囲碁漂流の記

週末にリアル対局を愉しむアマ有段者が、さまざまな話題を提供します。初二段・上級向け即効上達法あり、懐古趣味の諸事雑観あり

ウソは美遊となれり

2021年05月21日 | 雑観の森/心・幸福・人生

 

世界の偽(うそ)かたまつて

一つの美遊となれり


井原西鶴「西鶴置土産」序

 

 

 


明らかにウソをついている

 永田町と霞が関のこのごろ

 正直者はバカを見る? の巻】

 

 


この世のウソが集まり固まって

ひとつの遊びの世界を形作っている。

つまり「遊郭での享楽」を指している。

 

遊里の遊びは、みなウソで固められている。

客はミエを張って金持ちのフリをする。

遊女はありもしない作り話で客をもてあそぶ。

揚屋の主人はムリな世辞をつらつら並べる。

 

誰もが本心とは異なる言をあやつっている。

それが遊びの世界の「おきて」であり

堅いことを話すのは「野暮」というもの。

 

遊び上手とは、適当に話を膨らませては

言葉の遣り取りを楽しむ人をいう。

一つの憂さ晴らしになるのであれば

偽りもまた意義あろうといえようか。

 

分からないのは、

なにゆえ、

それほど安易に、懐手し、欲被りし、

職を汚す輩が後を絶たぬのか。

しっかりと

堀の中に落として差し上げねばならぬ。

 

 



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