ラグビーワールドカップ2019日本大会は、準決勝のイングランド代表 vs. ニュージーランド代表の試合が10月26日行われ、イングランド代表が19-7でニュージーランド代表を破って決勝進出を果たしました。
イングランド代表の決勝進出は2007年大会以来となります。ニュージーランド代表は3連覇を狙っていました果たせませんでした。ニュージーランドのワールドカップでの連勝記録は18でストップしました。
この試合、開始直後から、イングランド代表は強く、素早く、技術のすべてにおいて、ニュージーランド代表を上回り、試合時間80分すべてにおいてイングランド代表が圧倒していました。ちなみに、イングランド代表がワールドカップでニュージーランド代表を破ったのは、今回が初めてになります。
試合は開始から約90秒でのCTBツイランギ選手のトライでイングランド代表が先制。前半の20分ごろまではイングランド代表が優勢で、ニュージーランド代表は混乱しているようにも見えました。前半終了間際にイングランドがペナルティーゴールで追加点を挙げ、10-0で前半を終了しました。
イングランド代表は後半開始早々、ヤングズ選手によるトライで追加点を挙げたかに思われましたが、映像判定(TMO)で取り消しとなりますが、イングランド代表が圧倒し、ニュージーランド代表は自陣での苦しいプレーを強いられます。
ニュージーランド代表はイングランド代表はラインアウトのミスからトライを奪いますが、イングランド代表はペナルティーゴール2本決めてニュージーランドを突き放し、試合はそのままイングランド代表が逃げ切り、ニュージーランド代表に19-7の勝利を収めました。
イングランド代表は、背後を取られるリスクを恐れずに踏み込み続け、80分間エンジン全開の攻撃的な守りが印象的でした。
逆にニュージーランド代表は、思うような攻撃が出来ず、3本のペナルティゴールにつながる焦りからの自陣での反則が痛かったと思います。
イングランド代表は11月2日の決勝で南アフリカ代表と、2003年大会以来の2度目の優勝をかけて対戦します。
ラグビーワールドカップ日本大会では台風19号の直撃により、10月12日に予定されていた1次リーグのイングランド代表 vs. フランス代表が中止となりました。
フランス戦を観戦するため、「一生涯の旅」に出かけたという5人のイングランドファン。しかし、前日の10月11日に横浜入りしたところ、翌10月12日の試合が中止になるという悲報を受けました。すると、5人は試合が行われるはずだった10月12日の午後、何を思ったのか、危険を承知で人気のない横浜の街に繰り出すという荒天に立ち向かう決意をしたそうです。そのうちの一人が海から雲の様子を見ようと向かった道中の河川で異変を目撃します。
そこには、日本人女性が柵から身を乗り出し、川の中にいる男性の手を掴もうとしていたという。「彼は川からの脱出に苦しんでいた。絶望的な状況だった。かろうじて頭部が川から出ていた」状況だったらしく、日本人男性が危険な状態にあり、他の助けもないと気付いた5人は行動に出ます。
3人が入れ替わりで男性の手を掴み、流されないように食い止めると、残りの2人は助けを求めに走ります。近くにあったハシゴを見つけ、川へと急いで戻ります。言葉の壁がありましたが、日本人男性はなんとかハシゴによじ登り、無事救助されました。
そして、日本人男性は非常に疲弊していたこともあり、ベンチに横たわらせ、その後、居合わせた日本人女性の通報により、救急車が到着。男性の無事を確認してから立ち去ったそうです。
お目当てにしていた試合は中止となりましたが、その裏でイングランドの勇気ある5人による、見事なパスワークがトライを決めていました。
3大会ぶりの決勝進出を果たしたイングランド代表。ボリス・ジョンソン英首相はTwitterで、「チームを祝福したい。次は決勝だ!」とつづり、タイムズ紙は「イングランドのスポーツ史上最高の日の一つ」との書き出しで称賛しました。
それもいいですが、私は、この5人の方々こそ、最も素晴らしい活躍だったと称賛したいです。