【繊細な言葉の“色香”を味わう ~ の巻】
10月3日は
飯田蛇笏(いいだ・だこつ)の命日です。
蛇笏忌や山廬忌(さんろき)と呼ばれ、
秋の季語にもなっています。
蛇笏、龍太の句には
古典に表れる伝統色や
近代以降に広く用いられた慣用色が
さりげなく配され
味わい深く にじんでみえます。
飯田蛇笏(明治18~昭和37年) 山梨の俳人。別号に山廬。高浜虚子に師事し、山村で暮らしつつ格調高い句作を続け、村上鬼城などとともに大正以降の「ホトトギス」隆盛期における代表作家として活躍した。俳誌「雲母」を主宰。四男の飯田龍太が、蛇笏没後に継承した。
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり 蛇笏
夕空の紺まぎれなき山廬の忌 龍太