「大変なこともあると思うけど精いっぱい頑張ることで、周りの人は必ず認めてくれます。サポートしてくれます。夢を諦めずに。自分の夢は、必ず開きますから!」
阪神タイガースは6月18日の倉敷マスカットスタジアムで行われた東北楽天ゴールデンイーグルス戦の試合前、岡山県内の特別支援学校を訪問しました。
梅野隆太郎選手、守屋功輝選手、大山悠輔選手と清水雅治ヘッドコーチが参加し、選手はミーティングがあったため、途中で退出してしまいましたが、生徒36人に観戦チケットとサインボールを贈呈しました。
そこで、清水ヘッドコーチから冒頭の言葉が子どもたちへ贈られました。
例として挙げたのは、岩田稔選手と原口文仁選手の2選手のことです。
岩田選手は1型糖尿病を患いながらも、今もローテーションを守るベテランピッチャーです。血糖値の調整は今でも必要で、インスリン注射を毎日打っています。また、ときには球場に同じ病気の人たちを招待するなど、プロとしての使命を胸に戦っています。
清水コーチも「ビハインドがありながらも頑張る姿には監督、コーチは心を打たれています」と寄せる信頼は厚いそうです。
原口選手は、今年1月に大腸ガンを公表。手術、リハビリを経て6月4日に一軍復帰すると、6月9日の北海道日本ハムファイターズ戦では代打でサヨナラタイムリーヒットを放ったことは記憶に新しいところです。「僕の活躍がそういう力になるとすれば、僕もこうやって生きて野球をやれる意味がある」と、お立ち台での力強い言葉には、矢野監督だけでなく、多くのタイガースファンが涙しました。
清水コーチは31年間のコーチ生活の中で、ガンという大病から5ヶ月で復帰した選手を見たのは初めてだったと言います。
今のタイガースにはたくさんのドラマがある、それを伝えたかったそうです。
「誰もが、何かしら背負うものがある。ただ『頑張れ』というよりも、ハンディがあっても、ということを伝えたかった」