ピッチャーがバッターを抑えるためには、やっぱりストレートスピードが速いに越したことはありません。
そして、変化球などで緩急を上手く使い、バッターのタイミングをずらすことでしょうか。
MLB・レッズのアロルデス・チャップマン投手は人類最速となる106マイル(170.6km)の速球を投げたというので大騒ぎ。
ただ、ストレートを速くするためには、持って生まれた素質(肩、肘、手首、下半身の強さなど)もあるため、そうそう速いボールを投げられるようにはなりません。
それに限界もあるでしょう。では、ストレートを速くすることが出来ないのであれば・・・ということで逆の発想。
「如何に遅い球を投げるのか」
ということがあってもいいかもしれません。
この超遅球で思い出すのが、ドカベンで山田太郎の最大のライバルといってもいい、不知火守(白新高校-日本ハムファイターズ-四国アイアンドッグス)です。
高校時代に山田を抑えるために速球と全く変わらないフォームで投げたときにはボールに蝿が止まる「蝿止まり」と呼ばれる遅さの超スローボールを生み出しています。
ストレートはMAX162km。
超遅球は60km程度。
MAXストレートの約30%のスピードで山田を打ち取っています。
このボールを投げ始めてからの2年夏以降、山田に許したヒットは内野安打2本だけで、2年秋には4打席連続三振を奪っています。
他にも岩田鉄五郎(札幌華生堂メッツ 選手兼任監督)も「にょほほほほ~」で投げ込む超遅球(これも「蝿止まり」)を投げます。
また、三原心平(大阪ガメッツ選手兼オーナー)も超遅球を投げます。
これらは何れも水島新司さんの野球マンガなのが共通点ですね。
ちなみに、岩田鉄五郎は1923年9月9日生まれの87歳です。
孫もいるおじいちゃん。
しかし、この超遅球という発想には頷けるものがありますよね。
あっ、長くなったので、続きます。