向かせ、県全体の野球のレベルアップを目指すことです。交流がなかった団体がまとまって一つになっていくことは良いことだと思います。ただ、そのためには一番身近で目標となる高校野球のレベルをアップさせることが一番でしょう。

高校野球の試合観戦も良いと思います。例えば、長野県の選手権大会の準決勝と決勝は土日に設定されています。内野スタンドは埋まっていますが、外野スタンドなんかはまばら。ここに小中学生を招待してみたらどうでしょう。スタンドも埋まって、試合をする高校生も気合が入るのではないでしょうか。


また、以前地元ではやっていた中高技術交流会も是非実施して欲しいですね。自分の学校の先輩が頑張っている姿を見たり、高校野球の監督やコーチから「上手いね」と声かけられるだけでも、今後のモチベーションが違うでしょうしね。それが、甲子園出場校なら、なおさらです。

お隣の新潟県は2009年のハードオフ・エコスタジアム完成をきっかけに、それまでバラバラで活動してきた軟式、硬式の各野球団体が一体となって普及強化に取り組んでいこうと新潟県青少年野球団体協議会が2011年に組織されました。新潟県高野連のほか、県中体連、県野球連盟、県スポーツ少年団、リトルシニア中学硬式野球協会新潟ブロック、リトルリーグ信越連盟、ヤングリーグ、新潟ポニーなどの各野球団体と、野球ひじの防止に取り組む野球障害ケア新潟ネットワークによって組織されています。

協議会が子どもの肩やひじのケガを防ごうと2012年に作成した「野球手帳」は小中学生や指導者に配布されケガの防止に役立てられたほか、全国的なスポーツ・医療関係者の団体から最高賞を受賞するなど大きな反響を呼びました。2016年の新プロジェクトは新たなキャッチフレーズ「始めよう! 楽しもう! 続けよう!」のもと、野球の普及のために大きく分けて3つの柱からなる取り組みをおこなうそうです。

1つめは2016年1月30日に新潟市の朱鷺メッセで「NIIGATA野球サミット」を開催。元北海道日本ハムファイターズの稲葉篤紀さんを招いて、県内の指導者や小学生の保護者を対象に野球への取り組みや指導者としての心構えなどを伝えてもらう講演会を行いました。野球を楽しんで続けてもらうための新たなきっかけづくりという狙いです。

2つめは「新潟メソッド」と名付けられた教則本の製作で、思いやりや感謝など野球を通じ子どもたちに学んで欲しいことを保護者に伝えるほか、挨拶などグラウンドでの基本的なマナーやケガ防止のための投球動作技術の解説など、新潟の野球人ならば知っておいて欲しい内容が掲載されます。

3つめは野球ひじや野球肩の予防のための取り組みで、12月19日、20日にハードオフ・エコスタジアムで野球ひじの検診やトレーニング教室など行い、ケガ予防に力を入れて行きます。

これらの活動が実際に野球人口の拡大にどのように効果を表しているかは、まだ判らないところがあると思います。でも、続けていくことによって、効果は必ず出てくると思います。また、これは一つの県に留まる話ではなく、日本全体に言えることでもあると思います。近県では新潟県のほかに岐阜県などにもこうした青少年野球協議会は設置されているそうです。今後は協議会内の団体の交流を図るほか、他の競技団体との交流や、都道府県の垣根を越えた交流にも繋げていって欲しいと思います。

いろいろ注文はありますが、インフラ整備をして欲しいです。長野県内の野球場はどこも老朽化しており、天然芝のプロ野球規格を持った球場も少ない。シンボルマークと言えるような球場を持ち、小中高の球児の聖地としてみることも良いと考えますが。どうでしょう。

それと大事なことは、高校野球が終わった後のことも大事ですよね。

「このままでは、20年後には野球がなくなるのでは」と伊那市立春富中野球部監督は言ったそうです。冗談ではない状況です。

日本の野球がスポーツ遺産にならないことを願います。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
鋭いところを突いてきましたねえ。

まさに、長野県民の県民性を表しているようです。『理屈っぽく、議論好きで頑固な長野県人。「教育県」としても知られ、「勉強して出世しなければ生活できない」と、教育されて育ってきたことも、議論好きの背景にある。しかし、議論は好きでも実行できない理想派も多く、「コタツ文化」としばしば揶揄されることも。』

私が代表理事でもいいでしょうけど、タダでは働きませんよ。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

青少年野球の話しになると我が県はもっと寂しい思いです。
県全体のチーム数が南信地区予選と変わらないくらいなのですから。
「県青少年野球協議会」のベースボールサミットっていいですね。
多くの野球小僧が生まれてくれる取り組みの先駆者になってください。

まっくろくろすけさんが代表理事かと思いhpに行ってみましたら・・・
違いましたね^^;
でも
「NEWS新着情報
2016年5月27日
第1回理事会を行いました
2019年9月9日
第2回理事会を行いました」
と記載がありました。
3年後が過去形に・・・なんだかなぁ~
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