ふるぞうがお父さんから借りている本。
沈まぬ太陽の単行本全5冊。
今週は日系ビジネスをもう読んでしまったので、
昨日は病院にこれを持って行って、食後に読んでいたのだ。
JALの再生の話だと思ってたんだけど・・・話の始まりはアフリカ。
しかも、象狩りなんかしてるんですけど!?
一体何の話なの!?
なんかねえ、ちょっと舞台が古いんだよ。
主人公は、13歳かそこらで終戦を迎えてるから。
旧体質バリバリ、男尊女卑まっさかりの時代ですかねえ。
労働組合のボスになって、まっとうに仕事をしたおかげで上から睨まれて、
ありもしない濡れ衣を着せられて大左遷人生を歩んでいる最中です。
おもしろくってどんどん先を読んじゃうって話じゃないけど、
読みながらムカムカしつつ、終わり方が気になって仕方なく読んでる感じ。
でも、いくつか考えさせられたので、忘れる前に書いとこうと思って。
【メディアの情報操作】
主人公の恩地さんは、職員の待遇が他社に比べて悪すぎるということで、
一気に他社水準に合わせようと、とんでもない要求をするのよ。
昇給率を見たら結構大きな数字になってしまって、
それだけ見たら「何言ってんだ~!?」って状態に近い。
メディアではの数字だけが大きく取り上げられて、
現在の雇用状況はあんまり報道されないんだよね。
そうなると、記事を読んだ人はとんでもない会社だ。
そんな要求でストをするなんて、もっと安い給料で、
昇給もほとんどしていないのにまっとうに働いている人もいるのに。
なんて考えちゃうわけよ。
これって、情報操作みたいなものだよね。
イラクで3人の民間人が人質になった時にも、
メディアの情報はかなり操作されていて、偏った自己責任論が蔓延したでしょ。
記事っていうのは、書いた人の思想が入っているので、
それを排除して自分で考える力を身に付けたいな~と思うのだ。
それにはちょっと知識と自分なりの考えってのが足りないんですが・・・。
【役員による洗脳】
恩地さんは、仕事熱心すぎたおかげで共産党員のレッテルをられるのだ。
今でもちょっと偏見っていうか、あるでしょ?
私が就職するとき、あそこの病院は共産党系だから、
その気があるなら家族に相談した方がいいよ、とか言われたもの。
患者にいい病院だって評判は悪くないんだけど、就業は別、みたいな。
本の中では、あんなことをするから共産党に違いない!
と、「共産党だと思いたい自分」を優先して、事実に反した判断をするのだ。
そしてそれをウソだと知りつつ利用して、恩地さんと友達を引き離す役員とか。
この友達も悪い人じゃないのに、まんまと役員に踊らされて、
まんまと長年の親友を裏切ってしまうんだけど、
彼の中では「裏切られた」のは自分なんだよね。
役員にとって都合のいい情報だけ都合のいいように話されて、
まんまと彼の企みどおりに操られているお友達の様子が、
ものすごく人間臭くてさ。
人間、自分に都合がいように、自分が信じたいことを信じるんだよね。
冷静に情報を分析する能力があればここまで見事にはまらない気がするんだけど。
ここまで自分の中で事実がゆがんでしまうと、もう戻らないのかなあ。
ラストでこの友情がどうなるのか気になるところ。
「我々だって何の根拠もなしに彼をアカだと言っているわけじゃない」
なんて、よくもまあ面の皮の厚い台詞を吐けたもんですよ。
権力を持った組織ほど、事実よりも思い込みで行動しそうなものなのに。
【僻地へ転勤】
恩地さんは、まずパキスタンに飛ばされます。
そこで他国の航空会社の人に会って、すごい話を聞かされるのよ。
こんな不便な国に、会社の一存で無理やり飛ばすなんてありえないんだって。
オランダでは、まず後任候補が奥さんと一緒に視察に来る。
その際、奥さんには日当まで出る。
そこで生活していけそうだと思ったら、後任になるんだって。
スイスでは、まず社内公募がある。
そこに、自分だったらこの条件で赴任してあげよう。
そう思った社員が、手当てはいくら、給料はいくら、とか入札するんだって。
普通に「行きま~す」って応募するんじゃないんだよ!すごいわ。
いやいや、こんな昔の話でそれってことは、今はどうなってるんだ?
っていうか、今の日本って、この時代のオランダ航空やスイス航空に、
全然追いついてない!?
個人主義より会社主義だからねえ。
それはなかなか変わらないものなんだね。
沈まぬ太陽の単行本全5冊。
今週は日系ビジネスをもう読んでしまったので、
昨日は病院にこれを持って行って、食後に読んでいたのだ。
JALの再生の話だと思ってたんだけど・・・話の始まりはアフリカ。
しかも、象狩りなんかしてるんですけど!?
一体何の話なの!?
なんかねえ、ちょっと舞台が古いんだよ。
主人公は、13歳かそこらで終戦を迎えてるから。
旧体質バリバリ、男尊女卑まっさかりの時代ですかねえ。
労働組合のボスになって、まっとうに仕事をしたおかげで上から睨まれて、
ありもしない濡れ衣を着せられて大左遷人生を歩んでいる最中です。
おもしろくってどんどん先を読んじゃうって話じゃないけど、
読みながらムカムカしつつ、終わり方が気になって仕方なく読んでる感じ。
でも、いくつか考えさせられたので、忘れる前に書いとこうと思って。
【メディアの情報操作】
主人公の恩地さんは、職員の待遇が他社に比べて悪すぎるということで、
一気に他社水準に合わせようと、とんでもない要求をするのよ。
昇給率を見たら結構大きな数字になってしまって、
それだけ見たら「何言ってんだ~!?」って状態に近い。
メディアではの数字だけが大きく取り上げられて、
現在の雇用状況はあんまり報道されないんだよね。
そうなると、記事を読んだ人はとんでもない会社だ。
そんな要求でストをするなんて、もっと安い給料で、
昇給もほとんどしていないのにまっとうに働いている人もいるのに。
なんて考えちゃうわけよ。
これって、情報操作みたいなものだよね。
イラクで3人の民間人が人質になった時にも、
メディアの情報はかなり操作されていて、偏った自己責任論が蔓延したでしょ。
記事っていうのは、書いた人の思想が入っているので、
それを排除して自分で考える力を身に付けたいな~と思うのだ。
それにはちょっと知識と自分なりの考えってのが足りないんですが・・・。
【役員による洗脳】
恩地さんは、仕事熱心すぎたおかげで共産党員のレッテルをられるのだ。
今でもちょっと偏見っていうか、あるでしょ?
私が就職するとき、あそこの病院は共産党系だから、
その気があるなら家族に相談した方がいいよ、とか言われたもの。
患者にいい病院だって評判は悪くないんだけど、就業は別、みたいな。
本の中では、あんなことをするから共産党に違いない!
と、「共産党だと思いたい自分」を優先して、事実に反した判断をするのだ。
そしてそれをウソだと知りつつ利用して、恩地さんと友達を引き離す役員とか。
この友達も悪い人じゃないのに、まんまと役員に踊らされて、
まんまと長年の親友を裏切ってしまうんだけど、
彼の中では「裏切られた」のは自分なんだよね。
役員にとって都合のいい情報だけ都合のいいように話されて、
まんまと彼の企みどおりに操られているお友達の様子が、
ものすごく人間臭くてさ。
人間、自分に都合がいように、自分が信じたいことを信じるんだよね。
冷静に情報を分析する能力があればここまで見事にはまらない気がするんだけど。
ここまで自分の中で事実がゆがんでしまうと、もう戻らないのかなあ。
ラストでこの友情がどうなるのか気になるところ。
「我々だって何の根拠もなしに彼をアカだと言っているわけじゃない」
なんて、よくもまあ面の皮の厚い台詞を吐けたもんですよ。
権力を持った組織ほど、事実よりも思い込みで行動しそうなものなのに。
【僻地へ転勤】
恩地さんは、まずパキスタンに飛ばされます。
そこで他国の航空会社の人に会って、すごい話を聞かされるのよ。
こんな不便な国に、会社の一存で無理やり飛ばすなんてありえないんだって。
オランダでは、まず後任候補が奥さんと一緒に視察に来る。
その際、奥さんには日当まで出る。
そこで生活していけそうだと思ったら、後任になるんだって。
スイスでは、まず社内公募がある。
そこに、自分だったらこの条件で赴任してあげよう。
そう思った社員が、手当てはいくら、給料はいくら、とか入札するんだって。
普通に「行きま~す」って応募するんじゃないんだよ!すごいわ。
いやいや、こんな昔の話でそれってことは、今はどうなってるんだ?
っていうか、今の日本って、この時代のオランダ航空やスイス航空に、
全然追いついてない!?
個人主義より会社主義だからねえ。
それはなかなか変わらないものなんだね。
やっぱりウチが海外赴任になったりしていたあたり~
やっぱり、中東とかに赴任になる人は大変だったみたいだけど・・・結局その分凄く恵まれてたりしたなぁ~
勝手にお買い物に行くのが危険だからって、運転手つきの車で送迎ありだったり、メイドさん雇ってもらえたり。そして、年に1回とか健康チェックのためにヨーロッパ旅行つき!僻地手当ても出るし・・・
結構ね~一財産作ってかえって来る人、多かったよ~
僻地はねえ、大変だものねえ。
一財産作れる位じゃないと行きたくないだろうね。
それでも行きたくない人もいるだろうし。
それでも行かされちゃうことも多いんだろうな、なんて。
日本の会社って、申し出を断るのが大変なイメージでさ。
現状どういう会社が多いのか分からないので、
イメージでしかないんだけど、断ったら左遷!みたいな。
さすがにそこまでひどくはなくなったかね。