コロナ直撃で会員数が激減したことにより
同好会活動の総体的停滞が続いている
だが、果たして悪いことばかりだったか
といえば、そうも言い切れない(と思う)
五段以上の高段者が減ってしまい
全体のレベルが落ちたのは痛いが
指導碁を厭わない高段者もわずかにいるし
このあたりは時を待つより仕方がない
だが、なによりコロナ対応によって
碁会が静かになり、落ち着いた雰囲気が出て
不快なシーンが影を潜めたことは大きい
おしゃべり碁、待った碁、石ジャラ碁—―
パチンコやマージャンのように
ワイワイガヤガヤの空気感が愉しい
と思い違いする御仁はほぼ姿を消した(と思う)
怪我の功名、とはこのことか
そもそもヒトの言動は内面的原理から流れ出るものであり
この原理で同じ状況で同じようなことを仕出かすのである
物心ついた頃に形成されたヒトの性格は
まったく修正の効かないものである
三つ子の魂百まで、とはよく言ったものだ
「筆取る道と碁打つこととぞ、
あやしう『魂』のほど見ぬるを、
深き労なく見ゆるおれ者も、
さるべきにて、
書き打つたぐひも出来れど」(源氏物語)
わき見▼生あくび▼鼻歌▼三味線▼せせら笑い▼盤側をパチパチ▼石をジャラジャラ
打掛ては石をひっこめる▼横を向いて足を組んでだらしなく▼アゲハマがばらばら
ハガシや待った!――このようなことは、賢明なあなたには、言わずもがなでしょう
人のふり見て我が振り直せ、でないとそのうち、誰も相手をしてくれなくなります