1."Wir hatten gebauet ein stattliches Haus"(『僕らは立派な学び舎を建てた』-民謡より) 2."Landesvater"(『祖国の父』-"掛布のテーマ"に似たコラール) 3."Was kommt dort von der Höhe?"(『あそこの山から来るのは何』,狐乗り(Fuchsritt)の歌-上述) 4."Gaudeamus igitur"(ラテン語で「いざ楽しまん」)
昨日の過酷な練習の2曲目がこれだった。 ヴァイオリンのためのパルティータ第2番~シャコンヌニ短調(J.S.バッハ)。 原曲以外だと,ブゾーニが編曲したピアノ版が有名なほか,指揮者のストコフスキーや斎藤秀雄が編曲したオケ版も知られる。 コンサートバンド版が有るとは,迂闊にも実際に楽譜を前にするまで知らなかったが,久々にアレンジものを演奏して血が騒ぐのを禁じ得なかった。 シャコンヌとは,三拍子を基調とした舞曲風変奏曲のことで,パッサカリアと同義らしいが,さすがに「音楽の母」の手になるものだけに,緊密な網の目のような書法と格調高い様式感が感じられ,私のような素人を有無を言わせず納得させる絶大な説得力を持つ。 ゴシック建築のような質実にして巨大な建造物のようなイメージと中間部の聖母マリアの救済を思わせるような対比感,そして主題が回帰する終結部の劇的な展開(体力的に果てそうになった・・・)。 バッハの楽曲には神の声が宿る・・・と聞いたことがあるが,必死で譜を追いながらも心中にゆるやかな感動が徐々に広がりゆくのを感じることができたのは,一体いつ以来だろうか・・・。 私のパート譜は,指揮の先生による独自の改変が多数書き込まれているので,この演奏とは微妙に違うのだが(ライブだが,正直あまり巧いとは思われない・・・。人のこと言えないが・・・),次の練習までの二週間,必死でさらわないと・・・。 神の声が聞こえる演奏を・・・と,大それたことは考えないが,ドイツバロック特有の深く高貴な精神性のようなものを感じさせるような演奏を目指したいものだ・・・。 それにしても,対位法や古代旋法を多く取り入れ,古典回帰を提唱したブラームスがこの曲を編曲したら,どうなっただろう・・・。 そのブラームスのピアノ四重奏曲を編曲したシェーンベルクによる編曲も聴いてみたいような気がする・・・。 Chaconne from Partita No.2 in D minor arr. Larry Daehn - AudioImage Wind Ensemble