野球のプレーに、「偶然」はない ~テレビ中継・球場での観戦を楽しむ29の視点~ 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2013-04-03 |
新聞広告で見たこの本。そこに書かれていた
「試合の流れ? そんなものは存在しない。すべてのプレーには、根拠がある」
という言葉に興味をそそられ購入しました。この話は2つの観点から書かれていました。
CHECKPOINT① 「見方が得点機を逃した直後のイニング」
「守備から攻撃のリズムを作る」「ピッチャーのテンポがいいとバッターは打ちやすい」と言われるが、だとすれば1対0の試合は少ないはずだ。バッターが打ちやすければ、もっと得点が入っていい。
言いえて妙です。続けて、
あるとしたら心理面の変化だ。「ピンチのあとにチャンスあり」という格言があるが、チャンスにもかかわらず得点が入らなかったとき、「次のイニングは大事だ。しっかり抑えよう」と思うピッチャーが多い。ピッチャーだけでなく、周りの声も入ってくる。ベンチからマウンドに向かうときに、「この回は大事だから、先頭抑えろよ!」と監督やピッチングコーチがわざわざ言いに来ることがあるのだ。それによって、今までと違う気持ちになり、余計な力みにつながるときがある。こういった心理が影響している。
ということで、
「あえて言うならば、心理面が影響」
と言っています。
CHECKPOINT② 「2アウト後の長いキャッチボール」
多くのピッチャーが、味方の攻撃が2アウトになったあとベンチ前で軽いキャッチボールをしているが・・・このキャッチボールが長くなりすぎるとリズムが崩れる。2アウト後にチャンスが続いたり、相手チームがピッチャーを替えたりすることで時間が長くなる。あまりにも長いときには一度ベンチに戻り、体を休めることもある。一番困るのが、攻撃時間が長かったうえに得点が入らなかったときだ。余計に「次のイニングが大事」と思ってしまう。
ということで、
「ピッチャーには一定のリズムがある。長いキャッチボール後の先頭打者を出すと失点の可能性高し」
ということだそうです。
いやいやいやいや、あえて、真っ向から私ごときが反論させていただきますが、これも含めて「流れ」なんじゃないでしょうか。
確かに「一定のリズム」があります。このリズムに乗っているときには「流れ」はこちら側にあるものでしょうし、上のように先頭バッターをフォアボールなどで出塁させてしまったりして、リズムが崩れれば、「流れ」は相手に行ってしまう。
それに、心理的に攻勢に出ているか、守勢に回っているかでも、その雰囲気や行動性にも影響があるはずですから。
グラウンドに流れている、得体のしれない雰囲気があります。それらを含めて試合の「流れ」だと考えています。
もちろん、論理的、科学的に明確に説明することはできませんが。
まあ、このブログを工藤公康さんが読んでいるとは思いませんが、私はキッパリと「違うでしょ!!」と言いたいです。
でも、この本の中に、次のようなことも書かれています。
「かりに僕がやる(監督)のであれば、学生でも野球未経験者でもいいので、本気でプロのスコアラーになりたい人を募ってみたい。データを収集して、スコアラーの仕事が終わるわけではない。いかし分析して、選手にどう伝えるか。この部分に長けた人であれば、野球未経験者でも大歓迎だ。」
まあ、このブログを工藤公康さんが読んでいるとは思いませんが、私はキッパリと「お願いします!!」と言いたいです。