書かざるを得ない,否書かずばなるまい・・・。
新疆ウィグル自治区が大変なことになっている。
その状況は,昨年春のチベット族の蜂起を思わせる。
中国当局は,漢族が大量に殺傷されたとしているし,ウィグル側はその逆。
中国国内メディアは,例によって厳しい報道管制を敷かれているので,どれが真実かは伝わってこない。
その中国政府だが,今回はチベット蜂起とは打って変わって,海外メディアに対しては,オープンな姿勢を示しているという。
しかも異例な積極公開ということだ。
つまり,ウィグル人の暴動を強調することによって,国際世論へ訴えるという策に出たのだろう・・・。
今日金曜日は,回教徒がモスクに集う金曜礼拝の日だそうだ。
ウルムチでは礼拝禁止の令が出され,何箇所かのモスクが強制的に閉鎖されたとも聞く。つまり政府当局による宗教に対する(というか信教の自由に対する)干渉が行われているということだ。
勿論,ウィグル人たちがモスクに集まって団結して蜂起するのを未然に防ぐ,というのが目的だろう。
およそ民主国家の姿からは程遠い話である。
前のチベット蜂起においても,ダライ=ラマが独立を求めたりしなかったのと同様,亡命ウィグル人の組織であるウィグル会議も独立の提言は一切していない。
対話・強調・融和を推し進めているだけである。
しかし去年も思ったが,日本人はチベットや今回の新疆ウィグル自治区の実態について,どれ程関心を払っているのだろう・・・。
何故,これらの地域で争乱が起きているのか,果たしてどれ程の人たちが知っているのだろう・・・。
もしかすると,非合法で過激な暴動を起こした暴徒を取り締まっている,などと思ったり,人の国のことに口を出すのは内政干渉だ,などと考えている人たちは意外に多いのではないだろうか・・・。
否,大多数は関心がない,というのが,本音ではないだろうか。
一応,隣の国の出来事なのに・・・。
前回のチベット蜂起の時も思ったが,政府としては確固たる信念をもって臨んで欲しい一件である。
そして,国民も今そこで何が起きているかを大いに知るべきである。
決して対岸の火事ではない。
いつ火の粉がふりかかっても,決しておかしくはない状況なのだから・・・。
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